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アンゼルム “傷ついた世界”の芸術家 (ANSELM - DAS RAUSCHEN DER ZEIT/ ANSELM) 2023 [あ行の映画]

アンゼルム.jpg 久々のドキュメンタリー作品… ( ´艸`)

圧倒的な没入感

ジャンル ドキュメンタリー/アート
製作国 ドイツ
時間  93分

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「ベルリン・天使の詩」「PERFECT DAYS」のヴィム・ヴェンダース監督が、
戦後ドイツを代表する芸術家アンゼルム・キーファーの全貌に迫るアート・ドキュメンタリー。
その人生と創作活動の軌跡を辿るとともに、多彩な表現で生み出された彼の膨大な作品群を、
3D&6Kで撮り上げた圧倒的臨場感で映し出していく。        (allcinema より)
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私めは、ただ ヴィム・ヴェンダース監督の名に惹かれて見てしまったようなわけなのですが… w
“アンゼルム” が “芸術家” という認識はあっても? 作品がどんなのか? ピンと来なかったり… (汗)

なので、オープニングで、長々と古典的なウェディング風?白いドレスを見せられた時に…
もしかして、何かの衣装とかも手掛けたりする方なのかな? と…!? ( ´艸`)
(素晴らしいロケーションの中… それはそれで美しい光景ではありました…)

後に大間違い! と、わかるのですが・・・(爆)

ともかく、その “桁違いなスケールの大きさ” に驚愕なのでした!! 
そして終始 圧倒されることに…。

ところで…
“3D&6K” が売りの本作を… ミニシアターの “2D” 上映にて鑑賞した私でございます。(^_^ゝ 

真四角な?スクリーンで、モノクロか? と見紛うような暗めな “作品群” でしたけれど・・・
破格な規模の!? アトリエの在りようと共に…  作品の “迫力” に心奪われる思いが致しました。

「先入観を捨てて、この衝撃的なビジュアルを ただ楽しんでもらいたい  ヴィム・ヴェンダース」

と言うお言葉を受け、身を委ねて…! 異空間に紛れ込んだような不思議体験をしたわけです。

official website Introduction より一部転載させて頂きますが・・・

「アンゼルム・キーファーは、ナチスや戦争、神話などのテーマを、絵画、彫刻、建築など
 多彩な表現で壮大な世界を創造する、戦後ドイツを代表する芸術家。
 1991年、高松宮殿下記念世界文化賞・絵画部門を受賞。
 ヴェンダース監督と同じ、1945年生まれであり、
 初期の作品の中には、戦後ナチスの暗い歴史に目を背けようとする世論に反し、
 ナチス式の敬礼を揶揄する作品を作るなど “タブー” に挑戦する作家として
 美術界の反発を生みながらも注目を浴びる存在となった。
 1993年からは、フランスに拠点を移し、
 わらや生地を用いて、歴史、哲学、詩、聖書の世界を創作している。
 彼の作品に一貫しているのは戦後ドイツ、そして死に向き合ってきたことであり、
 “傷ついたもの”への鎮魂を捧げ続けている。」

アンゼルム・キーファーとヴィム・ヴェンダース監督は同い年で、旧知の仲だそうですが・・・
制作期間に、2年の歳月を費やして完成した “アンゼルムの全貌を捉えた” ドキュメンタリーの労作…!!

仏・バルジャックにアトリエを構えてからは、神話や哲学をモチーフに活動を続けているようですが…

ともかく、長ーい回廊や不思議な形の地下室? 等々  目にするものすべてに新鮮な驚きと高揚感が…!?
そして、作品の巨大さには溜息しか出ない感じが致しました。(内容の良し悪しは別として? ( ´艸`))

映画の中でご本人曰く
「人は重さを避け、軽さを求める。深淵をのぞくことを嫌がり、楽なのを好む」
「わたしはみんなの顔の前に鏡を突きつけたのです」

先程は “良し悪し” 等と言ってしまいましたが…
芸術を真面に受け止めるのは荷が重い… と感じる時が有るかと思うのですけれども…?
こうして映画の1シーンとして見せて頂く分には、畏れずに観られ…?有難い限りでした。(汗)

ダニエル・キーファー(アンゼルムの青年期) アンゼルムの息子
アントン・ヴェンダース(アンゼルムの幼少期) ヴィム・ヴェンダースの孫甥

監督 ヴィム・ヴェンダース

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