悪人 ２０１０

　本を読もうか　映画を見よか　ショキショキショキ
(^_^ゞ　ちょいと「小豆洗い」を真似てみましたっ（わかる方だけ苦笑して下さい（笑））

原作者が脚本に加わっているせいなのか？
映画の印象も本と変わらない ということを耳にし・・・　じゃあ読まなくても良いか？ なんて。（笑）

どこぞの主演女優賞を手にしたから　というわけでもございませぬが
一番迫ってきたのは、幸福感に浸りたい と願う女の “情念” でしたね。

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芥川賞作家・吉田修一の同名ベストセラーを「涙そうそう」の妻夫木聡と
「博士の愛した数式」の深津絵里主演で映画化したヒューマン・ミステリー・ドラマ。
長崎の漁村で孤独な人生を送り、ふとしたことから殺人者となってしまった不器用な青年と、
そんな男と孤独の中で出会い許されぬ愛に溺れた女が繰り広げる出口のない逃避行の顛末を、
事件によって運命を狂わされた被害者、加害者それぞれを取り巻く人々の人間模様とともに綴る。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（allcinema　より）
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九州の地理に疎いと、心持ち損をしているような気になる　というか？
主人公の  清水祐一（妻夫木聡）が白い乗用車で移動する場面が多いので・・・
その距離感などを共有できれば、もっと入り込めたのかな？ と、ふと思ったりしました。
（余談ですけれども （笑））


格好いいクルマを乗り回す清水祐一は、今時のフツウの若者に見える。

長崎のとある漁村の一角で祖父母と暮らし、建物の解体作業で埃にまみれる毎日・・・。
老いた家族を労る、心優しい？純朴な青年だが、孤独感から出会い系サイトを利用している。

その出会い系サイトで知り合うのが、光代（深津絵里）であり、　佳乃（満島ひかり）だ。

Sexが目的やもん とうそぶく佳乃はすべてに能動的な女性だが、
一方、生まれた所から離れたことがないという光代は、踏み出すまでに勇気と時間が要る。


ここで一つ気になったのが、祐一の女性に対する接し方ですね。
接し方と言っても、主に密室で二人きりになる時ですが・・・

言ってみれば、陵辱する　というか？（ちょっと深読みし過ぎかも・・・ですけれど（苦笑））
明らかに、“女” に対して遺恨があり、それを晴らすかのような非情な振る舞い！？

（それは後になると、あ～　もしかして これが原因？ と思うことが出てくるのですが・・・）

・・・たとえば、
佳乃の下着姿を動画に撮って、見ること や
初対面の光代をホテルに誘っての、粗暴なる振る舞い・・・
それは、フツウの若者に見えた 祐一の、底知れぬ闇の部分の現れかと思えました。

屈折の仕方も 並じゃないなぁ  と、少々暗澹たる気持ちになったものですが・・・。
（コマーシャルの良い人っぽいイメージが固定観念として有ったので余計に？ （苦笑））


というわけで、
妻夫木聡の “熱＋好演” も、もちろん大いに伝わって参りましたのですけれども！
粒揃いの共演者のことも忘れてはなりませぬ。

とりわけ
満島ひかり の “プチあばずれ振り” というのは、意外でしたが？ とても良かったですね。（笑）
かと思うとっ
彼女が父親に一瞬見せる寂しそうな笑顔がとてもピュアで、胸が熱くなってしまったり・・・。  

そして、今回も？ 何だか世間ズレしている あほなお兄さんを演じて存在感を示した！？
岡田将生も、なかなかの好演でしたね。 

ところでっ
深津絵里という女優さんの今までの評価は というと、私的にはあまり・・・？（爆）

綺麗とは思うのですが、神経質そうなところとか、痩せぎすなところが目について
う～ん　あんましゾクッとこないなぁ と・・・。（苦笑） 

ところがっ
今回はソレが役柄にピッタリとはまりまして！？
なんとも切なげな佇まいが実に見事で、ジーンと哀愁感が伝わってきました。

雨の中のクラクションの長押しは、彼女の魂の叫びに聞こえましたね！
二人の運命が変わる、印象的なシーンでした。

また、ベテランの俳優さんたち
たとえ短い場面でも、それぞれの持ち味を発揮して、花を添えたという感じでしょうか。
（余貴美子さんとか、やはり存在感が・・・！）

そして、
樹木希林や柄本明のエピソードは、格別に印象深いものとなりました。


暗くて やるせない物語ではございましたが、
女は一瞬の “愛の輝き” があれば、それからの人生を生き抜ける！？ 　と。
なんかどこかの受け売りみたいですが（苦笑）　そんなメッセージを受け取りました。

（殺人犯の事よりも、その人を愛してしまった女性の方により強く心を揺さぶられました？！）

ラストの壮大な風景のお陰か？　
何となく暖かな心持ちで劇場を後にすることが出来たように思います。


妻夫木聡（清水祐一）　長崎の土木作業員
深津絵里（馬込光代）　佐賀の紳士服専門店の店員
満島ひかり（石橋佳乃）　福岡の保険外交員
岡田将生（増尾圭吾）　 福岡の遊蕩大学生
樹木希林（清水房江）　清水祐一の祖母　
柄本明（石橋佳男）　石橋佳乃の父親　
光石研（矢島憲夫）　建物解体業　清水祐一の縁故　　

主題歌　福原美穂　『Your Story』

原作・脚本　 吉田修一

監督・脚本　李相日


第３４回モントリオール世界映画祭　最優秀女優賞　受賞おめでとうございました。

コメント 11

xml_xsl さん (^_^)ノ
早速のnice！どうもありがとうございました！
by Labyrinth (2010-09-19 01:41) 

役者がホントに素晴らしかったな～。
深津絵里もだけれど、改めて満島ひかりの頭抜けた才能に酔いました。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ＲＵＫＯ
by 末尾ルコ（アルベール） (2010-09-19 02:48) 

末尾ルコ（アルベール）さん (^_^)ノ　こんばんは。
oh！ ＲＵＫＯさまが “素晴らしい” とはっ (^_^;
本当に！ これぞ “見応えのある” 演技！ って感じでしたね。
いつもnice！を、ありがとうございます！
お返事が遅くて申し訳ございませんでした。
by Labyrinth (2010-09-21 01:29) 

あんれに さん (^_^)ノ
よーじっく さん (^_^)ノ
ritton2 さん (^_^)ノ

皆さん いつもnice！を、どうもありがとうございます。
by Labyrinth (2010-09-21 01:30) 

dorobouhige さん (^_^)ノ
竜眼寺暁 さん (^_^)ノ

いつもnice！を、どうもありがとうございます。
by Labyrinth (2010-09-21 01:31) 

官兵衛 さん (^_^)ノ
伊藤 さん (^_^)ノ
鉄腕原子 さん (^_^)ノ

皆さん nice！を、どうもありがとうございました！
by Labyrinth (2010-09-21 01:34) 

takemovies さん (^_^)ノ
いつもnice！を、どうもありがとうございます。
by Labyrinth (2010-09-21 01:35) 

今造ROWINGTEAM さん (^_^)ノ
いつもnice！を、どうもありがとうございます。
by Labyrinth (2010-09-21 01:56) 

ツナ さん (^_^)ノ
nice！どうもありがとうございました！
by Labyrinth (2010-09-21 01:57) 

viognier さん (^_^)ノ
いつもnice！を、どうもありがとうございます。
by Labyrinth (2010-09-21 01:59) 

ぷりん＆りく さん (^_^)ノ
いつもnice！を、どうもありがとうございます。
by Labyrinth (2010-09-24 18:35)