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ジョニーは戦場へ行った(JOHNNY GOT HIS GUN) 1971 [さ行の映画]

ジョニーは戦場へ行った.jpg トランボと言うより、ジェイソン・ロバーズ?( ´艸`)

かつてないみずみずしさと美しさで 執念の鬼才ドルトン・トランボが描く 
青春の輝き、生きることの強さ、尊さ、素晴らしさ…
カンヌ映画祭審査員特別賞を得て本年度ベスト・ワンを狙う感動の秀作

ジャンル ドラマ
製作国 アメリカ
時間  112分

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戦争によって“意識ある肉塊”と化したひとりの青年を描いたD・トランボの小説を、
38年の発表から数えること33年、ようやく自身の脚色・初監督で完成させた異色作。

ジョーは今、野戦病院のベッドで静かに横たわっている。
第一次大戦の中、彼はほとんどの器官を失う大怪我を負いここに運ばれてきたのだ。
目も見えず、耳も聞こえず、喋る事もできず、唯一性器だけが人間として残された印だった。
真の暗闇の中でジョーは想う。
釣り好きだった父と過ごした日々や、出征前夜に恋人と交わした愛の営み……。
やがてひとりの看護婦がジョーの胸に書き記した文字によって彼は外界との繋がりを持つのだが…。

あまりにも辛く、あまりにも悲しい物語。
現在のシーンは凍て付くようなモノクロで描かれ、
歓喜に満ちた過去のシーンは色鮮やかなカラーで描かれ、
そのギャップはなおさら彼を取り巻く非情さと悲劇色を強くする。
お涙頂戴ものなど足元にも及ばない圧倒的な説得力を持った反戦ドラマ、トランボ渾身の一作だ。
                                  (allcinema より)
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何それ? 謎掛け?  …等と言われてしまう事必至の? 出だしでしたね。(笑)
古過ぎ、渋過ぎ、偏り過ぎ? の “マイブーム” (;^_^A  もう少し続くかも…? です。w

本作は「トランボ ハリウッドに最も嫌われた男(2015)」を観た時から、気になっていた作品です。

が~
やはり、“ジョーの父” としてのジェイソン・ロバーズの存在が大きかったかな…? と。w

“マカロニウエスタン” でその名を知って、“プチ追っかけ” をしてきたお方ですけれども…!
ここでも、凡庸でない父親像を体現していて、やはり凄い人なんだな~ と改めて…!  f^_^;

息子の “ジョー” を演じたティモシー・ボトムズは本作がデビューだそうです。

最初、字幕版しかないものと思い、観始めましたが、ジョーの “心の声” の荒々しさに吃驚…!?

後に、DVD「特典」の中に、“日本語吹替版” を発見…! 
試しに観てみましたところ・・・
“心の声” は、“魂の叫び” の迫力はあるものの…!? それ程耳障りな感じはありませんでした…? (汗)

オープニング・クレジットは…
軽快なドラムの音色(軍鼓?)が響く中・・・
(モノクロームの資料映像か?) 様々な国々の、軍隊の行進場面が映し出され…

やがて、砲弾が落下し、破裂する “音”…!

暗闇に、医師たちの話し声が聞こえてくる。

「研究材料として生かしておくことにした」
「研究資料としてだけ この患者には生き延びる資格がある」

こうして、ジョーは秘密の “407号” となり、その後の長い年月を生かされることに…。

さて・・・?

フラッシュバックと言うのでしょうかね?
元気だった頃のジョーの姿は、初々しささえ感じたりしましたが…? (;^_^A

相思相愛の恋人との、こそばゆい?ような時間が、じっくりと描かれたりして・・・
慣れないうちは、むむっ(¬、¬;  ずっとこんな感じ? 等と少々不安が…?(ウ^_^ソ) 

“407号” になってからの、ジョーの、誰にも聞こえない “呟き” というのでしょうか?
(音声はガンガン来ますが…!(苦笑))
 
真に迫った “魂の叫び” が激化したり・・・!?
更に、状況の変化に伴い・・・!? (諦めも手伝って?)  落ち着きを取り戻したり…!?
はたまた、少し希望的な心境になったりするにつれて…? 

すでに、彼に釘付けとなっている?こちら側としましては… f^_^;
“頭しか見えない” 彼の事をもっともっと知りたい!という願望が強まるような気が致しました…。

・・・過去も現在も、奇を衒うことなく…  淡々と描かれますが…
(渋み、軽みは、トランボの持ち味でしょうか…? w)

グロな場面は微塵もなく、格調高いと言っても良いほど…!?
(ジョーは常に白い布等で覆われ、誰からも丁寧な扱われ方をしていました。(汗))

“キリストと呼ばれる男” ドナルド・サザーランドの登場場面では “不思議さ” も違和感なくて… w
時々姿を現す、亡き父(ジェイソン・ロバーズ)も “不自然さ” は感じさせず…!
(彼らに向けるジョーの眼差しが穏やかで、救われる思いがしましたっ(微笑))

変な話ですが… 
総じて、重いと言う感触はなかったように思われます…? (私だけかな…?(苦笑))

ところが、終盤!
ひとたび、ジョーが意志を持った存在ということが伝わるとっ
エゴイストどもが神をも畏れぬ所業に…!? (▼_▼メ)

(ネタバレ御免被る… )
その場に立ち会った従軍牧師さん曰く・・・

「今日一日 この若者の為に祈りましょう
 しかし、あなた方の愚かな行為を 信仰で穴埋めはできません」
「この若者はあなた方が作り出したものだ 神ではなく…!」

長い… ジョーの、切なすぎるモノローグ(独白)で幕となります。

“黒画面” に、戦死者や傷病者の数を挙げてから・・・

“祖国のために死ぬ事は美しく 名誉である”   ・・・の文字。(¬、¬;

なんか、打ちのめされたような心境になっている自分がいました。
ほぼ好奇心からの鑑賞と言ってもいい本作でしたが、観られて良かったと思います。

キャプチャー(参考までに)
1.オープニング
2.研究材料/負傷兵407号
3.出征前夜
4.ベッド
5.“行かないで”
6.診察
7.父の死
8.腕がない!
9.カード
10.夢か真実か
11.父の誇り
12.顔の覆い
13.ネズミ
14.“太陽を見つけた”
15.日にちを刻む
16.見せ物
17.新しい看護婦
18.アメリカ女
19.釣竿
20.メリー・クリスマス
21.パーティー
22.別れ
23.助け
24.モールス信号
25.ジョニーの望み
26.“殺してくれ”
27.暗闇へ
28.エンド・クレジット

ティモシー・ボトムズ(ジョー)
キャシー・フィールズ(カリーン)
ジェイソン・ロバーズ(ジョーの父)
マーシャ・ハント(ジョーの母)
ドナルド・サザーランド(“キリスト” と呼ばれる男)
ダイアン・ヴァーシ(看護師)

監督・脚本  ダルトン・トランボ

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