人間の値打ち(IL CAPITALE UMANO / HUMAN CAPITAL) 2013 [な行の映画]
いくらあれば、人は幸せになれるのでしょう?
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露わになっていくさまを通して、お金持ちと彼らに群がる人々が織りなす欲望と打算の
赤裸々な人間模様を巧みな筆致で描き出した群像ミステリー。
イタリアのアカデミー賞にあたるダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞では、
みごと作品賞を含む7冠を獲得。
出演はヴァレリア・ブルーニ・テデスキ、
ファブリッツィオ・ベンティヴォリオ、ヴァレリア・ゴリノ、マティルデ・ジョリ。
監督は「見わたすかぎり人生」のパオロ・ヴィルズィ。 (allcinema より)
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ヴァレリア・ブルーニ・テデスキは、これでダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞主演女優賞Get♪
いつ頃から? かは定かでないのですが… 何故か初見から大好きな女優さんです♪ w
これまでは仏語を話す映画が多かったですが、今回はイタリア語・・・ (^_-)-☆
クリスマスイヴ前夜
ある華やかなパーティの後片付けが終わり、一人のウエイターが自転車で帰宅途中
ミラノ郊外コモ湖のほとりで交通事故に遭う・・・ というのが発端。
“ディーノ” の場合・・・
丘の上の瀟洒な館に向かう車中で、娘が 「いいから ココで降ろしてよ!」 と言うのに
ハンドルを握る父は強引に玄関前に乗り付ける。
そこには、何故か? “娘を歩かせないように” という優しい配慮は感じられず・・・?
セレーナの父ディーノは、踵を返す・・・ どころか!
クルマを降りて勝手にテニスコートの方へ・・・!?
そして、今まさにゲーム中の男たちに愛想笑いで話しかけるのだった。
館の主ジョヴァンニに取り入り!? テニスのメンバーとして、その後も出入りするようになる。
更に、目的であった “高利回りのファンド” に参加させてもらうことに・・・!
“出資額は資産の20%” どころではなく、妻名義の持ち家を担保に借金してまで・・・!
…ということをやらかしそうな?ファブリッツィオ・ベンティヴォリオの面構えがNiceです。w
カルラ” の場合・・・
ジョヴァンニの妻カルラは、夫のお飾り的存在と自覚・・・!?
我儘な一人息子マッシにも手を焼き・・・
豊かな生活であるはずなのに?心は満たさず、空虚な毎日を送っていた。
ある日、街で只一つの劇場が老朽化により取り壊しの憂き目に遭っていることを知る。
惜しい・・・ という関係者の言葉に触発されて!?
自らが代表となり、歴史ある劇場の再建に向けて動き出すのだが・・・
慣れないことで、集会を持ってもなかなか纏まらない中、
一人の研究者(教師)?が良き理解者として、力になってくれるようになる・・・。
虚ろな眼差し・・・ ヴァレリア・ブルーニ・テデスキ本領発揮♪
ゴージャス感と退廃的ムードは、彼女の身に備わったもの・・・ 他の追随を許しませぬ!(微笑)
“セレーナ” の場合・・・
富豪の一人息子マッシと付き合いながらも、その関係に疑問を感じ始めていた矢先・・・
心療内科医をしている継母ロベルタの待合室で、患者らしき不思議な少年と出会う。
彼は絵を描く少年で、セレーナの心までをも映し出すような個性的な素描をプレゼントしてくれた。
さて・・・?
・・・ということで、冒頭の交通事故に繋がっていくわけですが
三者の行動を追いながら、一人ひとりの心模様が浮き彫りになっていく・・・
その過程は、それはそれは見事なもので・・・!
グイグイと惹き込まれてしまいまして、久々に興奮を覚えました!(汗)
そして、最後には・・・ タイトルに回帰・・・。
しかし、このタイトルだけでは、たぶんソソラレず? スルーしたのでは?
と思う自分なのですが・・・ ポリポリ (^_^ゝ ともかく観られて良かった!
こってり?と、見応えのある佳品であると思いました。
監督・脚本 パオロ・ヴィルズィ
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