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ラブレス(NELYUBOV/ LOVELESS) 2017 [ら行の映画]

LOVELESS.jpg 今時はどこででも起こりそうな・・・!?(爆)

幸せを渇望し、
愛を見失う。

製作国 ロシア/フランス/ドイツ/ベルギー
映倫 R15+

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「父、帰る」「裁かれるは善人のみ」のロシアの鬼才アンドレイ・ズビャギンツェフ監督による
2017年のカンヌ国際映画祭審査員賞受賞作。
離婚が決まり、一人息子を互いに押しつけ合う身勝手な夫婦を主人公に、
その息子の失踪という事態に直面した夫婦の姿を冷徹な眼差しで描き出す。
主演は長編映画初出演のマリヤーナ・スピヴァクと「エレナの惑い」のアレクセイ・ロズィン。(allcinema より)
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社会派的なものは苦手ですし、“ロシア発” にもあまりそそられないのですけれど・・・?w
評判が良いので、観てみましたらっ なんと、思いの外、ガツンと来る作品でしたね。

だいぶ前の鑑賞なのでしたが、ここにきてようやく記事に纏めようと言う気分になれました?(汗)

 “あけすけ” と言ったら良いのか? ^^;
ともかくシンプルで分かり易い映画でしたね。(毒?や刺激は強めですが・・・(爆))

“自己愛” や “手前勝手” やら “無関心” 等々
気持ちいいくらいに本音?を吐露する登場人物たち・・・。

また、演ずるキャストが絶妙で!!
特に、母親役の “長編映画初出演” というマリヤーナ・スピヴァクが何とも nice! ^^;
(これは役柄的にnice ということで、好みの女優さんと言うワケではナイ! とキッパリ。(汗))

見た目で言うのもナンですが  (・・*)ゞ
見るからに “ロシア” 的な女性だと思われます?(意味深? w)
ザギトワさんもロシアを代表する女性の一人ですが、それとは別の意味で・・・!? (苦笑)

ジェーニャ(マリヤーナ・スピヴァク)は今時の人らしく? スマホを片時も離せない・・・!?
仕事と愛に生きたい♪ と切に願う?女性なのですが・・・ ^^; 愛の対象が判然としない?(爆) 

父親役の俳優さんも、佇まいからしてピッタリな感じでしたけれど・・・。(ホントか?(汗)) 
(終盤の一つの行為で “下司野郎” と思ってしまいましたっ ポリポリ (・・*)ゞ)

両親はこんなに個性が強烈な人たちなのですが
失踪する少年を演ずる子役さんの顔が、何だかあまり記憶にないのですよね?(苦笑)
う~むむむ  ・・・印象深いのは苦悶の表情の “泣き顔” のみだったり!?(爆)
(演出の意図が見えますね!?   後ろ姿が多かったりしましたし・・・? )

それだけ影の薄いお子さんだった・・・ということか orz  両親にとってはっ
アレクセイには微塵も罪はないのに! やるせないです。

ロシアの冬の冷たさ張りに?  終始ヒンヤリとした感触の映画でした。
特にラストは絶望的!? (ウ^_^ソ)
“相手変われど主変わらず” 的なものを見せられて、何とも気が晴れませんでしたね。(爆) 

冒頭は、下校時間がきて、大きな建物からこぼれ出る子どもたち。

一人の少年が道に落ちているリボン?を拾い、それを思いっきり放り投げるとっ
木の枝に引っかかってしまう!? 
(冬木立やどんよりした寒空のショットは彼の孤独感を象徴したものか?)

少年アレクセイ(マトヴェイ・ノヴィコフ)は、結構なマンション暮らし。

父ボリスは一流企業のサラリーマン、母ジェーニャは高級美容サロンの経営者で
間違いなく “富裕層” なのだが、この家庭に一家団欒はない・・・  それどころか
夫婦は離婚協議中で、家族で住んでいるマンションも売りに出そうとしていた。

目下の言い争いのタネは・・・12歳の息子アレクセイをどちらが引き取るか? だった。
そんな両親の激しい口論を、物陰に隠れて、声を立てずに!? 泣きながら・・・聞くアレクセイ。

そして、父は、腹に自分の子を宿した若い恋人の元に・・・!?

母は、“成人して留学中の娘を持つ、年上で裕福な恋人” の元で夜を過ごし・・・
帰宅してみると、息子が通う学校からの連絡で “2日間の欠席” を知ることに!

慌てて夫のボリスに電話するも、埒が明かず?
警察に連絡しても軽くいなされてしまい・・・!?
挙句の果てには、ボランティアを頼ってみたら? と言われてしまうのだった。

他に手立ても無く、夫婦は市民ボランティアに捜索を依頼することに・・・。
こうして、多数の市民ボランティアによる捜索が始まった!

ボランティア団体のスタッフの勧めもあり、夫婦でジェーニャの母の家を訪ねたものの
そこにはアレクセイの姿はなく・・・

過去の忠告を聞き入れなかった娘に対して怒り心頭の “祖母” はっ 
孫の行方はそっちのけで!? ジェーニャを激しく罵るばかりだった。

帰りの車中・・・
“結婚は、ただ母から逃げたかったから・・・ あの時中絶すればよかった・・・”
とのジェーニャの言葉にキレた夫のボリスは、妻を放り出して走り去る。

その後もボランティアによる捜索は熱心に行われたが・・・

さて・・・?

横一列に並んで見落としの無いよう注意深く進んでいく という、例の捜索活動ですが
その人数と、場所の様子を見て、これほど徒労感に襲われたことはなかったかも? と思われ・・・
人命は大切! と思いつつも、何だかワケも無く虚しく感じてしまいました。(汗)

そうかと思えば、アレクセイの父や母ですが・・・
それぞれのパートナーと、せっせと愛を確かめ合う!?  ・・・というシーンも。

まぁ 遠目だったり、薄暗がりとは言え、あまり美しいものとは思えず!?(爆)
ここでも何とも言えない虚しさを感じたり致しました!?
それが人間の営みというもの・・・ と分かってはいても、何だか悲しい生き物だな~ って。

すわっ 発見か!?
という事も何度か有るには有ったのですけれど・・・
結局はあいまいなままの幕切れとなってしまいました。(ネタバレ)

市民ボランティアの人たちが手分けして貼った “行方不明” のビラも薄ボケて虚しい・・・。

月日が経ちまして・・・
というラスト・シーンに、すべてが集約されて!? 前述の感想になりました。

“この無関心から抜け出す唯一の方法は、他者に尽くすことだけだ。”
とアンドレイ・ズビャギンツェフ監督は仰っています。 (official website より)

市民ボランティアに参加の人たちも、それぞれに某かの理由があるのでしょうけれど・・・ね。

私めも、何かのお役にたちたい! と思いながらも、なかなか動けないグズグスなのですがっ w
人の痛みがわかるよう!? その意識だけは常にもっていたいものだと思います? (・・*)ゞ
・・・なんて何時になく真面目に考えてしまう、刺激性のある?作品でした。w

マリヤーナ・スピヴァク(ジェーニャ )
アレクセイ・ロズィン(ボリス)
マトヴェイ・ノヴィコフ(アレクセイ/アリョーシャ)

監督・脚本 アンドレイ・ズビャギンツェフ

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