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異邦人(LO STRANIERO /THE STRANGER) 1968 [あ行の映画]

異邦人.jpg アルベルト・カミュ というか ヴィスコンティ? ( ´艸`)

きらめく太陽がやきつけるアルジェの砂浜に
銃声一発… そして更に四発……

ジャンル ドラマ/アート/文芸
製作国 イタリア/フランス
時間  104分

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母の死も、恋人の存在も、全てが皆虚しいと感じている平凡な男ムルソー。
彼は“太陽がまぶしかったから”という理由で人を撃ち殺してしまう。
やがて死刑の宣告を受けた時、ムルソーは初めて自由を、自分の存在を感じとった……。

カミュの実存主義文学をヴィスコンティが映画化した野心作。
難解ともされる原作を、映画文法によって噛み砕きフィルムに定着させる脚本・演出は、
ともすれば原作に引き摺られるまま映画としての体を成さなくなるものであるが、
このヴィスコンティの“解りやすさ”は、事例としてかなり貴重だ。  (allcinema より)
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デジタル復元版  “本邦初公開となる イタリア語ヴァージョンで復活”
というのをミニシアターで鑑賞♪  これは即 飛びつきましたよ♪ (^_-)-☆

“ルキノ・ヴィスコンティ監督は「イノセント」発表後の1976年3月に逝去、
 2021年は没後45年を迎える”  

う~む とにかく、スクリーンで観ることが出来て超ラッキーと思います♪
(これまでソフト化もなく? なかなか貴重な作品のようですし…)

主演のマルチェロ・マストロヤンニですが・・・
実は去年? “フェリーニ特集” で何作か観ていますので… “久々” 感はなかったものの… w
原作から受けるイメージとちょっと違うかな? というのと…
フランス語じゃないのね…!? という単純な驚きがありました…?
((¬、¬; ヴィスコンティ言うてますのに…)

そして… “驚き” は男性の水着の形にも…!  (当時の流行とは言え、可愛い過ぎです~ w)

ところで、アルベルト・カミュは、ずっとハマり中で…
今は『転落』に挑戦していますが、相変わらず遅読です。(苦笑)

『異邦人』は “カミュ的 不条理” に戸惑ったまま…!?  よく飲み込めないうちに読了…!? (汗)
私的に… 内容はショッキングであり、後味の良くないもの…  という印象がありました。

正直… 読んでも良く分からず…!? 映画を観ても良く分からず…!? そんな状態です。(爆)

小品というか、薄い本ですので、映画鑑賞後に、また読んでみたのですけれど…
頭に浮かぶイメージは、そのまま映画の中で再現されていた…! という驚きがありました。
しかし、主人公 “ムルソー” は、やはり “理解しがたい人物” のまま…!? (汗)

マルチェロ・マストロヤンニは、存在感たっぷりに “ムルソー” を体現していたと思われますが…
“ムルソー” そのものが分からぬ私めは、“寄り添えないまま” 傍観者で終わってしまいました。

何故、ムルソーは、菜っ葉服を着たアラビア人をあれ程執拗に撃ってしまったのか…? 

映画では、ナイフに反射した太陽の光がムルソーの顔をもろに捉えていましたが
突然 視界が妨げられた彼は、恐怖心に駆られたのでは…? って解説する程の話でもないか? (笑)

やるせないのは…? 
“殺害” については、あまり取り沙汰されることはなく…!?
無防備なムルソーの発言から?
彼の “人間性” を否定的な方向へと捻じ曲げるような “流れ” となり…!?
それが見事に定着してしまうことです…? (合ってるかな? f^_^;)

そして、一番難解なラストの “文言“ ですけれど・・・
これは、原作でも映画のラストでも ?(・_・?) ハテ? と思い、ゾワ~っとした気分になりました…。

因みに… 
「私の処刑に大勢の見物人が集まり、憎悪の叫びをあげるのが望みだ」 …的な台詞でした。

この前に、“私は幸福だ” と言うので、余計にワケわからんのです。(汗)

その前には・・・
彼に “心境の変化” を起こさせた(であろう) “或る出来事” が有るには有ったのですけれど…!? (汗)
(深過ぎて、私めの理解の範疇を越えている と思われまする…  ポリポリ。)

ところでっ
私的に… 気持ちが伝わって来たのは、やはり恋人のマリーの方でしょうか…? (微笑)

マリーの愛に素直に?応える事はなかったムルソー…  (殊更 意地悪というワケでもなく…(爆))
恋する若い女性としては、切なくて溜まらなかったのでは…?
と思われますが…  彼女は終始 健気な風情で、可憐でしたね…!? (汗)

アンナ・カリーナ (私はお初かも?)
楽しみに観ましたが、健康的な美しさと自然な演技は本当に素敵で、魅了されました♪
(またいつもの “大胆素敵” という誉め言葉で、脱ぎっぷりの良さを讃えたいです♪ w)

ともかくお若い姿を拝見できて嬉しいです…!
( “2019年12月に惜しくも逝去” されたそうです。)

今後 余裕が出来たら、ちょっと彼女を追っかけてみようかな…? と。( ´艸`)
(作品自体はなかなかウルサそうですけれど…?(爆) これまで手が出なかったのはソコでした… (笑))

ところで、最後に もう一つ。

“本作の主人公の不条理な言動は、クイーンの名曲「ボヘミアン・ラプソディ」の 歌詞とも
 類似しており、元ネタとしても有名。”   (official website INTRODUCTION より)

マルチェロ・マストロヤンニ(ムルソー)
アンナ・カリーナ(マリー)
ベルナール・ブリエ(弁護人)
ブルーノ・クレメル(司祭)

監督 ルキノ・ヴィスコンティ

覚書 ↓

『ペスト』       興味深く読み、ラストの解放感にホッとした記憶が…?
『異邦人』       主人公に寄り添えないもどかしさを感じた…!? 不条理がわかってない?
『最初の人間』     自伝的な内容はカミュをより身近な存在に感じさせ、楽しめた♪
『シーシュポスの神話』 最初は超むずいな~ と思いつつ、後半は何となく納得…!? ホントかな?
『転落』        一人称の口語体の形に慣れるのに時間が掛かったかも…?
『追放と王国』     購入済み。楽しみですが… これもむずいのかな~?(汗) 
『幸福な死』      未購入ですが、『異邦人』と関連するというので是非読みたいです。

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