波紋(2022)

　荻上直子監督 最新作…　( ´艸｀)

絶望を笑え

ジャンル　ドラマ

製作国　日本

時間  120分

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「バーバー吉野」「かもめ食堂」の荻上直子監督が、「淵に立つ」「よこがお」の筒井真理子を
主演に迎えて贈る異色のホームドラマ・エンタテインメント。
新興宗教にのめり込みながらも一人で平穏な日々を送っていた主婦が、
失踪していた夫の突然の帰還をきっかけに、日常の歯車が大きく狂い始める転落の行方を、
ブラックユーモアを織り交ぜつつ、ジェンダー的視点から痛快に描き出していく。
共演は光石研、磯村勇斗、柄本明、木野花、キムラ緑子。

新興宗教を心の拠り所に、一人で穏やかに暮らす主婦の須藤依子。
ある日、長らく失踪したままだった夫の修が突然帰ってきた。
面倒ごとを依子に押し付けて逃げ出したにもかかわらず、
がんになって治療に高額な費用が必要とすがってくる夫にいら立ちを募らせる依子。
そんな中、息子の拓哉が障害のある女性を連れて帰省し、彼女と結婚すると報告してきた。
次々と降りかかる苦難を前に、ますます宗教にすがっていく依子だったが…。(allcinema より)

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これは是非劇場で鑑賞したい所でしたが叶わず… (汗)
「かもめ食堂」で勢いを付けて？ 拝見。と言っては失礼ですが… (^_^ゝ 観られて良かったです！ 

DVD特典のメイキング映像や “初日の舞台挨拶” 等々 盛り沢山の内容でお得感満載でした。ｗ

冒頭は、早朝の寝室・・・
ダブルベッドで、枕を並べて…　 寝ていない須藤依子(筒井真理子)は、目の前に夫の足裏を見る！？

こうして依子の平凡な一日がスタートするのだが・・・

折しもテレビは原発事故を報道し、スーパーマーケットには “水” を求める人々の列が出来る…!?

「水道水は絶対飲まないでよ！」「雨にも濡れないでね！」と依子は一人息子の拓哉に注意喚起を…！
(一方では、寝たきりの義父のお粥に水道水を使用する依子でもあった…)

そんなある日、丹精込めた花壇に水やりをしていた筈の夫 須藤修(光石研)がふいに姿を消す。
青いホースの先からは水が出っ放しだった。

それから十数年…？

依子は　“緑命会”という新興宗教を信仰し、その勉強会に出る事で心の平安が保たれていた…!?
義父は逝き、息子の拓哉も遠方に就職してしまい…　近くの “スーパー” でパートとして働く日々…。

家は、依子好みに変更が加えられて・・・
(より良き生き方の指南書？ 大量購入した「緑命水」はたまた、大きな水晶玉 等々が並ぶ…)

特に、庭はシンプルな “枯山水” の様式となり…  依子は “砂紋” を描くことを日課としているのだった。 

そこへ突然… 失踪したままだった夫が姿を現した…！？

さて・・・？

須藤依子(筒井真理子)の日常を淡々と追って行く…　だけなのに、見せ方が巧みで惹き込まれる…！
“枯山水” の出現には本当に驚き…！ 思わずワクワクしてしまいましたが・・・ ( ´艸｀)

ともかく、渋めゴージャスなキャストで…！ 何より楽しめましたね♪

主演の筒井真理子も、木野花も、もちろんなのですが・・・
私的には新興宗教のリーダーを上品に？ 演じたキムラ緑子に甚く惹かれてしまいました…!? ｗ
あの感じだったら、私なぞイチコロかも…？　なんてね…  (ｳ^_^ｿ) 

色んな社会問題？または差別的な心情 等にも触れていますが、広く浅くという感じなのかな？(汗)
角が立たない様な？ 巧い運び方で…!? ( ´艸｀)　
(筒井真理子の微妙に巧みな？台詞回し 等々 演者に負うところが大きいかも…？ ｗ)

こちらも ニヤッと笑って済ませられるような？程好い “ブラックユーモア” が心地良かったです。

DVD特典では、ろう者の俳優 津田絵理奈 へのインタビューもあり、興味深く拝聴しました。
彼女は、拓哉(磯村勇斗)の同棲相手である “たまみ” 役・・・　(母の依子は “たまこ” と言い間違う…！)

若者同士は自在に手話で会話し、父母はポカァンと取残される！？ という図も “アルアル” だなと感心。

“長き不在” の夫役に光石研をキャスティングした時点で決まりじゃないかな？ ( ´艸｀)
と思える “ハマり方” でしたね。(笑)

ネタバレになりますが… (^_^ゝ 病んでジタバタして最後まで妻の悩みの種となった彼は・・・
ラストにも “一芝居” 打つことに…！？ (爆)

それに続く、日照雨の中の “フラメンコ” 　　筒井真理子の見せ場となりましたが・・・

監督さん曰く「最初に浮かんだのがラストシーンだった」というだけあって…？
違和感を感じつつの？ 不思議に魅惑的で♪  魂の籠る？  印象深い幕切れになったと思いまする…。

井真理子(須藤依子)　義父の介護の終了後 スーパーマーケットのパート勤務に

光石研(須藤修)　依子の夫　謎の失踪をする

磯村勇斗(須藤拓哉)　東京の実家を去り 九州の大学・会社を選ぶ

安藤玉恵(渡辺美佐江)　信者

江口のりこ(小笠原ひとみ)　信者

平岩紙(伊藤節子)　信者

ムロツヨシ(佐伯)　ホームレス男

津田絵理奈(川上珠美)　拓哉の… 6歳年上の恋人　ろう者　妊娠中？

花王おさむ(信三)　須藤家の寝た切り老爺　修の父　拓哉の祖父　元大学教授？

柄本明(門倉太郎)　スーパーマーケットの客

木野花(水木)　スーパーマーケットの清掃員

キムラ緑子(橋本昌子)　新興宗教のリーダー

監督・脚本　荻上直子

コメント 4

これだけワクワクできる映画はそうそうないです。キャスト皆素晴らしかった。RUKO
by 末尾ルコ（アルベール） (2024-08-03 03:43) 

末尾ルコ（アルベール）さん (^_^)ﾉ
本当に！ 仰る通り…　ワクワク感が最後まで持続して楽しめる映画でしたね。
by Labyrinth (2024-08-04 00:20) 

シリアスな社会問題をペーソスたっぷりに描いた秀作ですね！
仰る通り、日本が誇る端役の名優たちが素晴らしい。
ラストのずぶ濡れフラメンコは正視できませんでした(￣▽￣)
by つむじかぜ (2024-08-04 05:00) 

つむじかぜ さん (^_^)ﾉ
スクリーンで観られれば良かったのですが、間に合わず…！ orz
“端役の名優たち” ( ´艸｀) 　流石！ 言い得て妙♪　
改めて思い返してみますと、とても贅沢な映画だったという事ですね。
フラメンコ 尺長め…！ (笑)
by Labyrinth (2024-08-04 14:29)