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逃げ去る恋( L' AMOUR EN FUITE/ LOVE ON THE RUN[米])  1978 [な行の映画]

逃げ去る恋.jpg “ドワネルもの” ラスト 5作目 ( ´艸`)

ジャンル ドラマ
製作国 フランス
時間  96分

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「ドワネルもの」五作目にして最終作。
相変わらずさまざまな職と女性を転々としているらしいドワネルも今や30代半ばで、
クリスチーヌとも離婚。
そんなある日、彼はかつて失恋したコレットと再会し……
過去四本の連作からの抜粋を回想場面として再利用しつつ、
かつてコレット役を演じたマリー゠フランス・ピジェを再び起用してレオーと共演させるなど、
完結編にして総集編と呼ぶにふさわしい作品となった。
ただし長年にわたってドワネルと一体化していたレオーにとって、
連作を終えてしまうことはつらい経験であったという。
    (生誕90周年上映 フランソワ・トリュフォーの冒険 official website Program より)
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今回は総集編的なもの ということで…? 大した期待感もなく観たのですけれどっ
これは “ドワネルもの” を “通し” で観た私にとって、素敵過ぎる作品でした♪ 

“おそらく私だけに許された素晴らしいチャンス…”
・・・とトリュフォーが “白いパンフレット” の中で、いみじくも語っておられました。  

“回想場面” を、これ程ワクワクして観たのは初めての経験かも…!? (^_-)-☆

まぁ…  “老けたアントワーヌ” を見るのは、忍びない感じがしたものですが…?(苦笑)
“白い御本” でトリュフォー自身も、その辺りをしみじみと如実に語っていたのが興味深い… です。

冒頭…
金髪美女のサビーヌ(ドロテ)は、アントワーヌが発する “物音” で目覚める…!

アントワーヌ・ドワネル(ジャン=ピエール・レオ)は・・・
素敵な夜を共に過ごしたサビーヌの元を、さっさと?抜け出そうとしていた…?
呼び止められると「こんな関係はこれっきりだ」的な?憎まれ口を叩く…!? 

オープニング・クレジット 
(男声の意味深なシャンソンが流れる中… 二人は床で?ゴロゴロイチャイチャ… ( ´艸`))

サビーヌは、レコード店に勤めていたが・・・
つれない恋人?アントワーヌに素敵な贈り物を用意していた!?
それはアントワーヌ垂涎の? “ポール・レオトーの日記” 19巻 …の古本?
アントワーヌは心底歓び…! サビーヌに感謝を♪

・・・アントワーヌは、妻のクリスチーヌ(クロード・ジャド)とタクシーで裁判所へと向かう。
クリスチーヌからの申し出で、三ヶ月前から離婚調停中なのだった…!?

アントワーヌが、女性裁判官の “眼鏡” に、ふと蜜月の頃を思い出している間にも…?
離婚の為の手続きは、粛々とすすめられた。

(クロード・ジャドは…  相変わらずの美女ぶりなのに何故か魅力半減?(爆)  ザンネン~ orz)

また一方で…
弁護士となったコレット(マリー=フランス・ピジェ)は、弁護士仲間のラウルと談笑中に…!?
裁判所の前で、記者に囲まれて質問攻めに遭うアントワーヌの姿を見かけ、嬉々とした表情になる…。

(マリー=フランス・ピジェは、別人?と思える程の変わり様…!? 「夜霧…」の時と同様に…?(苦笑))

ともかく… “協議離婚 第1号” ということで、アントワーヌとクリスチーヌは注目の的だった!?

アントワーヌは、その足で仕事場である印刷所へと急ぐ…! 
彼はそこで、校正係をしているのだった。

コレットは というと… 
恋人?グザヴィエ(ダニエル・メズギッシュ)の経営する書店で、アントワーヌの本を探してみる…!?
エクス=アン=プロヴァンスへの出張(ドラギニャン事件)の道中に読もうと思ったのだ。

店の電話が鳴り…! グザヴィエは相手を「サビーヌ」と呼んで、親し気に応対する…!?

それを見ていたコレットは気が揉めて、グザヴィエに絡むが…! 軽くいなされてしまう。
(誰も尋ねていないのに “発車時刻” や “4番線” まで聞こえよがしに口にするコレット… ( ´艸`))

アントワーヌの処女作『愛のサラダ』は、女性店員が探し出して、さりげなくコレットに…!?

・・・7時台の “夜汽車” に乗る予定のコレットは、本を携えリヨン駅へ到着…!

当のアントワーヌは…
息子のアルフォンスが “臨海学校” に参加するので、駅まで見送りに来ていた…。

サビーヌに “断り” の電話を入れるのだが…  意見の相違で? 喧嘩別れのようになってしまう…!?
ガチャッと乱暴に電話を切るアントワーヌ。(これが彼女を傷つけることになるとも知らずに…?)

その後、アントワーヌは… アルフォンスが無事に学友たちと合流したのを見届ける。

コレットが乗車した、ナルボンヌ行きの列車が発車する直前に…
ふと振り返ったアントワーヌは、“彼女” の存在に気付いた!?

二人は暫しジェスチャーで、忙しなげに?会話をするのだが、たちまち “発車” となる。

・・・アントワーヌは、後先考えずに飛び乗った…?( ´艸`)

そんな事とはつゆ知らず?
コレットは、ひとり個室でくつろぎ… アントワーヌの『愛のサラダ』を読み始めた。

コレットや両親について正直に書いてある所はとても懐かしく…!  自然に笑みが浮かぶのだが… 
“虚偽” を見つけると!? 腹立たしさを覚えるコレットだった。

後にアントワーヌの妻となったクリスチーヌについてのページも見てみると…?

“英国女性(ペギー) に似て お利口(サージュ)” だったので綽名が “ペギー・サージュ”
彼女はいつも優しかった… と。 (コレットは素直に微笑する…)

その後… 車掌がやって来て・・・
「食堂車で男の方がお待ちです」の一言に、真っ先にグザヴィエをイメージしたコレット♪ 

いそいそと出掛けて行くのだが・・・
予想外の!アントワーヌに… コレットは吃驚仰天する!? ( ̄ο ̄; エェー

さて・・・?

乗車券も買ってないんだ…  というアントワーヌ。
気安さに? 和気あいあいと話は弾むのですが…?
結局2時間話しても “自分の事ばかり” のアントワーヌに、ついにコレットはキレる…!?(>_<)

「あなたの事は好きだったけど 愛してはいなかった」
・・・どこかで誰かが言っていた台詞かも…!? (¬、¬;

その後のアントワーヌの動向は? 言わずもがな…!? (笑)

フラッシュバックは多岐にわたって見せられるので、興味深い事この上なし… でしたがっ
ん? こんなこともあったっけ? と、改めてアントワーヌの節操の無さ?を思ったり…!? ( ´艸`)

また反対に? 
私めが一番グッと来たのは、「家庭(1970)」でクリスチーヌが言った台詞…!

「あなたの小説なんか読みたくない
 親に見放された不幸な少年時代の事なんて…
 現実が不幸だからって その仕返しに小説を書くなんて 芸術と違う」

これは結構 意味深だなぁ 奥が深い話だなぁ と、感心しきりの自分でした。f^_^;

そして、もう一つ… これはフラッシュバックではありませんが・・・
アントワーヌの母ジルベルトと… 長く愛人関係にあったリュシアン氏が…! (あの時の社長?w)
老いた姿で印刷所へ現れて、アントワーヌと再会し、母が亡くなった時の様子を聞かせてくれます…。

アントワーヌは兵役で営巣に入れられていたのでお葬式には出られなかった と説明を…!

リュシアン氏が「モンマルトル墓地に彼女のお墓を買ったよ」というので、二人でお参りします。

「マルグリット・ゴーチエのかたわらに」
と言われても、アントワーヌはその人を知らなかった。(わたしもです…!w)

「“椿姫” のヒロインだよ」…に、アントワーヌが「架空の人物かと思った」 と答えるのですが…
私めも 思わず へぇぇ と。(^_^ゝ 

これは、正に予想外の? 良いシーンでしたね。
リュシアン氏は、アントワーヌを身内のように思っている! と、感じられました。

ところでっ 
端的に申しますと…?
“最後の女” となる? サビーヌの存在の有難さにアントワーヌがやっと気付き…!
その不思議な “馴れ初め” を語ることで、仲違いした二人は元の鞘に収まる…!?
というハッピーエンディング♪

・・・だと思うのですが…? (;^_^A
ラストに辿り着くまでの “回り道” がちょいと長かったかなぁ…? (爆)

折角… というのも変ですけれども?
その “切っ掛け” となるエピソードを記しておきたいと思います。

“去年の事…
 電話待ちで “BOX” の横に待機していたアントワーヌは、男性が葉書大の写真を破り捨てるのを見る。
 中に入って、それを拾い集めて持ち帰り…! 再構成した時、アントワーヌはその女性に一目惚れ♪
 写真の裏には “写真店” の住所が読み取れた…! 
 この手掛かりを頼りに、女性の事を知ろうと写真店を訪ねたが、店はつぶれていて…!?”  

ともあれ、紆余曲折を経て? サビーヌを探し当てたアントワーヌ…
さりげなく彼女に近付き…!?  その後、二人は恋に落ちた♪  (^_-)-☆

思えば…
本作で一番輝いていたのはサビーヌを演じたドロテだったかも…! 
とてもチャーミングな女優さんで、愛嬌のある演技に惹かれてしまいました♪
(驚きなのは… Wikipedia に “アニメソング歌手” 等と載っていた事です… 来日経験アリですと!nice~)

妻役のクロード・ジャドがかすんで見えたのは、この人のせいもあるのかな…? (^_^ゝ ナンチャッテ~ w
・・・と書いてから、Wikipediaで検索したのですが、載っていたドロテの写真がイマイチ…!?(爆)

しかしながら…!
“allcinema” では唯一 「シティーハンター THE MOVIE 史上最香のミッション(2018)」にお名前が…!
これは、是非観たくなりました♪ ( ´艸`) 何だかとても楽しみ♪

ま、何はさておき…? 主演のジャン=ピエール・レオに大拍手♪ なことは間違いない…!!
30年に渡る “長丁場” お疲れ様でした。

エンディングで流れるのは、オープニングの時と同じく…『逃げ去る恋』
唄 アラン・スーション ALAIN SOUCHON (コレット アントワーヌ サビーヌ と唄ってます♪)

索引(チャプター 参考までに)
1.オープニング
2.家庭
3.離婚調停
4.ドワネルの仕事
5.すれ違い
6.私小説
7.コレットとの再会
8.結婚生活の破局
9.新しい小説の構想
10.不機嫌なサビーヌ
11.亡き母の思い出
12.それぞれの関係
13.アントワーヌ・ドワネル・クラブ
14.それぞれの愛
15.エンディング

ジャン=ピエール・レオ(アントワーヌ・ドワネル) 印刷所 校正係
マリー=フランス・ピジェ(コレット) 弁護士
クロード・ジャド(クリスチーヌ・ダルボン) ヴァイオリン奏者?
ダニエル・メズギッシュ(グザヴィエ・バルネリアス) バルネリアス書店店主
ダニ(リリアーヌ) クリスチーヌの友人  ボーイッシュで妖婦型? 絵本作家
ドロテ(サビーヌ・バルネリアス) レコード店勤務

脚本 マリー=フランス・ピジェ
   ジャン・オーレル
   シュザンヌ・シフマン

監督・脚本・製作 フランソワ・トリュフォー

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