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ジョゼと虎と魚たち 2003 [さ行の映画]

ジョゼと虎と魚たち.jpg 芥川賞作家 田辺聖子の同名の短編小説の映画化・・・ 
というのですが、恥ずかしながら、それも知りませんでした。

でも 犬童一心監督・・・ 魅せてくれるんじゃないかな と期待をして・・・!(笑)


う~ん 何を期待したのか (-_-? はて? ですが f^_^;

「メゾン・ド・ヒミコ」はマイノリティと言っても性癖?好み?の問題でしたが、本作は身障者に心を寄せて描かれています。

下肢の不自由な少女と過ごした日々の想い出を、アルバムを繰りながら回想するのですが・・・
画面の荒い 下手に写った風景の数々が大写しに!  男の声が楽しそうに述懐します・・・。

その後、恒夫(妻夫木聡)が学生だった頃にトリップ。 深夜の麻雀屋の喧噪に変わります。
そこでのバイトの折に耳にした “乳母車の怪”・・・。

“早朝に老婆が旧式の乳母車を押しているのを見かけたが、中身が何だか分からない・・・”

麻雀屋のオーナーに頼まれて 犬の散歩に出た恒夫は 偶然にも、その乳母車に遭遇する。
坂道を滑走する乳母車は彼の目の前でようやく留まり・・・
中には包丁を手にした少女が蹲って居た。
それが奇妙な縁となり、少女が老婆と共に暮らす侘住まいを訪ねる事となる。

少女(池脇千鶴)は 老婆からは「くみ子」と呼ばれ、自らは「ジョゼ」と名乗るのだった。
「ジョゼ」とはフランソワーズ・サガンの小説に出てくる主人公の名。
老婆は孫娘のために、ゴミ置き場から沢山の古本を拾ってきてやっていた。

老婆は孫娘を “こわれもの” と言い、外界との接触を極度に恐れたが、何故か恒夫は受け入れられ、少女らの作る朝飯をふるまわれる。
恐る恐る箸を付ける恒夫だが、これが意外と美味・・・。

恒夫はモテるのを幸いに、青春を謳歌するのだが、物事を深く考えようとはしない部類の人間で(?)少女との関わりも “好奇心” や “成り行きまかせ” と言った感じなのだった。

罪のない自然な笑顔で “軽い”青年を 妻夫木クンは上手く演じています。

強いられた隠遁生活を後に述懐して “海の底” と表現したジョゼ。 
池脇千鶴は、あどけなさの残る顔に似合わぬ抑えた低い声の関西弁で 大人びた口を利きくことにより、この “海の底” を表した。

何より良いのは、祖母の風貌です!(笑)
ジョゼの祖母(新屋英子)は謎の老婆に相応しく(?)山姥のような白髪頭。
何を仕掛けてくるか分からぬような表情。
でも、口を開けば “世間様” を気にする、孫を不憫に思っているフツウの婆ちゃんです。

その婆ちゃんの急逝後、二人の仲は急接近するのですが・・・   さて・・・。

脚本 渡辺あや

ラストは、強さを身に付けたジョゼの何気ない日常・・・。
ちょっと 切なくなっちゃったかな。 でも見て良かったと思いました。


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