怒り 2016

　　“濃さ” に恐れをなして見逃した作品？ ＾ｑ＾

あなたは殺人犯ですか？

ジャンル サスペンス／ミステリー／ドラマ

上映時間 141分

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「悪人」の李相日監督が再び吉田修一の小説を原作に、実力派俳優陣の豪華共演で贈る
ヒューマン・ミステリー・サスペンス。
残忍な殺人事件が発生し、犯人が逃亡して１年後、
千葉・東京・沖縄に現われた前歴不詳の若い男３人が、やがてその土地で新たな愛を育んでいく中、
真犯人を巡る謎と犯人ではとの疑念が思わぬ波紋を周囲に広げることで生じる
それぞれの葛藤のドラマを描き出す。
出演は渡辺謙、森山未來、松山ケンイチ、綾野剛、広瀬すず、宮崎あおい、妻夫木聡。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（allcinema より）
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冒頭は、殺人現場。
民家の風呂場に横たわる夫婦の死体
壁には、大書きにした血文字の “怒”

という、穏やかでない滑り出しに、
暗澹たる思いでテンション  な自分なのでしたが (ｳ^_^ｿ)

これが、あにはからんや？
その後は、繁華街の喧騒やら、“異空間” の描写やらで？
刺激的 且つ 人間臭い（？）ドラマの世界へと・・・!?
（これが案外シックリとくるので!? ハマってしまい、ラストまで惹きつけられましたっ ＾＾；）

ともかく、原作者の希望が “オールスターキャストで！” ということらしく・・・（？）
どこを切っても濃い目なゴージャス感がっ♪ 　と言う感じが否めませんでしたね？ （笑）

本筋に絡む複数のストーリーの俳優陣が、文字通りの “競演” ！
むき出しの “本気” を感じさせて、見応え十分でしたけれど・・・

ゴージャス感はあるにせよ、アクの強さをあまり感じさせない・・・ というか？
悪目立ちすることなく？ それぞれが秀逸に映り・・・ 調和の取れた？心地良さを感じました。
（演技力も・・・なのでしょうが、やはり監督の采配でしょうね～ｗ）

まぁ、一番心に染みてきた と言えば、千葉の父娘でしょうか？
Ken Watanabe の抑えぎみの繊細な感情表現には予想外の驚きがっ!? （汗）

イノセントな？娘、愛子役の宮崎あおい嬢は、摩訶不思議な雰囲気造りに成功していました!?
役柄に合わせる為？５ ㎏太って臨んだ といいますが、それでも可愛く、素敵でしたけれどね♪ ｗ

そして、巧い！ と思ったのは、手配写真のモンタージュ というのか、合成写真？
あれには、分かって居ながら “惑わされた” 思いが致します。（苦笑）

森山未來・松山ケンイチ・綾野剛
よくぞ集めたもんですなぁ　と思われるシブい面子ですけれどもっｗ
全然違うのに、手配写真を観てしまうと、どれにも当てはまるような気がしたり・・・？？（笑）
 
東京・八王子の夫婦殺人から端を発して・・・
新宿の特殊なクラブ通いで、憂さ晴らしをしているサラリーマン
千葉の漁港で仕事をしている父と、ワケありの一人娘
本土からのＣｕｔｅな転校生に心惹かれる沖縄の高校生
 
・・・の日常を描きながら
“怒り” も表出しつつ、“愛” と “不信感” とに揺さぶられる、それぞれの心を
巧みな構成で、見事に描き切った作品と思いました。

要所要所で、心に響く “言葉” が配置されて・・・
原作の趣が忍ばれるようでした。（と言いつつ、もちろん今回も未読！ｗｗ）

観終わってみれば、結構嫌いじゃない作品だったな～ なんて思う反面
ちょっと尺の長さが気になる作品でもありましたね？（笑）

渡辺謙（槙洋平）
森山未來（田中信吾）　無人島に籠る男　バックパッカー
松山ケンイチ（田代哲也）　前歴不詳の男　千葉の漁港で働く
綾野剛（大西直人）　住所不定の男　新宿のとあるクラブで優馬に拾われ・・・
広瀬すず（小宮山泉）　高校生
佐久本宝（知念辰哉）
ピエール瀧（南條邦久）
三浦貴大（北見壮介）
高畑充希（薫）
原日出子（藤田貴子）
池脇千鶴（明日香）
宮崎あおい（槙愛子）
妻夫木聡（藤田優馬）　大手通信会社勤務

原作　吉田修一   『怒り』（中央公論新社刊）
音楽　坂本龍一
監督・脚本　李相日