ある秘密~愛に焦がれて~(UN SECRET/A SECRET) 2007 [あ行の映画]
魅力的な出演者に惹かれての鑑賞・・・。
元々のタイトルは「ある秘密」
DVDになると「・・・ ~愛に焦がれて~」と付くらしいです。w
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ホロコーストがもたらした悲劇を描いたフィリップ・グランベールの自伝的同名ベストセラーを、
「なまいきシャルロット」「小さな泥棒」のクロード・ミレール監督が、
セシル・ドゥ・フランス、リュディヴィーヌ・サニエ、マチュー・アマルリックら
フランスを代表する若手俳優を起用して映画化したドラマ。
2012年4月開催の特集上映<映画の國 名作選V フランス映画未公開傑作選>にて上映。
戦後のフランス。
ひとりっ子の病弱な少年フランソワは、頭の中でお兄さんを作り出して遊んでいた。
そんな息子を疎ましく思う健康的な父親マキシム。
ある日、フランソワは、屋根裏部屋で兄が存在した形跡を見つけ、
これをきっかけに家族のある秘密へと近づいてしまうのだが…。
(allcinema より)
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クロード・ミレール監督って初耳というか初見なのですが (汗)
素敵なセンスに痺れましたね~♪
いやー観て良かった!
フランス映画らしい?大人な雰囲気を存分に堪能できました。
しかし、いつも思うに・・・
欧州における “ユダヤ人” というのが、未だによくわからなくて・・・(爆)
・・・どうとらえて良いのか判らない と言った方が良いのかな?
ともかく、この映画を観て、
少なからず、当時のフランス在住のユダヤ人の微妙な心理は伝わりました。
ユダヤ人として誇りを持って生きている人(あるいは生きた人)
平穏に生きるために出自を秘匿する人
・・・マチュー・アマルリックは大人になったフランソワで、語り部でもあります。
現在がモノクロームで、過去は鮮やかな色彩が溢れる という設定。
現在と過去を良いタイミングでスイッチする構成は、混乱を招くでもなく
むしろ心地良い感じさえしました!?
大方は、フランソワの父親の物語です。
ネタバレ御免で書いてしまいますとっ
マキシム(父)は、最初の?妻アンナとの結婚式で、初めて会った・・・
妻の兄嫁タニア(セシル・ドゥ・フランス)にたちまち心を奪われてしまいますっ!?
彼女も、それを感じ取ったのか? 意識して避けるような仕草を見せるのですが。
・・・彼女の夫は、まもなく軍に取られ、その後は行方しれずに・・・!?
アンナの産んだ丈夫な赤ん坊は、マキシムの自慢の息子に育って行きますが・・・
やがて、アンナの両親は捕らえられて、強制収容所送りになってしまいます。
・・・ユダヤ人は胸に黄色い星形模様のバッジを付けることになっていた!?
スナップで取り外しが自在なこのバッジは、場面によって付けたり外したり・・・
ユダヤ人の微妙な心理が現れる瞬間です!?
アンナ役はリュディヴィーヌ・サニエなのですが
なかなか顔を見せず・・・!?
ようやく、結婚式の場面での登場となるのですけれども、
やはり場が一気に華やぎましたね~ 花嫁姿は可憐でした。
その後、彼女に訪れる “当惑” と、苦渋の決断の演技では、
凛とした風情で確かな存在感を示しました。
囚われの身となっても、清々しささえ感じさせるような表情が印象的でしたね~
・・・身に危険を感じ、パリを脱出する人々
マキシムたちも手蔓を求めて、国外のとある場所を確保!?
そこに知己が集まり共同生活を送ることに・・・!
夫が生死不明のタニアも、誘いを受けてやってきた。
山里の隠れ家・・・
一つ屋根の下に悶々とする、マキシムとタニア
タニアは、高飛び込みの選手?で、いつも颯爽とした水着姿なのですが
生業はモデル・・・ ともかく、どの場面でも良い女っぷりなのです。
どうにか一線を越えずに来た二人でしたが・・・
ここへ来て、お互いに歯止めが利かなくなり・・・!?
タニアも “女” を剥き出しにする瞬間がやってきてしまいます。
これが、息を呑むほどの迫真の演技! ゾクッとするほどの色っぽさです♪
粋なカメラワークが、セシル・ドゥ・フランスの美しさを余すところなく捉らえます!
・・・マキシム一家に関わってくる、独り身のルイーズは、なかなか良い役どころです。
ジュリー・ドパルデュー アノ方のお嬢さんなのですね~
・・・似てるのかな!? w お父さんに・・・? (少なくとも鼻は似ていない!? (爆))
ルイーズはオイルマッサージを得意としており・・・
アンナの子や、タニアやフランソワまで、ずっと彼女のお世話になってきました。
特に、虚弱体質だったフランソワは、体はもとより心のケアまでも・・・!?
彼女は、フランソワにユダヤ人としての意識を植え付けようとしますが・・・
さて・・・!?
ジュリー・ドパルデュー & リュディヴィーヌ・サニエ & セシル・ドゥ・フランス
パトリック・ブリュエル(マキシム) & セシル・ドゥ・フランス(タニア)
フランソワ & タニア
また、ネタバレでナンですが・・・(^^;
ラストは、亡くなった人たちの名を可愛い子供の声が読み上げていく・・・ というものでした。
フランソワ(マチュー・アマルリック)が、幼い娘に “家族のこと” を語るのにはちょうど良い!?
・・・と、ある政治家の屋敷の裏庭にやってきまして・・・ ポツンポツンと並ぶ石を発見!
その石には、おかしな響きの “名前” が彫ってありました。
最初は犬の名だったのが・・・
それがいつしか人間の名前になっていき!? やがて幕。
深い悲しみを湛えながらも、押しつけがましさを感じさせない?
とても穏やでさりげない幕切れでした。
おかげで気分も重くならず!? 後味も爽やかなものに・・・!
うーん、これはどう考えてもセシル・ドゥ・フランスを愛でる映画ですね。w
ブロンドヘアと共に、常に美しく光り輝いていました♪
(ブロンドの真贋は不問に付す! なんつって f^_^;)
セシル・ドゥ・フランス(タニア)
リュディヴィーヌ・サニエ(アンナ)
マチュー・アマルリック(フランソワ)
ジュリー・ドパルデュー(ルイーズ)
パトリック・ブリュエル(マキシム)
フィリップ・グランベール 『ある秘密』(新潮クレスト・ブックス刊)
脚本 ナタリー・カルテール
監督・脚本 クロード・ミレール
不問に付されても、観た〜い作品です^^
by つむじかぜ (2013-12-01 17:54)
つむじかぜ さん (^_^)ノ
ブロンド好きには堪らない アノ輝き♪ ^q^
お好みに合っていると宜しいのですが・・・!?
いつも、コメ &nice! を、どうもありがとうございます。
by Labyrinth (2013-12-01 21:26)