淵に立つ（HARMONIUM） 2016

　穏やかな日常の裏側は・・・ (￢､￢;

あの男が現われるまで、

私たちは家族だった

製作国 日本／フランス
ジャンル ドラマ／サスペンス／ミステリー

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「歓待」「ほとりの朔子」の深田晃司監督が、第69回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門で
審査員賞を受賞した衝撃の家族ドラマ。
ごく平凡に見えた家族が、一人の謎めいた男の登場で徐々に秘められた心の闇をあぶり出され、
崩壊へと向かっていく悲劇の顛末を、ミステリアスな筆致で不穏かつ緊張感いっぱいに描き出す。
出演は家族を翻弄する謎の男に「私の男」「岸辺の旅」の浅野忠信、
次第に日常を狂わされていく夫婦に「歓待」の古舘寛治と「リトル・マエストラ」の筒井真理子。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（allcinema より）

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HARMONIUM
[名詞] ハルモニウム　小型のリード・オルガン　ペダルで空気を送り，リードを振動させる
　　　　　　　　　　　　　　　　　　                     　（ｇｏｏ辞書より）

オープニング・クレジットでも、この優しい “音” が流れていました♪
劇中、少女がオルガンを弾くシーンがありますが・・・　あ～ この音だったのか！ と。＾＾；

「私にとって、家族とは不条理です」 と仰る深田晃司監督

私めは、今回がお初となりますが・・・
これを観てみようと思った切っ掛けは、筒井真理子さんでしょうか？ ＾＾；

NHK朝ドラ「花子とアン」で、九州の鉄火な女中頭を演ずる彼女を違和感をもって観てましたっ（爆）
妙に気になる女優さんとなり、その後も注目していたのですが、映画はこれが最初かも？
（・・・普段はTVドラマは あまり観ないのでナンですが・・・（汗））

さて、
郊外で小さな金属加工工場を営む鈴岡家。
夫の利雄（古舘寛治）は黙々と仕事をこなし・・・
妻の章江（筒井真理子）は事務的なことも一手に引き受けていた。

一人娘で10歳になる蛍（篠川桃音）は、オルガンを習い、近々発表会があるという・・・。
敬虔なクリスチャンである章江は、蛍と共に教会へ。

そんなある日、薄暗い工場を道の向こうから見ている白シャツの男が居て・・・
その男に気付いた利雄は、最敬礼で迎えるのだった。

八坂草太郎（浅野忠信）は利雄の古い友人・・・。

利雄は、最近出所したばかりの八坂を雇う事に決めて・・・!?
更に、章江に断りもなく、自宅の空き部屋を提供するのだった。

夫の勝手な行為に憤るも、渋々ながら八坂を迎え入れる章江・・・。

そのうちに、八坂が物腰柔らかで礼儀正しいことがわかり・・・
蛍のオルガン練習も手伝ってくれる彼に、次第に好感を抱くようになって・・・

さて・・・？　

ある衝撃的な出来事が切っ掛けで、“白” から “赤” に染まって？行くのですけれど・・・
思えば、章江が手作りする蛍の衣装も鮮やかな赤でしたね～ (￢､￢; ドキッとしました。

過去、八坂と利雄に何が有ったのか？ 徐々に明らかにされるのかと思いきや
具体的なことは語られず・・・!?
それでも、八坂に借りがある というニュアンスは伝わってきましたが・・・。

何よりの “衝撃” は8年後の章江を演ずる 筒井真理子の変わり様ですね!?
長い髪を切り、増量に努めた結果だそうですけれど、女優魂というのか？女優根性？＾＾；
監督も驚かれた と、official websiteにも載っていました・・・。

大胆に迫る八坂との絡みでは、敬虔なクリスチャンとしての逡巡やら苦悩やら・・・　
その後の、精神不安定な状態等々、繊細な演技で魅せてくれました。

後半は、予想外の展開となりまして、ますます心がざわついてしまうのですけれど!? （汗）
“サスペンス／ミステリー” 故、詳細は語らぬに越したことはない・・・？（ニヤリ）

浅野忠信、古舘寛治の意味深なやり取りも、緊張感が半端ない感じでしたけれど・・・
彼らを取り巻く脇役陣も、さりげなく見えて？なかなかクセのある人たちだったような・・・？ｗ

見応えはあれど、こちらに委ねられちゃうタイプの映画は、後味がど～も・・・　なのですが？
う～ん (￢､￢;　今回も謎めいた感じでの幕切れでしたねぇ。

しかし、凄いものを見せて貰ったな！ という満足感はありましたね。
（去年鑑賞のミニシアター系作品はまだちょっと続きそうです？ ﾎﾟﾘﾎﾟﾘ （・・*）ゞ）

浅野忠信（八坂草太郎）

筒井真理子（鈴岡章江）

太賀（山上孝司）

三浦貴大（設楽篤）

篠川桃音（鈴岡蛍）

真広佳奈（鈴岡蛍（８年後））

古舘寛治（鈴岡利雄）

監督・脚本　深田晃司