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アフリクション 白い刻印(AFFLICTION) 1998 [あ行の映画]

アフリクション 白い刻印.jpg ニック・ノルティと言うより、ジェームズ・コバーン♪
ジャンル ドラマ
製作国 アメリカ
時間  104分

AFFLICTION → 苦悩

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雪深い静かな田舎町に住む警官ウェイド。
子供の頃はアル中の父の暴力に怯え、妻とは離婚していた。
弟は町を出て大学教授になっていた。
ある日、州の組合幹部が狩りの最中に事故死する。
しかし、その背後に陰謀があると疑った彼は独自に調査を開始する。
ウェイドにとって、この事件の解決はこれまでの人生を取り戻す契機になるはずだったが……。

「タクシードライバー」「レイジング・ブル」の脚本家ポール・シュレイダー監督による
人間の心の闇に迫る問題作。                        (allcinema より)
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ジェームズ・コバーンは、本作の父親役にてアカデミー賞助演男優賞を受賞♪

オープニング・クレジットは…
雪に覆われた静寂な街並が、小さなピクチャーウィンドウのように? 次々と映し出されます…。

冒頭…
薄暗くなり掛けた雪道を来る一台のクルマ・・・

「これは私の兄が罪を犯し 失踪した物語である」(弟ロルフ役 ウィレム・デフォーの声)
「ニューハンプシャー州の小さな田舎町 兄と私が育った町… 事件は鹿狩りの季節に起きた…」

そのクルマは、警察の赤色灯を屋根に点けたオンボロ車だったが・・・
(兄の)ウェイド(ニック・ノルティ)が、娘と久々に会って、ある場所へ向かうところだった。
娘のジル(ブリジット・ティエルニー)は、ハロウィーン用のトラのお面を被って仮装していた。

ジルは、お菓子を貰いに家々を回るつもりでいたが、ウェイドはそうさせたがらなかった…?

町の公会堂では、ラリヴィエール社主催の仮装コンテストが始まっていた。
ウェイドは、娘の気を引き立てようと色々言ってみるが、ジルは気乗りがしない…?

そんな娘を中へ残し、ウェイドは一服するために外へ出る。
屯している若者の中に相棒のジャック(ジム・トゥルー)を見つけると
新しい銃をみせろ と言い、しばらく品定めを…!

ウェイドが公会堂へ戻ってみると、娘のジルの姿は無く・・・
探すと、公衆電話の前に居て… 母親に迎えに来てくれるよう頼んだ所だという…!?

久々に会えた娘との折り合いの悪さに、苦虫を嚙み潰したような表情で必死に自制するウェイド。
ジルは「パパを愛してるけど…  ここには居たくないの」と言う。

“母の迎え” を待つジルを一人事務所に残して、外に出たウェイドは・・・
トラックで “彼女” と一緒にマリファナをやっているジャックを見つけ、いちゃもんをつけるのだが
逆に、機嫌の悪いワケを見透かされ…? ジャックの誘いに乗り、ドライヴに…!?

そこで・・・
鹿狩りの解禁日という明日に、ジャックがボスのラリヴィエールに頼まれて…!?
“接待” の鹿狩りに行くのだ と聞かされる。 接待の相手はエバン・トワンブレー氏… 
人脈作りの手伝いをさせられるのさ とジャックは笑いながら言う。

そんな折、元妻のリリアン(メアリー・ベス・ハート)が、夫と二人でジルを迎えにやって来る。

途中で、すれ違ったことに気付いたウェイドは「近道を行け」と、ジャックを急かす・・・!?

到着したリリアンは、娘の姿が見えないことに不安を感じ…
ウェイドをキツい調子で攻め始め、かつての “夫婦喧嘩” の再現のような成り行きに…?

ウェイドは激情を露わにするも、「連れて行かないでくれ」と懇願するのだった…。

その間、リリアンの夫が、ジルを連れ出し、クルマに乗せようとしているとっ
カッとなったウェイドは、「ジルに気安く触るな」と、急襲…!?  ( ̄ο ̄;

しかし、“ご亭主” の帽子は飛んだものの、ウェイドの “暴力” は既の所で行使されず…? 
ジルを乗せたクルマは、そそくさと走り去ってしまう…。

翌日も雪空だったが…
ジャックは言葉通り、 “鹿狩り” へと、トワンブレー氏を案内する…。

ジャックが雄鹿を見つけ、回り込んで狙いを定めているところで・・・
後方から狙っていた筈のトワンブレー氏が、急に体勢を崩し、崖から滑り落ちてしまう…!?

その刹那・・・
氏が手放した銃が暴発したのか…? 胸を撃ち抜かれて亡くなる という事態に…!

さて・・・?

ウェイドは、仕事仲間である若いジャックを “犯人” では…? と疑いを持つのですが…!?
信用できるのは弟だけ と思う彼は、深夜でもロルフに電話して、あれこれ話を聞いてもらいます…。

ウェイドは、子供の頃…  暴力的な父(ジェームズ・コバーン)に強い恐怖心を抱きますが
同じように育った弟のロルフは、ある時期から父の暴力を全く受けずに済むことに…?
(ロルフ曰く 注意深くなろう と意識して、注意深い子供になり、注意深い人間になったから…!?)

とにかく… なんで?? と思う位、グレンは子供たちに辛く当たりましたね!?
父親の威厳を示すため? それとも、只の悪趣味!? (そんなことはないか…?(苦笑))
う~むむむ (¬、¬; その辺りが、まじで理解に苦しむ所なのですが…。

そーゆーものなんだよ! あの時代の “男” は…! と、本作は言いたいのでしょうが…?
私めの “理解” の範疇を超えてる感じで…!?   只々 唖然とするばかりでした。(苦笑)

ジェームズ・コバーンが、もの凄いド迫力で…! 空恐ろしいくらいなのです。(>_<)
長男ウェイドのニック・ノルティも、アル中の狂気じみた “蛮行” を熱演してましたが…!! (汗)

昔の女は、男を立ててくれたものだ とか何とか云っていましたけれど… 
事実、グレンの妻(ウェイドたちの母親)は抵抗せずに従順であり続けたように描かれています…。 
なんとも哀しい話です…。

しかし、ウェイドを取り巻く女性たちは、大なり小なり? 皆彼を恐れながらも…!? 
自分の心に忠実な言葉で表現していたのが Nice でしたね。(アサーションを心得ている…?)
幼いジルでさえ、父親に気を使いながらも、そうしていました。 健気にも…!

また、不思議なのが…?
グレンは無宗教のようなのに、ウェイドの妹夫婦は熱心なキリスト教の信者ということでした…。
アメリカって多種多様なのはわかりますが… (汗) 極端なのが少々気になるところですね。(苦笑) 

閑話休題

疑心暗鬼となったウェイドは、嫌悪していたはずの父親と同じ道を辿るようになり…!
女たちは彼から遠ざかって行く という… 誠に侘しい構図に…!?
 
酒を煽る回数が増えていくウェイドには鬼気迫るものを感じてしまいました。

クライマックスは、父親と二人きりになったウェイドが、“形勢逆転” するところでしょうか!?
ネタバレは致しませぬがっ f^_^;
あまりに映画的なものを感じて、思わず息を呑む…! てな感じで、魅了されました。
(あの時のウェイドの気持ちは分らぬでもないかなぁ と思ったり…? 不謹慎過ぎ? (汗))

総じて…
アメリカの暗くて重い一面を執拗に見せつけられたな という思いが致しましたが (汗)
やはり、ジェームズ・コバーンの迫力ある “親父振り” を見られたのが何よりのことでした。

ここで “覚書” ↓ 伏字に…? ( ´艸`) する必要はないか? w
(いまいちわかっていない自分用に記しておきます)

“兄ウェイドと私の物語は大昔から繰り返されてきた物語
父親に殴られ、幼くして、人を信じ 愛することが出来なくなった子供たち
他人と親しくなりたいという願望を “無関心” に変えた男たち
だが、それを代償に我々は、子供や 自分を愛した女を傷つけずに済んできた
因習的な男の暴力から身を制し、復讐の誘惑から逃れてきた”
(弟ロルフの長い独白の一部です)

以上 ラストのネタバレでした。

チャプター(参考までに)
1.オープニング
2.兄の物語
3.ハロウィーン
4.鹿狩り
5.酒と父
6.事件か、事故か
7.ウェイドの推理
8.違反キップ
9.二人の将来
10.凍てついた部屋
11.母の葬儀
12.ロルフの推理
13.疑惑
14.親権
15.雪上のチェイス
16.北部開発協会
17.解雇
18.心の傷
19.受け継がれた血
20.エンドクレジット

ニック・ノルティ(ウェイド・ホワイトハウス) 警察官
ジェームズ・コバーン(グレン・ホワイトハウス)  ウェイドの父
ウィレム・デフォー(ロルフ・ホワイトハウス) ウェイドの弟 ボストン大学教授 歴史学者
シシー・スペイセク(マージ・フォッグ) ウェイドの恋人 カフェ務め
メアリー・ベス・ハート(リリアン) ウェイドの元妻
ブリジット・ティエルニー(ジル) ウェイドとリリアンの娘
ジム・トゥルー(ジャック・ヒューイット) ウェイドの同僚
ホームズ・オズボーン(ゴードン・ラリヴィエール) ウェイドの雇い主
ショーン・マッキャン(エバン・トワンブレー) マサチューセッツの組合幹部
スティーヴ・アダムス(メル・ゴードン) トワンブレー氏の娘婿

監督・脚本 ポール・シュレイダー

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青山実花

この映画は観た事がありません。
面白そうですね^^
今度観てみます^^
by 青山実花 (2021-01-12 21:02) 

Labyrinth

青山実花 さん (^_^)ノ
これは、豊富な映画歴を誇る青山実花 さんのお眼鏡にかなうやも…?( ´艸`)
楽しまれるとよろしいのですが… お時間あれば是非。
by Labyrinth (2021-01-13 00:38) 

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