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隣の女(LA FEMME D'A COTE /THE WOMAN NEXT DOOR) 1981 [た行の映画]

隣の女.jpg 久々 ファニー・アルダン♪ ( ´艸`)

ジャンル ドラマ/ロマンス
製作国 フランス
時間  106分

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脚本を、スクリプター・助監督としてずっとトリュフォー作品を支えてきた
シュザンヌ・シフマンがジャン・オーレルと共同で手がけた、狂おしい愛の物語。
同年、シフマンはトリュフォーの「終電車」の脚本も担当しているが、
女性の確固たる視点から同性の情念が冷静に見つめられており感心した。
「終電車」のカトリーヌ・ドヌーヴの秘めたる不倫愛も素敵だったが、
本作の、トリュフォー最後の恋人=F・アルダンの開き直り不倫は怖いくらい激しく、
これもまた、不純にも惹かれてしまう。
物語はナイーヴそのもの。
偶然、隣り合わせで住むことになった、今はそれぞれの家庭があるかつての恋人どうしが、
再び恋の炎を燃やし、近所のテニス・コートでプレイをするのを口実に密会を重ねるが、
男は次第に臆病になり、逆に女は臨界点を超えてゆく……というあんばい。
しかし、トリュフォーでなければ、これまでの説得力は持たないだろうという出来映えです。
                                 (allcinema より)
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オープニング・クレジットは、サイレンを鳴らし救急車?が走る姿…!
テニス俱楽部オーナーのオディル・ジューヴ夫人(ヴェロニク・シルヴェール)が
「半年前から始まった…」という、この物語を語り始める。(マダム・ジューヴは杖を突いている)

隣り合った二軒の家・・・
1軒は32歳のベルナール・クードレー(ジェラール・ドパルデュー)の家…
妻のアルレット(ミシェル・ボームガルトネル)は28歳 (金髪のショートヘア)
トマ(オリヴィエ・ベッカール)という可愛い一人息子が居る。

もう一軒は、空き家。
ある日、不動産屋が “貸家” の看板を下ろしに来て… “ボーシャール氏” が越してくることを伝える。

引っ越し荷物で散らかる中、トマが切っ掛けで急に両家の “顔合せ” となるが・・・
フィリップ・ボーシャール氏(アンリ・ガルサン)が「妻を紹介します」とマチルドを呼び寄せると…?
マチルド(ファニー・アルダン)は、ベルナールの顔を見て表情を硬くする。

夜、妻のアルレットから「お隣の奥さん美人ね」と言われたベルナール・・・
それには答えず…?「この土地にはそぐわない女だ」と。

ある日、二階の窓から自分を見ているマチルドに気付いたベルナールは、慌てて窓を閉じる…!

しかし、直後にマチルドが電話を掛けると・・・
受け答えは、素っ気なくもなかったが…? 彼女を避けたがっている風が感じられた…!?
(二人はお互いの伴侶に、まだ “秘密” を明かしていないことを確認し合った…?(爆))

夜、ベルナールが真っ暗な台所で、冷蔵庫の光を頼りに? つまみ食いをしているところへ・・・
気付いたアルレットが起きて来て、「鮭は明日のお客様用だから食べないでね」と…!?
ベルナールは、妻が隣の夫婦を夕食に招いたことを知る…!

ベルナールは石油会社の油送船(タンカー)の仕事で… “ 模型で操船の訓練” をしているのだが・・・
その日の8時頃? 家に “残業で遅くなる” という電話を入れる。

電話を掛けた場所は…  テニスクラブのオーナー マダム・ジューヴ宅だった。

「嘘つき…! 悪い人ね」と言うマダム・ジューヴに、ベルナールは、あらましを語って聞かせる。
(以前マチルドと付き合っていた事は伏せたまま…!)

事情を聴いて納得したマダム・ジューヴは、ベルナールに食事を振る舞うことにする…。
その間…「私の足も愛のためよ」と、彼女の “右脚の負傷” の真実を明かしてくれるのだった。
(8階からの転落は自殺未遂…!?)「20年前の話よ 昔の事だから話せる… あなたになら!」と。

後日…
スーパーマーケットで買い物中のベルナールは、偶然マチルドと鉢合わせする…!
その時には、普通の隣人同士のように振る舞う二人だったが・・・

買い物を終えて、駐車場に移動すると…
マチルドは… 色々あったが昔の事は水に流して… 今は良き隣人としてお付き合いを…! と言い出す。

「(あの時は) 地獄だったわ」
「あなたは私と一緒の時は愛を呪い… 離れると愛を求めた」
「だから私は消えたの」「気が狂いそうだった…」
「でももう過ぎた事! お友達になりましょう」

“あの時” のマチルドの行動の真意を知ったベルナールは、深く納得した様子で…!?
「キスを!」と言われると、躊躇なく彼女の両頬にキスをするのだったが・・・

その時に…? 何かのスイッチが入ってしまったのか!?  ( ̄ο ̄;
次の瞬間には二人とも、恋人同士に戻ったように激しく求め合うことに…!?

そして、マチルドは気が遠くなり…? その場に倒れ込んでしまう。 
助け起こされたマチルドは硬い表情のまま…!? クルマを乱暴に発進させる!? ( ̄ο ̄;

後日、二人はテニスクラブでも顔を合わせる機会があったのだが・・・
マチルドがテニスに誘っても、ベルナールは “痛み” を理由にそそくさと帰り支度を始めるのだった。

こうして “気持ちの擦れ違い” の時期を経た二人は・・・
やがて、人目を忍んで…? ホテルでの密会を重ねるようになる…。

さて・・・?

マチルドは…
夫の旧友が彼女の画才に目を付けたことで…!?  絵本作家としてのデビューが現実化していく。

夫フィリップのマチルドへの愛は、深まるばかり…!!
(ベルナールは本人との会話でそれを重々承知している!)

しかし、ベルナールは自分に正直に…!? 再燃した “恋心” のままに突っ走ろうとしていた。
「“モンシェリー(おまえ)” 大切な人だからそう呼びたいんだ」 …とベルナールは言う。

マチルドは、そんな甘い時間にもケジメを付けなくては! …と思い「もうこれっきりに!」と。

ある時、ボーシャール家でガーデンパーティーを開いた時の事・・・
それはボーシャール夫妻の遅くなった “新婚旅行” への “前祝い” のパーティーのハズだったのだが…?

衆人環視の中…  ベルナールはマチルドを求めて “暴走” してしまう!?  ( ̄ο ̄;

・・・全てを知ってしまった夫のフィリップ・ボーシャール・・・

 “新婚” 旅行先の南国で寛ぐ夫婦…  
しかし交わす会話に和やかさはみられない…?
「今 嘘をつく女と暮らしている… 嘘をつく女とベッドを共にし そして愛している」
と、夫は苦渋の表情を…。

また、帰宅しても・・・
夜中に別の男の名を口にする妻に…  ( ̄ο ̄; とうとうキレてしまうフィリップなのだった。
マチルドは、身体中に染み付いた? ベルナールを消したくて…  古い写真の “彼” を切り刻む…。

・・・マチルドの絵本の処女出版記念の催しが、テニスクラブの敷地を借りて、開かれることに…。

沢山の人々と交流し、求められればサインもする ということで…? 緊張と疲労も重なり・・・
更に、化粧室で小耳に挟んだ…? 「隣の女とは寝るもんじゃない」の言葉に甚く傷付いたマチルドは…
独りになりたくて…? 木蔭に向かうと… 突然、そこによろよろと倒れ込んでしまう!?

・・・マチルドは、神経衰弱で入院する…。
担当医師が言うには…? 「彼女は治ることを拒否している…!?」

その頃、ベルナールの家では、妻のアルレットが二人目の子どもを身籠っていた。
新たな幸せを感じるベルナールだったが・・・

わざわざ会社まで会いに来て、妻を見舞って欲しい というフィリップの頼みを断り切れなかった。

・・・「真実を歌うから…」と? カセットラジオでシャンソンだけを聴く と言うマチルド…。

「どんな通俗的な歌にも真実があるわ」
と、マチルドは、好きな歌詞を引用して、ベルナールに熱く語って聞かせる。

ベルナールは辛い と言うか? 居たたまれなくなってしまい…? 
「また来るよ」と、マチルドの病室を去ろうとする。

その時に、ご挨拶のキスをしようとすると、さりげなく拒否されてしまうのだが・・・

「もう来なくていい」「“任務完了” “狂気より正常に復帰” と、皆に言ってね」
強い口調だったが…! マチルドは寂しそうな顔で言うのだった。

その後、隣の家に “貸家” の看板が掛かる…。
(フィリップが言うには、マチルドも回復し、これからは街のアパートで暮らす と…?)

・・・クライマックスは、不思議に?サラリと描かれていましたね。( ´艸`) (でもないか…?w)

(冒頭で “救急車” と思ったのは “パトカー” だったとわかる… まぁどうでもいい話 w)

最後にマダム・ジューヴは語る。

「もし二人の遺体が同じ墓に葬られるとしたら 墓碑銘にこう刻んであげたい…
 “あなたと一緒では苦し過ぎる でも あなたなしでは生きられない”」


マチルドの激しい恋と一緒に、マダム・ジューヴの “命を懸けた恋” も地味ながら語られますが・・・
やはり殿方にはピンとこないものなのかも…? と思った次第です。(汗)

ともあれ、心の機微をこれ程ミステリアスに?魅惑的に描くとはっ …感服致しましたっ (微笑)

ネタバレ考察は伏字で…?( ´艸`) ↓ ここから

8年前?に別れる事になった時… マチルドは妊娠していて、是非ベルナールの子を産みたかった
しかし、若いベルナールには女心がわからず…? 事情も許さず…!? 結局おろしてしまうことに…!

その後、ベルナールは別の女と結婚し、子どもにも恵まれて幸せな父親になった…
マチルドは、2発の銃弾で…! “狂おしい愛の物語” に終止符を打った。

                 ↑ ここまで (考察と言う程ではない…  orz)

ファニー・アルダン… 独特の持ち味には不思議な魅力がありました♪
次回作が益々楽しみです♪ 

チャプター(参考までに)
1.物語の発端
2.食事への招待
3.愛のために失った足
4.隠せない情熱
5.ホテルでの密会
6.もうこれきりに
7.ベルナールの嫉妬
8.マチルドの過去
9.狂気のパーティ
10.マチルドの新婚旅行
11.追い詰められるマチルド
12.神経衰弱で入院
13.ベルナールの見舞い
14.ふたりの最期
15.エンディング

ジェラール・ドパルデュー(ベルナール・クードレー) 会社員
ファニー・アルダン(マチルド・ボーシャール) 駆け出しの絵本作家?
アンリ・ガルサン(フィリップ・ボーシャール) グルノーブル空港 航空管制官
ミシェル・ボームガルトネル(アルレット・クードレー) ベルナールの妻
オリヴィエ・ベッカール(トマ・クードレー) ベルナールの一人息子
ヴェロニク・シルヴェール(オディル・ジューヴ夫人) テニス俱楽部オーナー 狂言回し 右脚負傷?
ロジェ・ファン・ホール(ロラン・デュゲ) ボーシャール氏の旧友? ラリーでチームを組む? 編集者

脚本 ジャン・オーレル
脚本・製作 シュザンヌ・シフマン
監督・脚本・製作 フランソワ・トリュフォー

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