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ブーメランのように( COMME UN BOOMERANG)  1976 [は行の映画]

ブーメランのように.jpg シュザンヌ・フロンのお導き ( ´艸`)

弧を描いて舞い戻るブーメランの囁きは、 断ち切れぬ愛の絆か……

断ち切れぬ愛の 絆に結ばれて いま国境の 冬を越え るふたり!
決してお前を 誰れの手にも渡さない パリの街角から 残雪きらめくアルプスへ-- 
哀しみの涙誘う父と子の愛の二重奏

ジャンル ドラマ
製作国 フランス
時間  102分

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自らもかつてギャングだったジョヴァンニが、誤って警官を射殺した息子奪還のため、
“ブーメランのように” 侠骨を取り戻し、護送車を襲う元ギャングの大会社社長を描く、
ドロン主演作。
あふれる父性と野性味が同居したドロンがなかなか素敵だ。
追い込まれるほどにギャングの猛々しさが剥き出しになる主人公ジャックは息子を連れ、
イタリアへ逃亡を図るが……。G・ドルリューの調べも作品の哀切を盛り上げた。
                               (allcinema より)
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ジョゼ・ジョヴァンニと申しますと…? 私的には、これまでに鑑賞しました三作・・・
「マルセイユの決着(おとしまえ)(2007)」「オー!( HO!)(1968)」「冒険者たち(1967)」
の原作者の方…! という認識なのでしたが、今回は監督と脚本。
DVD特典には、“J=P・メルヴィル監督亡き後のフィルムノワールの第一人者” とありました。

また、本作は・・・
“アラン・ドロンのデビュー二十周年を飾る記念碑的作品” だそうで…!
“父性愛を描いた作品であるが、それはドロンの実生活そのもの” なのだそうです。
(アラン・ドロンにはお子さんが3人… 特に長男の Anthony Delon は愛されたのでしょうね…!)

アラン・ドロンは… “2024年08月18日にご逝去” ということで、追悼の意味もありますが・・・
シュザンヌ・フロンご出演作の残り1作がこれでしたので、良き機会と思い拝見した次第です。w

彼女の役どころと致しましては・・・
若者の狂乱?パーティーの “とばっちり” で…  突然銃弾を受け、亡くなる… という警察官の妻の役。
つましい生活振りがうかがえるような中年女性…  何より毅然とした態度の美しさが印象的でした。

ところで… 世間様のウケはどうなのだろう? とチト気になりまして… (汗) 
調べてみましたところ… やや “賛” が優勢というところでしょうか? 
そもそも私的に… アラン・ドロンはタイプじゃないしな~  等と思っていたのですが…? 
結構楽しめました♪ w  流石 アラン・ドロン! ( ´艸`)
正に “適役” としか言いようがないような…? 揺るぎの無さでした。w

ギャングというのか? かつては裏社会にどっぷりと浸かっていた男…  の話なのに…?
オープニング・クレジットの映像は何だか爽やか…!? 

ジョルジュ・ドルリューの音楽も一役買って…! 切なく美しく…♪ 
青空の下… スローモーションで “二人の美男子” を映し出しておりましたけれど・・・
これがラストに再び “来た” 時には、全く違った心持になっていようとはっ  ( ̄ο ̄; (知る由もなし w)

冒頭は、富裕層のお屋敷にたむろする若者たちの姿・・・
その中の一人、エディ・バトキン(ルイ・ジュリアン)は、煙草様のものを誰かから奪って吸ってみる。
その直後、外からの強い光にさらされ!? 眩しさに混乱を来したエディはライフルを奪い、発砲!?

やがて、若者たち全員がしょっ引かれ…!
17歳のエディは、殺人の容疑で取り調べを受ける事に…。

エディの父親は、フェルッチ財閥の女婿 ジャック・バトキン(アラン・ドロン) で・・・
今はミュリエル(カルラ・グラヴィーナ)と再婚していた…。 

エディの母親は… ジャックの先妻のジネット・ファブロン・・・
知らせを受けた彼女は、空港でジャックを待ち構え…!? 
「金目当てで再婚なんかするから 坊やがあんなことに…!」と半泣きで食って掛かる!?

帰宅したジャックは、昔馴染みの顧問弁護士 リテール(シャルル・ヴァネル)と会って・・・
エディの行く末を案じ、相談に乗ってもらうのだった。

さて・・・?

“警察官を殺害” と言う事の “罪の重さ” を改めて思い知る父親ジャック・・・。

初めて息子のエディに面会に行った折に、昔のムショ仲間に顔を見られて… 
図らずも! その男からエディに “ジャックの過去” が明かされる事になります。
エディはショックを受けるかと思いきや…? “大ボス” だった父に憧れを抱いてしまう!?

相前後して…? 
新聞上に “ジャックの過去” が すっぱ抜かれ…! 人々の態度が一変!?  (¬、¬;
ジャックの味方は、妻のミュリエル(カルラ・グラヴィーナ)と弁護士の先生方のみ…!?

一時は、被害者の未亡人を “誠意を尽くして” 取り込めた! と思い… 希望を抱いたジャックでしたが…
“過去” がバレてからは、息子の足枷となっている自分に愕然とし…! 何かが変わり始める…!?

ところで、時計屋のシーンでは、鏡を巧みに利用したショットがあり…!
ん? どこかで観た様な? と思いましたが、何かのオマージュでしょうかね?( ´艸`)

ともあれ、麻薬(マリワナ?)に対するジャックの “怒り” が爆発する! エグいシーンで… !?
私的には、少なからぬ衝撃でした。(汗)

あの “キレ具合” は堅気の人がするソレじゃない! 
というところが…? ドロンのドロンたる所以でしょうか? (爆)

息子を罪に陥れたのは “ヤク” であり! ライフルに弾を込めた “不良ども” のせいである!
と思いたいジャックの… 常軌を逸した一連の行動には、鬼気迫るものが有りました。

紆余曲折がありまして・・・(汗)

一番の切っ掛けは…? 息子のエディが拘置所内で起こした “自殺未遂” だったかも?(汗)
ジャックの受けた衝撃の大きさは、計り知れない感じでしたね!?

・・・と言う事からの? “ブーメラン” 現象!? (爆)

その後のジャックの心境は… 盆暗チャン的には?なかなか理解しがたいものだったかも…!? (汗)

まぁ、愚行と言われようとも? 息子を救うためなら…! 
という “あふれる父性” が随所に感じられる作品であることは間違いない… と思われまする。 

アラン・ドロン もですが…! 息子役のルイ・ジュリアンが良い感じの美形の青年で・・・
二人は、とても似ていて… 実の親子のようでした。

呆気ない幕切れは… ほろ苦さを感じる余裕さえ与えられず…!? 突然に。orz

チャプター(参考までに)
1.オープニング・クレジット
2.ドラッグ・パーティー
3.父親はジャック・バトキン
4.ジャックの帰宅
5.警察での再会
6.15年から20年の刑
7.「あなたは何も知らないわ」
8.手紙
9.いちばん嫌われる事件
10.グリマルジ未亡人
11.父の過去
12.グリマルジ未亡人の怒り
13.途方に暮れるジャック
14.境遇が変わっても変わらない人間
15.「パパのまねがしたかった」
16.最後の手紙
17.父を救うための決心
18.結局、昔の仲間のもとへ…
19.脱走
20.エンディング

アラン・ドロン(ジャック・バトキン) 女婿の “社長”   元ギャングの大ボス エディの父
カルラ・グラヴィーナ(ミュリエル・バトキン) ジャックの妻 フェルッチ財閥の娘
シャルル・ヴァネル(ジャン・リテール) 顧問弁護士
ルイ・ジュリアン(エディ・バトキン) ジャックの息子 17歳
シュザンヌ・フロン(グリマルジ夫人) 射殺された警察官の妻 子供が三人
ドーラ・ドール(ジネット・ファブロン) ジャックの先妻 エディの母親
音楽 ジョルジュ・ドルリュー
監督・脚本 ジョゼ・ジョヴァンニ

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