SSブログ

彼女の人生は間違いじゃない 2017 [か行の映画]

彼女の人生は間違いじゃない.jpg 空き時間の繋ぎに見てみたのですが・・・(・・*)ゞ

光に手をのばす

映倫 R15+

----------------------------------------------------------------------------------------------
「ヴァイブレータ」「さよなら歌舞伎町」の廣木隆一監督が、故郷・福島を舞台に書き下ろした
同名処女小説を自ら映画化したヒューマン・ドラマ。
仮設住宅で父親と2人で暮らす市役所勤めの若い女性を主人公に、
震災の傷を抱えたまま生きる人々の葛藤の日々を見つめる。
主演は「日本で一番悪い奴ら」の瀧内公美、共演に光石研、高良健吾、柄本時生。(allcinema より)  
----------------------------------------------------------------------------------------------
ま、切っ掛けがそんなものでも?  (・・*)ゞ
ともかく見逃さずにちゃんと観ることが出来て良かった! としみじみ思える作品でした。

今、official website の PRODUCTION NOTES 最初に載っている監督自身の事情を読みましたが
福島県出身の監督は帰郷する際、新幹線の中で東日本大震災に遭って・・・ とあります。
それで初の小説を書き、映画化も・・・ と言う流れになるのか! と思うと、益々感慨深いものに・・・。

廣木隆一監督作品と言うと「ヴァイブレータ (2003)」と「軽蔑 (2011)」しか見ていませんが (汗)
今回も主演女優の存在感を、さりげない描写の中に見事に際立たせていたと思われまする。

恥ずかしながら、この女優さん(瀧内公美)もお初なのですけれど・・・ポリポリ (・・*)ゞ
ボ~っとTVを見ていたら “KINCHO(金鳥)” のCMに出ているではございませぬか!? 
ちょっと大柄な?クールビューティー♪ ^q^  これで、シカと覚えました。(笑)

福島の市役所に務める金沢みゆき(瀧内公美)は震災で母親を亡くしたが、遺体は不明のまま。
今は仮設住宅で父親と2人暮らしをしている。
毎日、遺影に陰膳を供え、きちんとした食事をし、クルマで出勤する。

父親(光石研)は土壌汚染で農作業ができず・・・
娘の出勤後は、ガラ空きのパチンコ店に行き、大事な “補償金” をつぎ込む日々だった。

そんな中、みゆきは週末になると高速バスに乗り、東京に向かう。
バスの中で、厚手のセーターからお洒落なものに着替え・・・ 
東京駅のトイレの大鏡の前で念入りに化粧を・・・!
同じような顔ぶれに会うこともあり・・・ 若い女同士の不思議な “以心伝心” !?

・・・渋谷の一角にあるマンションの一室がアルバイト先の事務所。
ここで、みゆきは、客が希望する “衣装” を手渡され、
マネージャー兼用心棒?三浦(高良健吾)の運転する高級車で指定されたラブホテルへ!
規定外のサービスを要求する客には、電話一本で、直ぐさまホテルの従業員と三浦が駆け付ける!?


一仕事終えたみゆきは、また高速バスで福島へと帰って行くのだが
父親には、東京の英会話教室で勉強をしていることになっていた。

市役所の事務の仕事も真面目にこなす みゆき。
そんな彼女には、かつて恋人が居たが、震災の際に放った彼の心ない一言で、疎遠に・・・!?

その “元恋人” 、故郷を離れていた山本から、会いたいと連絡が入った。
夜の駐車場で会い、謝罪された上で復縁を迫られたが、みゆきは “保留” にし、立ち去る。

・・・震災後、故郷に住み続ける人も居れば、離れてしまう人も居る。

みゆきの、市役所の同僚、新田(柄本時生)は広報課の仕事に熱心に取り組んでいるのだが
彼は一家離散の憂き目に遭っていた。

ある日、“震災” を卒論のテーマにしたい という東京の女子大生の要望に応えるべく!?
バーで彼女の “取材” を受けることにしたところ・・・
紋切り型で事務的な?矢継ぎ早の質問に、適切な “答え” を見いだせない新田が居た。

“震災” によって、人生を狂わされてしまった人たちは・・・

さて・・・?


震災の爪痕の映像も、平らにならされた復興後の映像もありましたが
何とも衝撃的なのは、立ち入り禁止となった “無人の街” ですかね!?
何も変わってない! と、やるせない思いに駆られるひと時です。
でも、しばらく経つと・・・ やはり忘れてしまうのですよね?(苦笑)
忘れないためにも、このように、折りある毎に心を新たにすることが大事だな と思った次第です。

こんな話の後に(?)ナンですけれどもっ
終盤になって、
みゆきが何故 デリヘル嬢になってみたいと思ったのか? という疑問に応えるようなシーンがっ!
具体的なものは書けませぬが (・・*)ゞ
瀧内公美の女優根性と申しましょうか?
その長い “タメ” に、すべてが集約されていたように思います。

また、“光に手を伸ばす” ということでは・・・
両親の出身がこちらなので・・・と言うカメラマン?
山崎沙緒里を演じた蓮佛美沙子の登場シーンの海が、明るく、眩しく、象徴的でしたね・・・。
彼女の撮った作品の展示会を、新田が企画して・・・ 
というシーンからも、それは感じ取れました。

しかし、思うに・・・
“光に手を伸ばし” たい人たち? 今や、福島だけじゃない ということに心が痛みますけれども。

ともかく、押しつけがましさを感じさせない、さりげない表現に好感を持ち
最後まで興味深く拝見! 俳優陣の熱の籠った演技もNice♪ でした。

瀧内公美(金沢みゆき)
高良健吾(三浦秀明)
柄本時生(新田勇人)
光石研(金沢修)
蓮佛美沙子(山崎沙緒里)
篠原篤(山本健太)

原作 廣木隆一   『彼女の人生は間違いじゃない』(河出書房新社刊)
脚本 加藤正人

監督・原作 廣木隆一  

nice!(25)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:映画

nice! 25

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0