メゾン・ド・ヒミコ 2005 [ま行の映画]
“ゲイの為の老人ホーム” という題材でしたが、
奥深い人間ドラマで・・・ 途中涙した箇所も!
スクリーンからは潮の香がほのかに漂うような・・・ とにかくセンスの良い映画と感じました。
昔、銀座に有った(・・・と言う設定の)「卑弥呼」というゲイ・バーの二代目ママ「ヒミコ」(田中泯)には 別れた妻との間に娘が一人居た。
ずっと音信不通のまま現在に至るのだが・・・ それが柴咲コウ扮する沙織。
沙織の母はすでに亡くなり、 安アパートでの一人暮らしで、事務の仕事や夜のコンビニでのバイトで頑張っても 生活は苦しそうだ。
ある日 沙織の前に春彦という優男(オダギリ・ジョー)が現れる。
「ヒミコ」は不治の病に掛かっており、店を止めた後 ゲイのために始めた老人ホーム(海沿いの旧リゾートホテル)の一室で静かに暮らしている。
「週に一日、仕事の休みの日曜日にホームに手伝いに来てくれたら3万円払うよ。」と春彦。
母と自分を捨て 勝手気ままな人生を歩んだ父を憎悪していた沙織は、憤慨する。
・・・が 思い悩んだ末に、好奇心や実入りの良い働き口 ということも有り、意を決して その海沿いのホームを訪ねてみるのだった・・・。
洒落た台詞や 心にググッとくる台詞が意外な所に配置されていて それに強く惹かれましたね。
時に辛辣だったりするのですが、それは “真実” で有る事が多いし、仮にグサッと刺しても、それを補って余りある心根の優しさを感じさせたりするのです。
田中泯の「ヒミコ」はほとんど横になっている役で 台詞もあまり無いのに、存在感大有りです!
他に惹かれたのは青山吉良扮する「山崎」ですね。 まじホンモノ?(笑)
とにかく可愛いと感じました。 ん? “彼ら” に対する理解が深まったのかな σ(^_^;)
閑話休題
悲しみや苦しみをさりげなく描く事で よりいっそう襞の深さを感じさせる作品。
ラストは明るい海のようにハッピーでした!
監督は犬童一心
脚本は渡辺あや
コメント 0