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離愁(THE LAST TRAIN[米]/LE TRAIN/THE TRAIN) 1973 [ら行の映画]

離愁.jpg 往年の美男美女♪

つかのまの愛に燃え 別れ去った二人…… 
運命の糸にあやつられ 禁じられた再会が 涙のなかにくずれおちてゆく! 
それは《愛》の終着駅


製作国 フランス/イタリア

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第二次大戦中のフランス。ナチスの手から逃れるため、他国へと逃亡を図るユダヤ人たち。
人々がぎゅう詰めになった貨物列車の車内で出会った行きずりの男と女に芽生えた、
束の間の絶望的な愛情……。
J=L・トランティニャンとR・シュナイダーの顔合わせが素晴らしい、
情感のこもった傑作である。
ともに家族のある男女が、ナチスへの恐怖感から次第に結ばれていく過程の心理描写は
筆舌に尽くしがたく、
極限状況の貨物列車内という緊迫した設定も相まって、見事な作品に仕上がった。
ラストも切ない極上の人間ドラマと言える。            (allcinema より)
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“離愁” とは、別れの悲しみ なんですと。 素敵な言葉ですね♪
原題の “トレイン” でも悪くはないですが、やはりこのラストには“離愁” がふさわしいのかも!?

ところで、何故今 “離愁” なのか? ということですが ^^;
先月UP致しました 「グッバイ・ゴダール!(2017)」
のヒロインで (ステイシー・マーティンが好演)
気鋭の映画監督ジャン=リュック・ゴダールの2番目の妻にして、女優という、
未だ見ぬ “アンヌ・ヴィアゼムスキー” のご出演作品だからなのでした。
もちろん、ロミー・シュナイダー主演というのも大きな理由でしたけれど・・・。( ´艸`)

アンヌ・ヴィアゼムスキーは、どんな女優さんなのかな? と、楽しみにしてました♪
彼女は、乳飲み子を抱えて、途中から貨車に乗せてもらう・・・ という地味めな役どころでしたが
ドイツ軍の空爆を受けた時に、貨車に居ながらにして亡くなる という呆気ない最期が哀れでした。

ベルギー寄りの村でラジオの修理等を生業にしていた
ジュリアン(ジャン=ルイ・トランティニャン)は
独軍の侵攻を知るや、身重の妻と幼い一人娘を連れて最寄りの駅から避難の為の臨時列車に!

大勢の村人が押し寄せて、すでに満杯状態だったが・・・
妻(ニケ・アリギ)は妊婦ということで、娘と二人、特別に客車に案内されたものの
ジュリアンは貨車に乗るように言われ、比較的空いていた最後尾の貨車に乗ることになる。

そこには、男性に交じって、水商売風?ハデハデ中年女性も居たのだが・・・
片隅にひっそりと妙齢の美女(ロミー・シュナイダー)が座っていた。

床は藁敷きで、お世辞にも居心地が良いとは言えなかったが・・・
乗り合わせた皆は、やがて打ち解けて!?
相身互いということで? どうせなら楽しくやろう! という雰囲気の中、終着駅まで・・・。

時には、男の嫉妬や何やら、揉め事もありながらの長丁場だったが
ジュリアンが気付かぬ内に、妻子の乗った客車と離されてしまい、不安な面持ちでいる彼に
慰めの言葉を掛けるのは、件の美女アンナだった。

やがて、二人は惹かれあっていることに気付くのだが・・・

さて・・・?

アンナは、ドイツ系のユダヤ人という運命を背負い、隠れて逃げている という風情なのですが
フランス人のジュリアンたちも、ナチスから逃げているのは同じことで・・・

途中、いろんなアクシデントがあったりして列車が止まる度に、
どこからともなく大荷物の人たちが現れて、乗りたがるのですけれど・・・
その都度、乗客たちは率先して手助けし、歓迎の気持ちをさりげなく表すのですねぇ。

フランス人気質というのか・・・
ワインとフランスパンで陽気になるだけじゃないんだ! と、なんだか胸を打たれた気がしました。

終着駅に着き、列車を降りてからは・・・
一気に現実に引き戻される!? というのでしょうか?
ジュリアンとアンナの間に、“愛” だけじゃない、他の感情も入り込んでくる・・・。

心の機微というのを、これ程繊細に、淡々と表現されると、ただただ切ない と云うしかない…?
特に、圧巻のラストは言葉もない! という感じでしょうか・・・ (/_;)

ジャン=ルイ・トランティニャン(ジュリアン)
ロミー・シュナイダー(アンナ)
モーリス・ビロー
アンヌ・ヴィアゼムスキー 乳児を抱えた女性
ニケ・アリギ ジュリアンの妻
ポール・ル・ペルソン

脚本 パスカル・ジャルダン

監督・脚本 ピエール・グラニエ=ドフェール

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コメント 2

末尾ルコ(アルベール)

アンヌ・ヴィアゼムスキーが出てましたか。それは知りませんでした。
で、この映画について語り始めるととめどが無くなりますので今夜は自重しておきますが(笑)、原作も読みましたけれど、映画の方がずっといいです。映画ならではの快楽満載だと思うのですよね。わが生涯ベスト10には入りますし、わたしにとっては映画史上ベストカップルです。RUKO
by 末尾ルコ(アルベール) (2018-10-20 03:29) 

Labyrinth

末尾ルコ(アルベール) さん (^_^)ノ
ほ~い そう来ると思いましたっ w
私も、心惹かれた色々なことを記したかったのですけれど・・・
これはいつまでも印象鮮明に残りそうですし?
未見の方にはネタバレもまずかろう と、控えめに致しました。
いつも、ありがとうございます♪
by Labyrinth (2018-10-20 12:03) 

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