SSブログ

田園の守り人たち(LES GARDIENNES/ THE GUARDIANS) 2017 [た行の映画]

田園の守り人たち.jpg ナタリー・バイのお導き♪ ( ´艸`)

ジャンル ドラマ/戦争
製作国 フランス/スイス
時間  135分

LES GARDIENNES(仏語) → ガーディアン(PC翻訳)
久々に良い邦題だと思いました。( ´艸`)

---------------------------------------------------------------------------------------------
「神々と男たち」「チャップリンからの贈りもの」のグザヴィエ・ボーヴォワ監督が、
第一次世界大戦下のフランスの農村を舞台に、必死に農場を守り続ける銃後の女たちの暮らしを
美しい田園風景とともに綴ったドラマ。
主演は映画初共演となる実の母娘、ナタリー・バイとローラ・スメット。
共演に新人のイリス・ブリー。                    (allcinema より)
---------------------------------------------------------------------------------------------
ローラ・スメットは「石の微笑(2004)」が銀幕デビューですので、満を持しての母娘共演…!? (^_-)-☆

実は…
ナタリー・バイのお導きであっても、この手の作品はスルーで良いかな?と思っていましたが…?w
まぁ、母娘の初共演でもあるし…  ということで… (;^_^A 結果… やはり観といて正解でした♪ 

しかしながら…
最初の内は… 農作業かぁ(´0`) これが延々続くとなるとなぁ… なんて不遜な気持ちが過りましたが
慣れて参りますと、その “映像” 自体が途轍もなく貴重なものに思われてきて…! 不思議でした。w
後半になりますと… とてもユニークな? “炭焼き” 作業等が見られて、またぞろ興味津々♪ ( ´艸`)

丁寧に描かれる、繊細な人間ドラマも心惹かれるものでしたし…! 

ヒロイン?(助演か?) フランシーヌ(イリス・ブリー)の “強さ” も好ましく…!? 
彼女なりのハッピーエンドで? 良かったのだ… と、妙に納得の自分でございました。w

ところで、当初は? 音楽は無く… 自然の音のみ…!?
殆ど無音… という状態は、臨場感を高めるものなんだな… と実感しつつ、少々心が重くなる…?(苦笑)
(お歳のナタリー・バイが腰痛持ちらしき姿勢で農作業… というのは見ていて痛々しい感じでした… w)

そして、気が付くとミシェル・ルグランの美しい旋律…♪
(音楽はヒロインのフランシーヌの登場の時に♪)

場面転換の時などに挿入される、風景画のような美しい映像に心を奪われながらの鑑賞でした。

冒頭は… 第一次世界大戦中。 靄う中、軍服姿の累々たる屍が…。

1915年 男性不在の… フランス中部 リムーザンの田舎・・・

オルタンス(ナタリー・バイ)と、娘のソランジュ(ローラ・スメット)は、二人で広大な畑を耕す。
(“伯父さん” のアンリは手足が不自由らしく…? 杖を突き、愛犬と共に傍観するのみ…!?)

オルタンスの2人の息子… コンスタン(ニコラ・ジロー)と、ジョルジュ(シリル・デクール)
そしてソランジュの連れ合いのクロヴィス(オリヴィエ・ラブルダン)は出征中だ。

1916年 長男のコンスタンが休暇で一時帰宅する。

教師である彼が、学校に生徒たちの顔を見に行くと、子どもたちは練習した “詩” を諳んじる。
(敵国のドイツをこき下ろして、フランス万歳!的な文言に、コンスタンの表情は…?)

母のオルタンスは「亡きお父様が喜ぶわ  教師が中尉になるなんてね…」と誇らしげに微笑む。

「美しい妹…」とコンスタンに言われたソランジュは・・・
子どもの事に触れられると…?「私…  子は産めないの」と寂しげな顔をみせる…。

コンスタンは、戦争の虚しさを口にし…! しきりに農耕機械の導入を勧めるのだった。

・・・麦畑
そして、牛の世話 馬車の修繕!? 牛舎の清掃 搾乳して出荷 チーズ作り etc etc
収穫期を前にして、人手の必要性をコンスタンにも指摘されたオルタンスは・・・
公的福祉制度?を利用し…  相談の上、強く勧められた20歳のフランシーヌ(イリス・ブリー)を雇う。

フランシーヌは孤児院出身だったが、農作業の他、家事や裁縫に至るまで何でもこなし、誠実だった。

時には アンリ “伯父さん” の “ミジェ造り” を手伝ったり・・・
相部屋?となったマルグリット(クロヴィスの連れ子) に裁縫を教えたり…  とさりげなく溶け込んだ。
(マルグリットは農業会計?を学ぶための学校に行っていて、時々帰って来る…?)

・・・収穫期のランチは太陽の下… 女たち、老人たち、子どもたち、乳飲み子まで…!?
(重労働だが、皆の表情は明るく晴れやかで…!? 楽しげでもある…?)

そんな中・・・
ソランジュの夫のクロヴィスが一時帰郷する。 (気付いて、駆け寄るソランジュとマルグリット)
クロヴィスは壮健な働き手として、皆に交じって早速… 麦刈りに精を出す。

(クロヴィスは、敵国のドイツ人も自分たちと同じだ! と言って皆を戸惑わせてしまう…?)

クロヴィスと入れ替わりに…? 次男のジョルジュも久々に姿を見せた。

ジョルジュには… “妹” と思って共に暮らしてきた? マルグリットの存在もあったが・・・
“健康美” のフランシーヌを一目見ると、たちまち心惹かれてしまうのだった。

農場の様々な作業を一緒にやりながら・・・
ジョルジュはフランシーヌに「自分の森にある凄いものを見せてあげたい… 」と意味深な事を言う。

・・・戦場に戻るジョルジュとフランシーヌの間で、“手紙” の約束が…!?
(農場の近況をお知らせする…  から始まった文通は、たちまち二人の愛を燃え上がらせる…!?)

そして、その後・・・
クロヴィスがドイツで捕虜に…!  という一報が入る。
ソランジュはうろたえて、オルタンスに縋り付くが・・・
「捕虜なら死ぬことはない… 恥じる事もないわ」と母は娘を諭すのだった。

1917年 “コンスタン戦死”

“戦死” を知らせにやってきた男性がそう告げると、気丈なはずのオルタンスは倒れてしまう…!?
そして、(大事な息子の) 姿形もない状態に、オルタンスは激しく抗議するのだった…。

21歳の誕生日を前に、フランシーヌは、“公的福祉” の評議員?から・・・
“修了証書” と共に、お金(“国民貯蓄金庫” の通帳に700フラン)や国債を渡されるのだった。
「資産家の娘でも、そんなには持ってないよ」と、彼はフランシーヌを励ましてくれる。

フランシーヌは、お金を手にして・・・
母を亡くした事で共感し合う、ソランジュの義理の娘マルグリットにプレゼントを選ぶのだった。

ブローチを渡そうと部屋に戻ったフランシーヌは・・・
家捜しして! “ジョルジュからの手紙” を見つけてしまったマルグリットの “怒り” に遭遇することに…!
(マルグリットはそれ以来、フランシーヌを敵対視するようになる…!)

そんな折… ジョルジュが再び帰郷する…。
フランシーヌは、ジョルジュに連れられて彼の所有する “森” へと分け入るのだが・・・

さて・・・?

そこに何があったのかは記しませぬが…!( ´艸`)
二人は、夢のような時間を過ごし、結ばれます。
(その夜のフランシーヌの、とろけるような表情が何かを如実に物語っていましたね w)

端折ってしまいますと…? (大汗)

米兵がフランスの田舎にも入り込んできて、物を買ったり、女の子と遊んだり…?
そのうちに、ソランジュも一人の米兵と親しくなり、森で・・・  ( ̄ο ̄;

すると、それが “噂” となっていると、オルタンスの耳にも入り…!
その日、たまたま…? 意味深な “現場” を見てしまう…?

そんな頃、アンリの作る酒(濁酒的な?)を買いに来た米兵が、たわむれにフランシーヌにキスを…!?
それは “たまたま” 馬車で通り掛かったオルタンスとジョルジュの見る所となってしまう…!

オルタンスは “家族を守るため” に…?「所詮あんな子なのよ」的な事をジョルジュに吹き込む。
ジョルジュは、半信半疑ながらも結局は、聡明な母親に従うことに…?

オルタンスは、娘とその家族の名誉を守るために、フランシーヌをクビにして追い出してしまいます。

フランシーヌの捨て台詞…
「不公平よ! (それを)あなたも分かってる! 私にはここがすべてだった… あなたは怪物よ!」

また、“火種” となったソランジュの言葉が思いの外?良いので載せておきましょう! d(≧∇≦)

「恥じなさい」と母親のオルタンスに言われた時・・・

「何を見たって言うの!? 私はまだ若いし欲望もある… あの米兵も素敵だった
 キスをして胸も触らせてあげた… 私は久々に幸せを感じたわ 
 でもすぐにクロヴィスの事を思ったの だからそこでお仕舞い…」

“名誉を守るため” フランシーヌをクビに…! と言う事に関しては…?「頼んでない!」とすっぱり。
実に率直なお言葉で、スッと入ってきました。ローラ・スメット めちゃカッコイイ♪ w

フランシーヌに話を戻しますと・・・
幼い女の子がいる農家の主婦のお手伝いに行き、そこで “炭焼き” をはじめ、様々な事を学びますが
一番は、フランシーヌの妊娠・出産でしょうか!? ( ´艸`)

1918年
手紙でジョルジュに知らせるも、いつも戻ってきてしまい…!
最後にはオルタンスへの手紙に託しますが・・・
“怪物” の彼女は、内容に感銘を受けながらも、それを火にくべてしまいます。

無事に生まれた子の洗礼の日・・・
フランシーヌは “公的福祉” の?男性に付き添われて、教会へ行きますが…!
その帰りに、偶然 街に出て来ていたオルタンスと出くわすも!? お互いに無言でした。
(胸の内は如何許りかと…? 特にオルタンスの心情は興味深い所ですが…? (汗))

1919年
終戦となり、オルタンスの農場にも男手が戻り、賑やかに…!
(意見の不一致やいざこざもあるが、オルタンスは「昔に戻ったよう…」と満足げでしたね)

そして、予想外のおまけ付き…? ( ´艸`)

1920年
歌の好きだったフランシーヌはシャンソン歌手として店のステージに立ちます。
「愛なんて儚い… ♪」「約束なんて容易い… ♪」
(熱心に見つめる客の一人に見覚えのある男の顔が…? ?(・_・?) ハテ?)

戦いのシーンのない不思議な映画でしたが、妙に気に入って…? 手放し難い思いがしました。w

チャプター(参考までに)
1.1915年 戦下
2.フランシーヌ
3.収穫のために
4.ジョルジュの休戦
5.訃報
6.愛されてる
7.森へ
8.娘のウワサ
9.家族を守る
10.妊娠
11.手紙
12.昔に戻ったよう

ナタリー・バイ(オルタンス・サンドレール) 未亡人 農場経営
ローラ・スメット(ソランジュ) オルタンスの長女 クロヴィスの妻 子供を持てない身?
イリス・ブリー(フランシーヌ・リアン) 孤児院出の誠実な働き手 20歳
シリル・デクール(ジョルジュ・サンドレール) オルタンスの次男 農民 フランシーヌと恋仲に
ジルベール・ボノー(アンリ・サンドレール) 体の不自由な “伯父”  いつも犬を連れている 酒造り
オリヴィエ・ラブルダン(クロヴィス) ソランジュの夫 ドイツで捕虜となる マルグリットの父
ニコラ・ジロー(コンスタン・サンドレール) オルタンスの長男 教師で中尉 戦死の報が入る?
マチルド・ヴィスー・エリー(マルグリット) クロヴィスの連れ子? ジョルジュの妻となる?
マリー・ジュリー・マイユ(モネット) フランシーヌの雇い主 未亡人になってしまう
マドレーヌ・ボーヴォワ(モネットの娘ジャンヌ) あどけない少女 フランシーヌになついている

原作 エルネスト・ペロション 『LES GARDIENNES』

音楽 ミシェル・ルグラン

脚本 フェデリック・モロー
   マリー=ジュリー・マイユ

監督・脚本 グザヴィエ・ボーヴォワ

nice!(22)  コメント(0) 
共通テーマ:映画

nice! 22

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。