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三人の女(3 WOMEN) 1977 [さ行の映画]

三人の女.jpg 久々 ロバート・アルトマン監督作品… ( ´艸`)

ジャンル ドラマ
製作国 アメリカ
時間  124分

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アメリカ映画界 最高のアウトロー監督 ロバート・アルトマン
女性とパーソナリティ障害の関係を探求した スリラー/ホラー/幻想映画 的三部作
「雨に濡れた舗道(1969)」「イメージズ (1972)」「三人の女(1977)」の第三弾…?
                             (2023-7-30  加筆)
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ヘヴィな作品の多いアルトマンの70年代後半から80年代にかけての作品の中でも、
とりわけ深刻な、しかし、見応えのある映画だ。
最もアメリカ的な場所の一つのカリフォルニアのパーム・スプリングスを舞台としながら、
どこにもないような、あるような倦怠のムードがきめ細かに描かれ、
二人の主演女優の演技は背筋がぞくっとするほどリアルで捉え所がない。
(中略)
根底に“よい主婦たれ”の覆せない常識を抱える“自由人”の葛藤をデュヴァルが熱演。
若きスペイセクの、「キャリー」の超能力少女にも通じる玄妙な存在感も妖しいかぎり。
ともかく、一般的なアメリカ映画の通念を大きく超えた所にある貴重な作品だ。
                               (allcinema より)
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以前、ロバート・アルトマンに熱中していた時にリストアップしていた作品です。
未見のものは多々ありますので、おいおい観て行きたいと思っておりますが・・・(汗)
本作を選んだ切っ掛けは、気になる “不思議” 女優の競演でした。(^_-)-☆

シシー・スペイセクは・・・
「白い刻印(1998)」で、盛りを過ぎた女の一面をさりげなく魅せたりして… 流石!と感心♪
寂しげな表情だけど、まだまだ綺麗じゃん…! 等と思ったばかりでしたが、ココでは若い女…。w

そして、私的には… “不思議女優” としてピカイチの シェリー・デュバル♪ ( ´艸`)
未だに「シャイニング(1980)」が尾を引いている私なのですが… (苦笑) 
相変わらずの浮ついた声で? 喋るというよりも “さえずる” と言った感じが超Nice♪ なのでした。

(面白いのは、この二女優、実年齢が同じ… なのに最後には母と娘のような関係に…!?  大ネタバレ~ w)

三人目の女・・・ ジャニス・ルールはたぶんお初の女優さん かと…?
身重の寡黙な画家?という設定で… 一番の “正統派” 美人と思われましたが…? (微笑)
役柄的な “こじれ具合” は、三人の中で一番根が深そう…!?  という感じで、超ミステリアス…。(ニヤリ)
(お歳的には “祖母” の立ち位置なのかな? なんて… ラストのシーケンスで思ってしまいました。(爆))

オープニング・クレジットは…  フルートの? 不気味な音楽が流れる中…
プールに描かれた摩訶不思議な生き物?たち・・・(“ウィリー” が独創的に描いたもの) 

それはやがて、温泉療法?を…  “療法士” 付き添いの上で実践中の老人たちの姿に代わる…!?

「DESERT SPRINGS  REHABILITATION AND GERIATRICS SENTER」 の文字が…!
 (“DESERT SPRINGS(砂漠の泉)” リハビリテーションと老年医学センター)

“自然療法士” として働くミリー(シェリー・デュバル)は、新人の指導を託される。

子供っぽさがちらつく? ピンキー(シシー・スペイセク)は・・・
カッコ良く働き、利用者さんにも人気らしい “先輩” ミリーにたちまち憧れを抱く…?

ミリーが、一通りの仕事の流れを教えてから、「ロッカーは私の隣よ」と言うと…
ピンキーはいきなり抱き付き thank you と言うのだった。

その後、ミリーが二日ほど欠勤し、慣れない職場でピンキーは寂しい思いをした。

ミリーが出てくると、変わらぬ仕事ぶりで…?
ピンキーは安心したが、是非ランチを一緒にしたい と思っていたところ…
なんと彼女はいつも一人で、お高めな “病院” の方の食堂へ行くらしいと分かる…!?

ピンキーも後から、一人で行ってみると…
ミリーは若い男性たちと一緒のテーブルで、いつものように “一人喋り” の真最中だった…!?

ピンキーがテーブルに着いたことにも気付かないミリーは・・・
煙草を吸い終わると、壁のボードにメモを張り付けて出て行ってしまう。

「ROOMMATE WANTED   GIRLS ONLY PLEASE!  MILLIE」
 (ルームメイト募集 独身女性に限る!)

このメモを即座に剥がしたピンキーは、 “ルームメイト” に名乗りを上げることに…!

こうして、ミリーとピンキーは一緒に暮らし始めるのだが・・・
二人が暮らす、プール付きのアパート(PURPLE SAGE APTS.)には…
同年代の人たちが住んでいて、和気あいあいとした? 明るい雰囲気だった。
(どうやらミリーは、ここでも浮いた存在のように見えたが…? (爆))

アパートのオーナーは、近くの広大な土地にバーや遊技場を経営している夫婦ものだった。
(“ドッジ・シティ(DODGE CITY)” と名付けられ、警官の常連さんが多い…?)

夫のエドガーは、自称?元西部劇のスタントマンで、茶目っ気があり陽気な男だったが…
身重の妻のウィリーは、ひたすら寡黙に徹し… 時間がある限り野外で独特な絵を描き続けていた。 

明るくて女性らしい? スタイリッシュな部屋を見るなり、溜息連発のピンキーだったが…!
「あなたって完璧♪」と、素直に? ミリーを持ち上げる…。

二人は、テキサス出身で、トマト嫌い、本名が “ミルドレッド” 
そして、どうやら家族に恵まれない境遇…? と、共通点があった。

同じアパートから同じ職場に通う二人だったが・・・
 “早出” の金曜日は、そそくさと帰り支度をして “ドッジ・シティ” に直行…!

射撃場には、オーナーのエドガーや顔馴染みの警官たちが集い、腕を競い合っていたが・・・
ミリーも着くなり、早速射撃に加わるのだった。

しかし、ピンキーは…
銃声にビビったのか…? 終始不安げな様子でいた…。

そんなある日…
元のルームメイトから電話があった というので・・・(男の連れを紹介するとか何とか…?w)
ミリーは朝からピンキーを巻き込んで、ウキウキとディナーパーティーの支度に熱中していた…。

ところが、なんとっ
それがすっぽかされたと聞かされると、ピンキーのドジのせいだ! と決めつけて…!?
自棄気味に部屋を出て行ってしまう…。

そして、夜中に帰ってきたときには、オーナーのエドガーと一緒で…!
眠っていたピンキーに、ベッドルームから出て居間の補助ベッドに移るように言い出した!?

ピンキーが、身重の妻ウィリーの事に触れた時…
ミリーがキレた…!

「私の生き方が気に入らないなら何時でも出て行って…!」

・・・皆が寝静まった頃、ピンキーは寝巻のままでフラフラとドアの外に…。

そして、ウィリーが描いた不思議な絵が揺らめくプールの底をしばらく見つめていると…
いきなり2階のテラスからダイブ…!?

さて・・・?

ここから、“倦怠” ムードの趣がガラリと変わり…!?
単なる “ドラマ” から、ミステリーやサスペンスの趣も帯びて来る…!

ええっ  ( ̄ο ̄; てな感じで、裏切られた思いにさせられることに…? (汗)

シシー・スペイセクが本領発揮となるところなどは、鮮やか過ぎて憎悪の念にかられたりして…!? w
(少し大袈裟かもしれませぬが、最上級の誉め言葉です… ( ´艸`))

シェリー・デュバルも、ある意味同様ですが…? (本領発揮という意味で…)
心の機微を細やかに “表情” に出せる人なんだな~ と感心しきりな私なのでした。(微笑)
(ロバート・アルトマン監督のお気に入りだそう…  今はプロデューサー業に専念?) 

・・・長めの、超 摩訶不思議な “モンタージュ”
(モンタージュ… 覚えて使ってます!( ´艸`))

どうやらここに、沢山のキーワードが示されているようなのですけれど・・・
何度も真剣に観てみたものの、やはり “深いところ” に気付けず… 曖昧なままラストに…。(汗)

ラストもシュールで、何だか “スッキリ” とは無縁の幕切れだったような…? ポリポリです。

でも、やはり観て良かったです!
観る人を選ぶ映画かもしれませぬが、“女優ウォッチング” は楽しくて♪  アタリでした。w

シェリー・デュヴァル(ミリー・ラモロー) 自然療法士
シシー・スペイセク(ピンキー・ローズ) 不思議な若い女
ジャニス・ルール(ウィリー・ハート) 娯楽施設やアパート経営のオーナー夫人
ロバート・フォーティエ(エドガー・ハート) 娯楽施設、アパート等のオーナー
ルース・ネルソン(ミセス・ローズ) ピンキーの養母
ジョン・クロムウェル(ミスター・ローズ) ピンキーの養父

監督・脚本・製作 ロバート・アルトマン

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