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夜の大捜査線(IN THE HEAT OF THE NIGHT) 1967 [や行の映画]

夜の大捜査線_.jpg ウォーレン・オーツに導かれて…? ( ´艸`)

ジャンル ドラマ/犯罪
製作国 アメリカ
時間  109分

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アメリカ探偵作家クラブの新人賞を受けたジョン・ボールの原作『夜の熱気の中で』を
映画化した刑事映画の傑作。
偏見と差別の根強い南部の田舎町を舞台に、
殺人事件を追う都会の黒人刑事と地元の白人警察署長のにわかコンビを描く。
ストーリーの面白さもさることながら、
反目し合う主人公たちをはじめとするキャラクターの書き込み具合、
それを演じる役者たちの素晴らしさ、
うだるような夏の夜の“空気”を見事にフィルムに捉えている撮影など、
本作の魅力は語り尽くせない。
レイ・チャールズの唄う主題歌もキマっている。
アカデミーでは作品・主演男優(R・スタイガー)・脚色・音響・編集賞を受賞した。
2本の続編が製作され、20年後にTVシリーズ「新・夜の大捜査線」となった。
                            (allcinema より)
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本作の評価が高いことは知ってはいたものの、黒人vs白人モノはどうも…  (¬、¬;
と、これまでスルーの私めでございましたが、ココに来てやっと、その “良さ” を確認…! (微笑)
この味わい深い作品の良さをわかるまで…? どれだけの時間と人生経験が必要だったのだろう!?

(^_^ゝ 大袈裟過ぎじゃん 
なんて思われるかも知れませぬが、正直そんな感じなのです。w
これも、ウォーレン・オーツと、チャーミングなロッド・スタイガーのお蔭と存じまする。( ´艸`)

監督は、お初(でもない?w) の ノーマン・ジュイソン。

オープニング・クレジットは…  “IN THE HEAT OF THE NIGHT” が流れる中…
闇に点在する光の一つがライトとなり…!?
深夜の鉄路を疾走してくる茶色い機関車 “GMO” の雄姿が…!

ミシシッピ州のスパータという小さな町の駅に降り立ったスーツケースの男は、そのまま待合室へ。
(閉まった網戸を覗き込むようにしている小さなワンコが可愛い♪  野良ちゃんなのか…?)

同じ頃…
町外れの しけたカフェでは、警官のサム・ウッド(ウォーレン・オーツ)が一息入れていた。
やがてサムは巡回するため、パトカーに戻って行く。

サムは、ある場所に来るとライトを消し、窓に見入った…!
そこの住人の若い女は、カーテンも引かず、裸身を晒して挑発するような風情…!?(汗)

一時 眼の保養をした?サムは、静かに動き出し、流れる汗を拭いながら町の巡回を続ける…。

するとっ 
とある街角に、不自然な姿勢で横たわる人物を発見!?

ヘッドライトに照らされたそれに、おそるおそる近づいて確認するサム。

やがて、署長のビル・ギレスピー(ロッド・スタイガー)が到着し、現場検証が始まった。
被害者は、町の有力者 コルバート氏と判明…!

サム・ウッドは、署長に促され、引き続き巡回を開始。
駅を見回った際… 待合室で本を読んでいる一人の黒人青年を見咎める…!?

否応なしに “容疑者” として連行されるバージル・ティッブス(シドニー・ポワチエ)。
(サムの横柄な態度、乱暴な取扱いに、思わず苦渋の表情が…!?)

警察署で取り調べ中・・・
彼は、ペンシルベニア州フィラデルフィア市警の殺人課の刑事と確認されるのだった。

さっさと汽車に乗り、帰宅したいバージルだったが・・・
ひょんなことから、殺人事件の捜査を手伝う羽目に…!?

さて・・・?

下っ端警官 サム・ウッド役のウォーレン・オーツは、思った通りの “手練(てだれ)” なところを見せ…
さりげなく、楽しませてくれて、終始 Nice なのでしたが…! (^_-)-☆

ビル・ギレスピー署長役の ロッド・スタイガーは… 本気を出したのか…? ( ´艸`)
ポッチャリ体形ながら、繊細且つ多彩な演技で、揺れる男心?を表現し…! 只々魅了されました♪
(男心 と言っても、決して色っぽい話というわけではございませぬ…! 紛らわしい…? w)

“名優” シドニー・ポワチエ は、言わずもがな…?(微笑)
北部出身の… 誇り高き、クレバーな黒人男性をカッコ良く演じ、盤石の存在感で魅せておりました…。

ん…! 
私的には、心惹かれる点で、ロッド・スタイガーに軍配かな…? と思われるのですが…? f^_^;

近頃とても気になる “White Trash (米国南部地域の貧困層の白人)” も、こんな感じかな? と…?
もちろん、ビルは公務員なので “貧困” ではなく、一軒家に住む独身の中年男なワケですが・・・
バージル(シドニー・ポワチエ)のサラリーを気にするシーン等があるのを見ると、それに近いのかも?

ビル署長は考えが短絡的 とか、色々欠点もありましたが、結構柔軟なところもあり・・・
1対1では、図らずも? バージルに心を許すような…? “弱み” をみせてしまい… 
思わず オット ( ̄ο ̄; シマッタ 的な…? とても分かり易い人物で…! 根はイイ奴なんだな と思ったり…。

鑑みるに・・・
本作は、“差別” を描いて居ながら、黒人に対する “respect-o (´0`)(尊重!)” が感じられましたね。
何故? と、ふと思いましたが、例の “特典” の 音声解説で、そのワケが解き明かされました…!?
(ニュース等で目にする、白人警官による黒人虐め の “冷酷” な感触は、本作には皆無でした…)

毎度お楽しみのDVD特典ですが… w 
今回は音声解説 “ノーマン・ジュイソン監督と関係者” ですって…!?

正直な話… 
いつもはどんな “こぼれ話” が聴けるのだろう!? と興味津々な私めなのですが…
今回は、全体的に、ワクワクしながら聴くような内容 とも思えない感じだったような…?(汗)

話し手の興味と、こちらの好奇心にズレがあったのかも知れませぬが…? (苦笑)
特に、撮影監督?ハスケル・ウェクスラーの話はそんな感じでした。(爆)
ライトの加減や、レンズがどうの と言う話は、マニアならともかく、あまりピンと来ませんでしたね。w

また、折角の話をつまらなくしたのは…? 誰のおしゃべりなのか が、判然としないことでした。

・・・女性の声は、紛れも無く! 殺されたコルパート氏の夫人役 リー・グラント

「ブラックリストに載っていた私を起用したことは 勇敢な決断だわ
この映画が作られた事実は自然な進歩の表れだと思う 生まれるべくして生まれた作品よ」

慰めようとするバージルを拒絶していた彼女の “心変わり” が真に迫っていて…! 見ものでしたが…
彼女は実生活でもご主人を亡くしていて、“個人の感情を利用するのに注意を払って” いた とか…?

心のままに任せて、相手役のシドニーと二人で作り上げたシーンは、脚本とは違う展開に…!? ( ̄ο ̄;
でも、監督は受け入れてくれたので…? 
「ノーマンは俳優の自主性を大切にする監督ね」ですと。w

また、時々 横入りして? 勢いよくしゃべるのは ロッド・スタイガー !?

「撮影隊は意気投合していて… 監督をはじめ 皆で町に行こうと誘われたのだが
それは、約100㎏の体重だった自分を もっと太らせようという魂胆なのさ」
「今はもっと重いが、筋肉質だよ 堅太りなんだ」 と、何ともチャーミング♪ 

ノーマン・ジュイソン監督 (談) 
「我々は何より観客に時代の進化を感じて欲しかった 人間の価値は頑迷を超えるのだ と。
この映画は ある意味で愛国的な作品なのだ」

いきなりのお堅い話に キョトーン状態な私… (汗)
しかし、真摯な “取り組み” であることはよくわかりましたので、解説を伺えて本当に良かったです。

人種差別が当たり前の南部を舞台に、それまでの常識を打ち破る演出や表現を打ち出したことが
“画期的”!? という事なのだと理解しましたが・・・。

(侮辱されたと思った農園主がバージルを平手打ちにすると、即 御返し! には肝が冷えました。(汗))

確かに、作り手側の心意気と言いますか… 
静かなる? “情熱” は、手に取るように伝わって参りましたね。
それは、爽やかな幕切れに結実した…! と思われまする。

肝心の “殺人事件” の方ですけれどもっ (汗)
敏腕刑事 バージル・ティップスの勘が冴え渡り… 見事 真犯人を追い詰める…!?
・・・と、また安易に端折ってしまいましたがっ  ポリポリ。

その間、クルマに乗れば、幅寄せやらアオリやら…! ( ̄ο ̄;
はたまた、“ウエストサイド物語” ばりの修羅場? があったり…!?
黒人男性バージルの命は、幾つあっても足りない… くらい? 標的にされまくりでした…!? (爆)

・・・付かず離れずのスタンス? の、ビル・ギレスピー署長。
(ロッド・スタイガーの丸っこいフォルムもカッコ良く見えましたです。w)

クライマックスは、異様なほど? 緊迫感溢れるものになりましたがっ
しかし…?

あらまっ  ( ̄ο ̄; と思わす口に出てしまうような “真犯人” に・・・
こちらとしては、何だか拍子抜けのような? 変な気持ちになってしまいました… 。(爆)

チャプター(参考までに)
1.オープニング/殺された大物
2.誤認逮捕
3.“殺人課の敏腕刑事”
4.容疑者と未亡人
5.「ミスター・ティップスだ」
6.市長の提案
7.「頼めと言うのか」
8.捜査開始
9.エンディコットへの質問
10.襲われるティップス
11.サムへの疑惑
12.妊娠した娘
13.殺人現場
14.本音とプライド
15.ママ・カリバの家へ
16.真相/エンド・クレジット

ロッド・スタイガー(ビル・ギレスピー) 警察署長
シドニー・ポワチエ(バージル・ティッブス) フィラデルフィア市警 殺人課の敏腕刑事
ウォーレン・オーツ(サム・ウッド) 警官
リー・グラント(コルバート夫人) 被害者の妻
スコット・ウィルソン(ハーヴェイ) 容疑者
ジェームズ・パターソン(パーディ) デロレスの兄
クエンティン・ディーン(デロレス・パーディ) 露出狂の娘…? (汗) 16歳
ラリー・ゲイツ(エンディコット) 「エンディコット綿花会社」社長 大農園主
ウィリアム・シャラート(シュバート市長) 市長
ビア・リチャーズ(ベラミー “ママ・カリバ”) 雑貨屋? 裏家業は…?
ピーター・ホイットニー(コートニー) 警官
カーミット・マードック(ヘンダーソン)
ラリー・D・マン(ワトキンス)
マット・クラーク(パッキー)
アーサー・マレット(ウラム)
フレッド・スチュワート(Dr.スチュアート)
ティモシー・スコット(シャグバッグ)
ウィリアム・C・ワトソン(マクニール)
エルドン・クイック(チャールズ・ホーソーン)
アンソニー・ジェームズ(ラルフ) “コンプトン・カフェ” 店主

音楽 クインシー・ジョーンズ
主題歌 レイ・チャールズ

監督 ノーマン・ジュイソン 

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