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それでも私は生きていく(UN BEAU MATIN/ ONE FINE MORNING) 2022 [さ行の映画]

それでも私は生きていく.jpg レア・セドゥ 久々…! ( ´艸`)

病気の父親の介護、仕事、子育て、新たな恋
懸命に生きようとする女性の物語

ジャンル ドラマ
製作国 フランス/イギリス/ドイツ
時間  112分
映倫 R15+

UN BEAU MATIN → 美しい朝

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「あの夏の子供たち」「ベルイマン島にて」のミア・ハンセン=ラヴ監督がレア・セドゥを
主演に迎え、仕事と子育てに加えて父親の介護にも追われるシングルマザーを主人公に、
辛い現実に押し潰されそうになりながらも懸命に日々を生きていく等身大の姿を
丁寧に見つめた女性ドラマ。
共演はパスカル・グレゴリー、メルヴィル・プポー。         (allcinema より)
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この邦題はどうなのかしらん? と思いながらの鑑賞でしたが・・・
やはり レア・セドゥ ( ´艸`) いい女優さんで…! もぉ~惚れ惚れ♪ (微笑)
“それでも私は生きていく” は、洒落た題ではないものの、言い得て妙?的なものかな?と思ったり…。

“R15+” なので… 
あ~ なんかあるな? と思いましたが、変わらぬ大胆素敵なお姿に快哉♪ \(^_^)/ でした。

これは、仏国の “老人問題” を赤裸々に描きつつ・・・
シングルマザー サンドラの “女” の部分を、容赦なく?切なく! 描くものでした。
(養護施設を移っても、父の部屋に “恍惚の人” がふらりと…! というのが何回かあり、吃驚…!(汗))

ミア・ハンセン=ラヴ監督はお初でしたが・・・
女性監督の繊細さと残酷さ?を遺憾なく発揮…! という感じで、とても見応えがありました。

こーゆーの嫌いじゃないので…? ( ´艸`) サンドラの心境に寄り添って、一喜一憂…?
何だか久々に “女性ドラマ” をじっくりと観た…! という感じでしょうか。
(レア・セドゥは、ミア・ハンセン=ラヴ監督自身の役を演じていたらしい…??(・_・?) ハテ?)

official website Story より全文を拝借させて頂きます。

「わたしは母親で、娘で、恋人
 仕事、子育て、父の介護、そして新たな恋に奔走中

 サンドラ(レア・セドゥ)は、夫を亡くした後、通訳の仕事に就きながら
 8歳の娘リン(カミーユ・ルバン・マルタン)を育てるシングルマザー。
 仕事の合間を縫って、病を患う年老いた父ゲオルグ(パスカル・グレゴリー)の見舞いも欠かさない。
 しかし、かつて教師だった父の記憶は無情にも徐々に失われ自分のことさえも分からなくなっていく。
 彼女と家族は、父の世話に日々奮闘するが、愛する父の変わりゆく姿を目の当たりにし、
 サンドラは無力感を覚えていくのだった。
 そんな中、旧友のクレマン(メルヴィル・プポー)と偶然再会。
 知的で優しいクレマンと過ごすうち、二人は恋に落ちていくが……。」

父ゲオルグ(パスカル・グレゴリー)は、教え子の女子大生からも慕われる人格者ですが・・・
今となっては、恋人?愛人?のレイラ(健康お肌の?)のみを愛する…!? 記憶も視力も衰えた老人。
(“認知能力と視覚能力に影響を与えるベンソン症候群と呼ばれる神経変性疾患と診断” とWikipedia に…)

冒頭は、古いアパルトマンに一人暮らしの父を、娘のサンドラが見舞うところから…。

(パリの歩道を闊歩する! Tシャツ、パンツルックのショートヘアがレア・セドゥと気付かず…!orz
 盆暗チャンの証明をしてしまいましたが…!(^_^ゝ 彼女が近づいて来て、やっと確認…!(汗))

父は、ドアの鍵を開けるのにも時間がかかる程で・・・
やがて、施設に…! と言う話になる。

別れた妻で、サンドラたちの母フランソワーズ(ニコール・ガルシア)は、口では “関係ない” と言いつつ?
ゲオルグのために一肌脱ぐ感じで? 娘たちの相談に乗り… “元夫” の入所施設を決めていく。

(ゲオルグの “母” という老婦人も施設に入っているが、美しくて元気♪ サンドラはこちらもお見舞いを!)

父が施設へ入ることになると、残されるのは沢山の蔵書。
街で声掛けされて知り合った、父の教え子等に手伝って頂き、本の落ち着き先を確保していくサンドラ。

今の父は、娘のサンドラより、愛人の “レイラ命” という態で…!? ( ̄ο ̄;
サンドラは心底 悲しくなってしまうのだが・・・

「施設に居る “ひと” より書棚の方がパパらしい… 肉体と魂の違い…? 選んだ本から人間性がみえる」
というような台詞を、サンドラは まだ幼い娘のリンへ向けて発する。
父の集めた書物にこそ、父の魂が宿る…!? 的な思いから、あだや疎かには出来ないサンドラなのだった。

公園での偶然の再会で、親密な関係となった…! 亡き夫の友人クレマン(メルヴィル・プポー)・・・
彼に悪気は無くても…? どっちつかずの状態で居た事は、サンドラを悲しませてしまうことに…!?
(クレマンは事実婚…!?  一人息子を可愛がっている事もわかる…)

外で楽しく過ごしても、クレマンがこそこそと人目を気にする姿は、サンドラの自尊心を傷つけた…。

「私は愛人になりたくない」というサンドラの強い言葉で…! 
クレマンは、きっちりと身辺整理が出来るまで会う事を控える と言い、サンドラの元から去っていく。

さて・・・?

父の家の片付けの途中、サンドラは、書きかけのノート類を見つけますが・・・
それは父が “自伝” を著すための下書き原稿?だった…!?

タイトルらしき『An einem schönen Morgen』は仏語に訳すと『美しい朝に』となる と…?
サンドラは、母のフランソワーズや妹のエロディ(サラ・ル・ピカール) に伝えます。
(監督さんの思惑が知れるエピソードですね…? 原題のままでも良かったんじゃないか? なんてね w)

また、父ゲオルグのことから… サンドラは自分自身に不安を抱くのですが・・・

クレマンに…
「私が父と同じ病気になったら 手遅れになる前に安楽死させて…!」
と、切実な様子で頼みこむ! シーンがありました。

「スイスの湖畔のクリニックに連れて行ってね 私が意思を示せるうちに…!」

クレマンは最初は冗談半分で? 軽く受け流していたものの・・・
サンドラの涙にほだされて…!?  最後は二人で硬い約束を…! という、しんみりとした良い場面に…。

“安楽死” は、フランソワ・オゾン監督の「すべてうまくいきますように(2021)」を思い出させます。

ところで…
父ゲオルグの居場所は、施設側の意向やら、サンドラたちの印象やらで…? 転々と致しますが・・・
終盤になり、ようやく、すべて上手く運んで…!? 

施設の皆さんと一緒にホールに集って…! 歌を歌う♪ というシーケンスがありました。

その歌は「Mon amant de Saint-Jean サンジャンの私の恋人」

あ~ この曲はフランス映画ではよく出て来る曲だなぁ なんて思って聴きましたが・・・
ゲオルグも居心地よさそうで、何よりのことなのでした。

・・・結局、クレマンは、心を決めて、サンドラの元に…!

ラストは、モンマルトルの丘に、サンドラと娘のリン そしてクレマンの三人で立ち…!

というところなのでしたが・・・

私めは、様々な “しがらみ” が気になったりして…? (余計な事と知りつつ…!? (苦笑))
どうも素直に  “ハッピーエンド”  とは、受け取りにくい感じがあったかも…? です。ポリポリ 

とは言え、レア・セドゥを愛でるには、申し分のない映画で♪ 大いに堪能させて頂きましたが…。w

レア・セドゥ(サンドラ) 通訳 未亡人 シングルマザー
パスカル・グレゴリー(ゲオルグ) サンドラの父 元大学教授 哲学者
メルヴィル・プポー(クレマン) サンドラの恋人 亡き夫の友人 既婚者 化学宇宙学者?
ニコール・ガルシア(フランソワーズ) ゲオルグの元妻 パートナーがいる
カミーユ・ルバン・マルタン(リン) サンドラの一人娘 8歳
フェイリア・ドゥリバ(レイラ) ゲオルグの恋人 自身も持病がある
サラ・ル・ピカール(エロディ) サンドラの妹 既婚 子供が二人
ピエール・ムニエ(ミシェル)

監督・脚本 ミア・ハンセン=ラヴ

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