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バーバー(THE MAN WHO WASN'T THERE) 2001 [は行の映画]

バーバー.jpg これも前々から見たいと思っていた作品ですが・・・

THE MAN WHO WASN'T THERE = そこにいなかった男
存在感のない男 ってとこでしょうかね?

ビリー・ボブ・ソーントン  紫煙と共に、抑制の効いた渋い演技でしたが
存在感がないようには映りませんでしたけれどもね?(笑)

全編にわたって流れる彼のナレーションも、いい味が出てました。



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「ミラーズ・クロッシング」「ファーゴ」のコーエン兄弟が、
フィルム・ノワールを思わせる渋味の効いた演出で、
ふとしたことから歯車の狂い始めた男の辿る皮肉な運命を描いた
オフビートな味わいの悲喜劇。     (allcinema より)
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1940年代の話 (それらしく?全編モノクロームの映像)
カリフォルニアの北部に位置するサンタ・ローザという田舎町に、古い床屋があり
お喋りな経営者フランクと、その妹婿であるヘビースモーカーのエドが二人でやっていた。

エドは店ではもちろん、家に帰っても寡黙な男だった。
エドの妻は「無口な男が好きよ」 と言って、彼女主動で?結婚したのだが、まだ子供は無く
勤めているデパートから社員割引で購入した品物に囲まれて、ご満悦な風情・・・。

火曜の夜には二人して教会に出かけていき、妻のドリスはビンゴに熱中した。

毎日くわえタバコで接客し、空き時間には雑誌を読むなど、変化のない暮らしのエドだったが
・・・妻の浮気には気付いていた?!

ドリスが帳簿係として勤めるデパートのオーナーは、いわゆる入り婿の立場?
そのデイヴは虚勢を張るのが癖なのか、ホラ話のような?経験談を吹聴する男だったが
・・・この二人はデキている とエドは踏んでいた。

ある日のこと、閉店時間を過ぎているにも拘わらず強引に入ってきて、散髪を頼む客が居た。
全て人毛だという高級鬘を付けたその男は、セールスマンだと言い
応対するエドに、纏まらなかったベンチャービジネスの話をひとくさりして愚痴っていった。
それは、新しい洗濯方法 “ドライクリーニング” の出店の話なのだったが・・・

エドは、いつもながらに聞くともなく聞いていたのだが、ピンと閃くことがあった!?

さて・・・?


いつも聞き役で、とりたてて自己主張するでもなく・・・
結果、皆が彼を、これと言って意見の無さそうな男・・・という捉え方をしている?
エドのことを軽視しているわけではないが、与し易し?という感じでしょうか。

エド役のビリー・ボブ・ソーントンは、めったに口を開きませんが
独白で、彼なりに心情吐露しまして、これがなかなか味があって宜しゅうございました。

ネタバレになりますが、一番ウケたことをひとつ・・・
エドがしでかしたことで、何故か?妻が窮地に立たされることになってしまった時
取り調べの席上、彼は正直に事の経緯を述べるのですが、
即座に 「そんな与太話 誰が信じるもんかね」 と、却下されてしまうのです。

妻のドリスは怪訝そうな表情をするも、何も言いません・・・。

その後も、
エドの意に反して、ものごとはあらぬ方向へと勝手に進んでしまう・・・。

その最たるものがラストにきましたね。
何とも ほろ苦い結末で、いささかショック!?

まあ、好みじゃない方には超不評というのも、確かによくわかる話です?(笑)

私的には、コーエン兄弟のセンスは好みなので、なかなか面白く見られましたが・・・
特に、 “時代背景” のチラ見せ? は へぇぇ と思うところが多くて興味深かったですね。

しかし、後味は・・・  う~むむ どうだったでしょ?
気持ちがエドに入り込んでしまっていたらしく? (笑) ・・・ともかく切なかったですね。

因果応報?(苦笑)


ビリー・ボブ・ソーントン(エド・クレイン) 理容師
フランシス・マクドーマンド(ドリス・クレイン) デパートの帳簿係
マイケル・バダルコ(フランク) ドリスの兄 理髪店経営
ジェームズ・ガンドルフィーニ(ビッグ・デイヴ) ドリスの上司 デパートのオーナー
キャサリン・ボロウィッツ(アン・ナードリンガー) デイヴの妻 
ジョン・ポリト(クレイトン・トリヴァー) セールスマン ベンチャー起業家?
スカーレット・ヨハンソン(バーディ・アバンダス) ピアノを弾く少女 ウォルターの娘
リチャード・ジェンキンス(ウォルター・アバンダス) エドの知人 弁護士
トニー・シャローブ(フレディ・リーデンシュナイダー) サクラメントの敏腕弁護士
アダム・アレクシ・モール(カーカノグス) サンフランシスコ在住のフランス人音楽教師


製作・脚本 イーサン・コーエン

監督・脚本 ジョエル・コーエン


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コメント 6

おぉ!次郎

 コーエン兄弟脚本の映画は『ファーゴ』、『未来は今』、『バートン・フィンク』を観ました。どれもそれぞれ別々に良い映画でした。
 この映画もコーエン兄弟の映画のようですので、是非観たいです。

by おぉ!次郎 (2009-10-29 21:03) 

Labyrinth

xml_xsl さん (^_^)ノ
takemovies さん (^_^)ノ
nobapapa さん (^_^)ノ
sony さん (^_^)ノ
うまNAVI さん (^_^)ノ
qoo2qoo さん (^_^)ノ
rain さん (^_^)ノ
トメサン さん (^_^)ノ
あんれに さん (^_^)ノ

皆さん いつもnice!を、どうもありがとうございます。

by Labyrinth (2009-10-29 23:52) 

Labyrinth

おぉ!次郎 さん (^_^)ノ こんばんは~
さすが、沢山にご覧になってらっしゃる!d(^_^;
私は彼らの最近の映画は見逃さないようにしていますが、昔のものは機会があれば? って感じで楽しみに拝見しています。
いつもnice!を、どうもありがとうございます。
by Labyrinth (2009-10-30 00:10) 

おぉ!次郎

 『ファーゴ』、『未来は今』、『バートン・フィンク』はテレビやDVDでは無く、映画館か公会堂のようなところで観たと思います。3作とも違った演出でしたが、見応えがありました。最近は携帯電話で映画を観ることが殆どですが、やはり映画館で観たいです。
 今日はラグビーの試合を生で観戦してきましたが、映画もスポーツも出かけて観るのが良いとは思っています。

by おぉ!次郎 (2009-10-30 21:50) 

Labyrinth

おぉ!次郎 さん (^_^)ノ 再び こんばんは~
やはり大スクリーンで観るのと、自宅でリラックスして観るのとでは印象も全然違ってくるものなのでしょうね?!

もうラグビーのシーズンなのですね~
いづれにしろナマは良いですよね(6_-)b
by Labyrinth (2009-10-31 21:41) 

Labyrinth

アプル さん (^_^)ノ
末尾ルコ(アルベール)さん (^_^)ノ
nomi さん (^_^)ノ
m6324 さん (^_^)ノ
shin さん (^_^)ノ
ほりけん さん (^_^)ノ

皆さん いつもnice!を、どうもありがとうございます。
by Labyrinth (2009-10-31 21:42) 

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