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誰のせいでもない(EVERY THING WILL BE FINE) 2015 [た行の映画]

EVERY THING WILL BE FINE.jpg マリ=ジョゼ・クローズ狙いで・・・(^m^)


一つの事故。
一人の男。
三人の女。

製作国 ドイツ/カナダ/フランス/スウェーデン/ノルウェー
映倫  PG-12

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「パリ、テキサス」「ベルリン・天使の詩」のヴィム・ヴェンダース監督が、一つの事故によって人生が
変わってしまった主人公の心の軌跡を3Dで描き出した異色ドラマ。
主演は「127時間」「オズ はじまりの戦い」のジェームズ・フランコ。
共演にシャルロット・ゲンズブール、レイチェル・マクアダムス、マリ=ジョゼ・クローズ。(allcinema より)
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official website には巨匠って・・・!? ^^;

う~むむむ ヴィム・ヴェンダース監督って、聞いたことあるけど? 確かに観てないな~(汗)
ってことで、少し緊張ぎみの態で観始めたのですが・・・。

音楽は少々耳障りな感アリ?なものの、繊細さがうかがわれる冒頭のシーンで惹き込まれました!?

黒バックのオープニング・クレジットの終わり頃に、何やら浮遊するものが薄ボンヤリと・・・
それは、“埃” ? (後に部屋中にキラキラの塵が充満しているとわかる!? (¬、¬;)

粗末な造りの? 狭い室内に置かれたペンやらノートやら
薪ストーブに直に置かれたマグカップやらが、ゆっくりと映し出されて行き・・・
仕舞いには俯瞰から、ベッドに横たわるジェームズ・フランコ(トマス)の姿となるのですけれども。
(彼は身を起こすと小さなノートに新たな気分で? 文字を書き付ける・・・)

彼がカーテンを開けると、外は銀世界!?
と言うより、氷の世界? (氷上の掘っ立て小屋に寝起きしていたんだな とわかる。)

其処此処に穴を開けて釣りをしている男たち。
トマスは彼らと気楽に口を利き、やがてクルマに乗り、家路を辿ることに・・・。
途中の電話では、会話する彼女(サラ)との間に齟齬が感じられるような?気まずい雰囲気・・・。

途中で “道路封鎖中” とのことで、う回路を行くように指示されて
吹雪の中、道なき道を行く態でのドライヴとなる。

カナダ、モントリオール郊外。
・・・突如として、子どものソリがっ

急ブレーキの末、慌てて見に行くとっ
男の子が呆然自失の態でお座りしていたので、トマスは思わず安堵の笑みを洩らす・・・。
その子(クリストファー)を肩車して丘の上の家まで送り届けると
出てきた母らしき女性(シャルロット・ゲンズブール演ずるケイト)は
怯える息子に「ニコラスはどこ?」 と詰め寄った後、半狂乱で駆け出して・・・!?

・・・結局、トマスは深夜に警察官の運転で自宅(サラと暮らす家)に送り届けられるのだが
サラには不幸な事故のことは言わずにおくトマスだった。

その後、サラとの破局、トマスの自殺未遂?等々 あった中
トマス自身は “書くこと” に心血を注ぐことで、ある意味救われ? 結果も徐々に付いてくることに・・・。

出版社で出会ったシングルマザーの編集者アン(マリ=ジョゼ・クローズ)と馴染みになり
アンの娘ミナとも交流するうちに、やがて三人での新生活をスタートする運びとなる。

月日が経ったある日
11年前に5歳だったクリストファーからトマスへ1通の手紙が届くのだが・・・

さて・・・?

ああすればよかった とか、もしこうだったら とか?
色々と思い悩んだであろう?三者三様の心の痛みが、興味深い・・・
なんて言ったら、乙に澄ました感じでアレですが・・・(・・*)ゞ

終始穏やかなトーンで進む物語故、ちょいと取っ付き難い感じが致しましたね? (汗)
だから というワケではございませぬが ^^;
私にはタイプじゃない? 理解不能な類の作家性の強い作品だったか? と落ち込んでみたり?(ウ^_^ソ)

正直な話、冒頭のシーンで心惹かれたものの・・・
実は、どの登場人物の心模様も読めなくて? (爆)
感情移入等は無理だな と、傍観者的観方が続いたような次第なのですが・・・
何故か嫌いじゃないな という思いはありました? (微笑)

トマスの父にしても、交通事故の被害者の母親ケイトにしても、
元恋人のサラにしてみても、
その言動は、にわかには理解できないにせよ?何故か惹かれる・・・ という思いがっ

反対に?トマスは彼らの言い分をすべて受け止めて、適切な “言葉” で補足してくれていたような? w
それが作家さんの資質なのかな? なんて余計な事を考えてしまいますが・・・  ポリポリ (・・*)ゞ

ネタバレになりますけれども
幼い次男を亡くしたケイト(シャルロット・ゲンズブール)は心のけじめを付けたくて?
時間も考えずにトマスを呼び出して、ストーブに “フォークナー” の本をくべるという儀式をする。
その本の面白さについ心奪われて、子どもたちを呼び寄せるタイミングを逸した というケイトは
本が燃え尽きて灰になるまでトマスの膝に頭を預けて眠ってしまいます。
トマスは驚きながらも、されるがままにし、自身も明け方まで寝てしまう というシーケンスですが
会話にしても、視線にしても案外素気なく・・・ なのに “愛” を感じさせて!? 格別な味わいでしたね。

お目当ての?マリ=ジョゼ・クローズは後半になってのご登場で・・・
主人公のトマスと結ばれるも、はて・・・? という ^q^ 
他の二人の女優さんと比べると、地味目な役どころではありましたけれど
「海の上のバルコニー (2010)<未>」から5年を経ていながらも若く、落ち着いた美人さんでした。

物腰柔らかでありながら、まず自分ありき的な生き方をしてきた?トマス・・・
成長後のクリストファーと出会ったことで、何かに目覚める?!

私の中では・・・
未だに「スパイダーマン (2002)」でのお坊ちゃま風な印象が消えないジェームズ・フランコですが
今回は繊細な感情表現で大器を感じさせる作家らしさを体現していたように思いました。

しかし、“揺れ動く感情のランドスケープ” と言われてもなぁ (¬、¬;
う~むむむ やはり私めにとっては
わかったようでわからない不思議世界であった!?w でもけっして嫌いじゃない!w

ジェームズ・フランコ(トマス・エルダン) 作家
シャルロット・ゲンズブール(ケイト) イラストレーター
マリ=ジョゼ・クローズ(アン) 編集者
ロバート・ネイラー(クリストファー) ケイトの息子(16歳)
パトリック・ボーショー  トマスの父
ピーター・ストーメア(ジョージ) 編集者
ジュリア・セーラ・ストーン(ミナ) アンの娘(成長後の)
ジャック・フルトン(クリストファー) ケイトの息子(子ども時代)
レイチェル・マクアダムス(サラ)

監督 ヴィム・ヴェンダース

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