ぼくを葬る(おくる)る(LE TEMPS QUI RESTE/TIME TO LEAVE) 2005 [は行の映画]
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「8人の女たち」「ふたりの5つの分かれ路」の鬼才フランソワ・オゾン監督が、
「まぼろし」に続いて描く“死”をめぐる3部作の第2作目。
ある日突然余命3ヶ月と知った主人公が、
自らの死と向き合い過ごす最期の時間を静かに見つめる。
主演はフランス期待の若手実力派メルヴィル・プポー。
主人公の祖母役で大女優ジャンヌ・モローが出演。
パリで活躍する気鋭の人気ファッション・フォトグラファー、ロマンは、
ある日撮影中に突然倒れてしまう。
診断の結果は末期のガン。
医師の勧める化学療法を拒んだ彼の余命は3ヶ月と告げられる。
様々な感情がロマンの心に押し寄せる。
愛しているものの、なかなかうまく折り合うことができずにいた家族には、
このことを秘密にすると決めたロマン。
一方、恋人の青年サシャには、冷たく別れを告げてしまう。
そんな中、唯一心を許す祖母にだけは自分の苦しみを素直に打ち明けるのだった。
そして、死が迫る中、ロマンの心にある想いが芽生え始める。(allcinema より)
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映画館では観て居ないので f^_^;
たぶん “話題の映画のご紹介” か何かの記憶かと思われますが・・・
まさかの!? ラストシーンまでもが印象深く、心に刻まれていたようでした!? (爆)
・・・何とも有り難迷惑な “映画の解説” ではございましたね~ (苦笑)
しかし、作品自体はとてもストレートと言うか?
作為的なものが感じられず!? さりげない表現に好感が持てましたね。
撮影現場で倒れ、検査を受けた結果が、余命3ヶ月という・・・
あまりにも突然で、超過酷な現実を突き付けられたロマンでしたが
嘆くシーンは、公園のベンチでの遠いショット・・・。
(医師の前では平然としていた!? ロマンだけに余計にグッと来ました。)
さて・・・
この事実を、家族にはどうにかして伝えねばっ
と、実家を訪ねるもっ
切り出すどころか、
何故か?反目し合う姉に悪態を付いて、場を白けさせるばかり・・・!?
父にクルマで送ってもらう道すがら
売人からコカインを入手するなどして、父にも不遜な態度で接するロマン・・・。
そんな息子に恐れを抱いている と告白する父でしたが
ロマンの胸の内を察する事は出来ないようでした。
サシャ(クリスチャン・センゲワルト) & ロマン(メルヴィル・プポー)
いやはや、
いきなりの激しい性描写にギクッ (¬、¬; な自分でございましたがっ (汗)
ロマンの生き方や、これまでの充実振りが端的に表されているように思い・・・!?
嫌悪感などはナシでした。
サシャは、ロマンに愛されるために生きているような存在・・・。
ロマン自身も、それではサシャの為に良くない と思いつつも
甘美な関係を絶つ程の理由は見つからなかった・・・!?
しかし
今ここで、別れを告げなければ! と心に決めたロマンは、
“事が済んで” から、サシャに冷たく当たるのでした!
・・・まるで少女のような表情を見せて!?
サシャはロマンに食って掛かりますが
もう感じない 必要ない と言われると、階下へ逃れて泣き寝入り状態に・・・!?
その寝姿を、愛おしむようにカメラに納めるロマンでした。
ロマン & 祖母ローラ(ジャンヌ・モロー)
同僚や友人、家族や恋人のサシャにも言えなかった事を
何故私だけに? と訊く祖母のローラに
僕と似ているから
・・・もうすぐ死ぬ
と、明るい笑顔で答えるロマン。
それを受けるローラの表情が “微妙” で? w
とても興味深かったですけれどもっ
ジャンヌ・モローが、流石の存在感で、格好良かったですね。
・・・緑に囲まれた明るい家に一人で暮らす長い時間・・・。
ロマンの父方の祖父である、彼女の夫が亡くなってからの来し方を
やや言い訳がましく? 孫に語って聴かせる一連のシーンは
不思議な説得力をもって!? 胸に迫って参りました。
また、
ロマンを見送る時の、寂しげな佇まいが堪らない感じでしたね。
・・・祖母に会いに行く時、
途中で立ち寄ったカフェがあり
そこで、ある女性との出会いがあるのですが・・・
さて・・・?
ラストを明示するのは御法度かと思われますが
成り行き上、仕方ないかな? とも。 ^^;
それじゃあ “迷惑解説” のことも、とやかく言えないのでは? (▼_▼メ)
等と言う声が聞こえてきそうですけれども・・・?(笑)
・・・大好きな海で最期を迎えよう と、南仏にやってきたロマン。
家族連れで賑わう海辺でしたが
日暮れと共にだんだんと人が居なくなり・・・
広い砂浜にはロマン只一人。
ゆったりと穏やかに暮れていく海。
夕日が沈む瞬間は、切なさが一気に高まりましたけれど・・・
しかし、泣きの涙はナシでした。
やはり、無邪気なあの頃に回帰したかったのかな?
ハンサムさんのメルヴィル・プポー故、鑑賞に堪えられた!
かも? ( ´艸`) の作品。
ヴァレリア・ブルーニ・テデスキも、難しいと思われる役柄をサラリと演じて
素敵でした。
メルヴィル・プポー(ロマン)
監督・脚本 フランソワ・オゾン
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