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コックと泥棒、その妻と愛人( THE COOK, THE THIEF, HIS WIFE & HER LOVER) 1989 [か行の映画]

コックと泥棒 その妻と愛人.jpg  ピーター・グリーナウェイ監督作品 ( ´艸`)

欲望を召し上がれ。

ジャンル ドラマ
製作国 イギリス/フランス
時間  124分

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夜の闇の中、悠然と輝きを放つ高級フランス料理店“ル・オランデーズ”。
ここではゴシックの食卓画を思わせる絢爛たる厨房で、
腕によりをかけたコック達が作る料理が毎夜テーブルに並べられていた。
この店の一番の顧客は泥棒のアルバートとその美しい妻ジョージーナの一行。
暴力を振るう夫に恐怖を抱き、逃げることもできずにいる妻の目に
ある夜一人の男性の姿が写る。
食事に同伴するのはいつも一冊の本。
孤独だが知的で穏やかな物腰の彼に彼女はたちまち魅せられてしまう。
                       (TSUTAYA DISCAS より)
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「数に溺れて(1988)」を劇場鑑賞した私は、その訳の分からなさに惹かれ? パンフレットを購入…!
『ピーター・グリーナウェイ レトロスペクティブ美を患った魔術師』という企画ものでした。

こうして “ピーター・グリーナウェイ” をかじった私めは “もっと知りたい病” に掛かり本作を観る事に。
(有難迷惑のような気もしましたが… (爆)  必然的なような気も…?w)

実は… “物凄いもの” を見せられると承知の上での鑑賞なのでしたが・・・? (¬、¬;
とんでもなく衝撃的ではあったものの…!?
“正体(ラストの)” を見たら、自然に受け入れている自分でした…。(大汗)

前から “エロ・グロ・ナンセンス好き” と言って憚らない私ですが・・・
今回に限っては… その言い回しは不適切…? 本作は別次元…? 
一段上の? 別もの! …と評価しなくてはいけないように思われました。

「ピーター・グリーナウェイは映画ごとに違うコンセプトや素材や装置にこだわるが、
 この映画においては色彩をモチーフとして選択し、部屋やシーンが変わるたびに
 赤、青、黄、緑とセットや衣装の色が丸ごと変わっていく趣向になっている。(Wikipedia より)」

色彩に魅了されましたが…!
アキ・カウリスマキ的と思ったのは? もしかして影響ありだったのかな? なんてね…? ( ´艸`)

閑話休題? 

ラストの、悪趣味とも取れる “趣向” を考慮しても…?(汗) 
あらゆる意味で “もの凄いものを観てしまった” と感服するしかない感じがありました…。
いや~ (;^_^A 怖いもの見たさ的な好奇心でしたが…? それでも、観てみて良かったです!  
映画って奥が深い…! と、改めて襟を正す盆暗チャン なのでした。(ウ^_^ソ)

・・・レストラン ル・オランデーズ (Le Hollandais)

オーナーは、泥棒団の頭目アルバート・スピカ(マイケル・ガンボン)
彼は毎晩、自慢の妻と手下どもを引き連れてやって来ては、思うがままに食事を楽しむ。

フランス人のシェフ、リチャード(リシャール・ボーランジェ)は と言うと…?
傲慢で不遜なアルバートに対しても “一家言” ある? 落ち着いた態度で接する人物で・・・
味の分かる… 彼の妻ジョジーナ・スピカ(ヘレン・ミレン)には、特別な料理を供する事もあった。

(木曜日)
アルバートは、自慢の妻であったとしても・・・
ジョジーナが逆らったり、恥をかかせたと感じると、公衆の面前で突然 非道な振る舞いに及ぶ…。

それでもジョジーナは平静を装い…!? 食卓に着くのだが・・・

隅の席で一人で本を読みながら静かに食事をとる紳士マイケル(アラン・ハワード)の存在に気付くと…
彼女はチラチラと視線を送り…  やがて、二人は人知れず? 視線を交わし合う仲に…。

以心伝心? ジョジーナがトイレと言って外すと…? 何気なく彼も席を立って廊下に出るのだった。
こうして会話も交わさずに二人は… 女性用のトイレで情交に及ぶのだが・・・!?

(金曜日)
アルバートは、相変わらずの傍若無人ぶりだったが・・・
ジョジーナは、トイレと言って席を立ち… 今度は、マイケルを厨房へと誘う…?
活気のある厨房に紛れ込んだ二人を、料理長のリチャードは咄嗟に食材置き場へ匿う事に…!?

(土曜日)
リチャードに促されて食材置き場に滑り込んだ二人は、テーブルに横になり大胆に愛を交わす…!

素知らぬ風情で席に戻ったジョジーナ・・・

アルバートは標的をマイケルに定め…!?
言い掛かりを付けて、マイケルを自分らのテーブルに呼び付けるのだが・・・
そこでマイケルは…「私は産婦人科医」と煙に巻くような受答えをするのだった…!?

(日曜日)
いつものように?食材置き場に逃げ込んだジョジーナとマイケル・・・
「産婦人科医だったの?」とか何とか… 会話が生まれ、二人はそれを楽しんだ。

そんな頃、疑心暗鬼に陥ったアルバートは、荒れ放題…!?
終いには「ダンサーを呼べ!」と手下どもに命令し・・・
食事中の客たちを追い出しにかかるような御乱行となった…!

(月曜日)
食材を運ぶトラックに異臭騒ぎが…!?

一方、ジョジーナとマイケルの二人は、我武者羅な愛欲から穏やかな愛情に変化しつつあった…?

しかし、そんな二人の姿をガラス越しに見てしまった若い娼婦?が居たのだ…!
彼女はどさくさ紛れに… アルバートに向って “目撃したこと” をぶちまけてしまう!?

騒ぎを聞きつけた料理長のリチャードは、機転を利かせて…!
裸の二人をそのままトラックに乗せる。

(火曜日)
行先は、マイケルの指定した 「書庫 ファルコンバーグ・コート」。

二人きりで数多の書籍に囲まれ、束の間の平安に浸っていると…?
リチャードが差し向けた少年(歌う皿洗い)が、ディナーを運んできてくれるのだった。

パップが「お皿を下げるので待っています」 と言うので・・・
マイケルは「どれでも好きな本を読んでいいよ」と言い、パップはお気に入りの本を探す事に…。

さて・・・?

この後に、いよいよ! のクライマックスが待っているわけですけれども…!
グッとくる良い場面もありつつ… ウゲゲ ( ̄д ̄;となる場面も強烈なので、敢て記さずに…。w

内容はともあれ…?(^_^ゝ
視覚的な刺激というのか? 聴覚的な後押しというのか?(意味不明…?)
私的には、これまでに体験したことがないものを味わえたな という思いが致しましたね。(爆)

“衣装や装飾美術で表現されているネーデルランド・バロック美術への傾倒” なのだそうですが…!
只々 凄いなぁ♪ と圧倒されるばかりでした。

ラストは、ジョジーナの「カニバル!」の一言。 
(ヘレン・ミレン カッコイイ♪  手にしたのはマシンガンじゃないけど…? w)

(マイケル・ガンボンについては敢て語らず… ( ´艸`))

「数に溺れて」はピンと来なかったけれど、これはズッシリと応えました… (汗)

リシャール・ボーランジェ(リチャード) フランス人シェフ 料理長
マイケル・ガンボン(アルバート・スピカ) 泥棒団の頭目
ヘレン・ミレン(ジョジーナ・スピカ) アルバートの妻
アラン・ハワード(マイケル) レストランの常連客 本を読みながら食事をする  学者?
ティム・ロス(ミッチェル) アルバートの手下 汚れ仕事専門?
キアラン・ハインズ(コリー) アルバートの仲間
ゲイリー・オルセン(スパングラー) 
PAUL RUSSELL(パップ Pup) 皿洗いの少年 清らかな声で歌う

衣装デザイン ジャン=ポール・ゴルチエ
音楽 マイケル・ナイマン
監督・脚本 ピーター・グリーナウェイ

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