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石の微笑(LA DEMOISELLE D'HONNEUR/ THE BRIDESMAID/ DIE BRAUTJUNGFER/ LA DAMIGELLA D'ONORE) 2004 [あ行の映画]

石の微笑.jpg ナタリー・バイの娘ローラ・スメットのデビュー作?

ジャンル サスペンス/ミステリー/ロマンス
製作国 フランス/ドイツ
時間  107分
映倫 R-15

LA DEMOISELLE D'HONNEUR(仏語) → 花嫁介添人
THE BRIDESMAID(英語) →  花嫁介添人
DIE BRAUTJUNGFER(独語) → 花嫁介女 
LA DAMIGELLA D'ONORE(仏語) → 花嫁介添人

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「いとこ同志」「主婦マリーがしたこと」の名匠クロード・シャブロル監督が、
女流ミステリー作家ルース・レンデルの同名小説を映画化した官能のラブ・サスペンス。
主演は「ピアニスト」のブノワ・マジメル、
共演にジョニー・アリディとナタリー・バイの娘ローラ・スメット。 (allcinema より)
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ローラ・スメットは本作が銀幕デビューのようです。
父親のジョニー・アリディに良く似てらっしゃる。( ´艸`)   母の面影も少々…?w

私めは、それを承知で観始めたわけですが、初見では “あ~なるほどな!” という感想…?(汗)

この感じはグレタ・ガーウィグを観た時と似ているかも…?w 
“ぬぅ~とした大女” 的な…?(爆) なんて…! お二方に失礼な話ですが、正直なところです。w
(写真撮影なのに無表情で? 衣装もブライズメイド用の水色のワンピだったりで… w)

ところが…!
初対面で、主人公のフィリップ(ブノワ・マジメル)の心を射止めた彼女は、徐々に変化を…!?
表情は相変わらず “石像の女神” のようなのですが、印象がどんどん好転していきましたね~♪

ま、私的には “好転” ですが… (^_^ゝ(どうしても贔屓目に見てしまうところがあるかも…?(笑))
個性を発揮?というか?妖艶さを増して “魔性の女” 的な印象に…!?(美人にも見えてくる…?w)

その辺りは、老練な?クロード・シャブロルの Magic なのかもしれませぬ。( ´艸`)
ローラ・スメットは、ダイナミックに…! 大胆素敵な演技で翻弄してくれました。(汗)

オープニング・クレジットは、ぼんやりとした車窓からの景色…?(横のラインが揺らぐ感じ…?)
海のような?工場のような?不思議な場所から徐々に街中へと移動し…  色彩も鮮明になっていく。 

フィリップ・タルデュー(ブノワ・マジメル)は、ネクタイを結びながら、テレビの前に立ちはだかる。
ソファーに座る二人の妹、ソフィーとパトリシアはイライラしながら「どいて!」と言うが・・・
フィリップはわざとテレビを消したりする。
テレビのニュース映像は、少女の失踪事件を伝えていた。(妹たちは知り合いらしかった?)

その後…
仕事先から帰宅した母のクリスティーヌ(オーロール・クレマン)は、フィリップを庭に誘う。
(母は美容師で、店を持たず… この日も “出張ヘアカット” に…?)

暗い庭の中央に据えられた “フローラ” と呼ばれる石の胸像・・・
これは亡き夫からのプレゼントだったが、今の恋人?が気に入った風情なので「あげたい」と言う。
フィリップは、母の意思を尊重し…!?  “フローラ” を新聞紙で包むのだった。

家族は、それを持ってクルマに乗り込み、母の恋人のジェラール・クルトワ邸へと向かう。

大人数を予測できなかった彼は…? さりげなく近くのイタリアンレストランへ皆を招待することに。
ジェラールは、先程の家を売って別の場所に住む準備をしていると言う。(離婚に伴う財産分与…!?)
そして、暫く仕事で家を空ける… とも…!? (ジェラールは運送業…!?)

・・・フィリップは、リフォームの “ナドー社” の営業マンとして、それなりの評価を得ていた。

そんなある日… 出先の最寄りの邸宅に、懐かしい “フローラ” の姿を発見する。
あれ以降…  ジェラールから母への連絡は絵葉書1枚のみ? だったが、引っ越しはしていたようだ…。

フィリップは、その後… 暗闇に紛れて “フローラ” を “奪い返す” のだった。
(持ち帰った “彼女” は、自室の戸棚の奥にそっと隠しておく…)

やがて、フィリップの妹ソフィーの結婚式となり・・・
ブライズメイドたちを従えた? 新郎新婦は、庭先での記念撮影に、にこやかな笑顔で応えた。

遠巻きに見ていたフィリップは、ブライズメイドの一人が硬い表情のままなのに気付く。
それは自称センタという、新郎の従妹で・・・ なんと、彼女もフィリップの方を見つめていた。

賑やかな披露宴だったが… 急に雨模様となった…!? 
新婦の母クリスティーヌは「嬉しい♪ 雨降って地固まる… よ!」と、新郎の父と踊りながら言う。

仕事の都合で… 途中から抜けようとしていたフィリップは・・・
センタ(ローラ・スメット)に、「送って行くよ」と声掛けしてみるが、あっさりと断られてしまう。

しかし・・・
フィリップが自宅で仕事中…! センタが “濡れネズミ” の姿で訪ねて来た。

バスルームから出て来たセンタは、母クリスティーヌのバスローブを「借りたわ」と言い・・・
フィリップの目の前で、それを脱ぎ捨て!? 迫って来るので… フィリップも応じる形に…!?

「あなたは運命の人…」と真剣な面持ちで言うセンタは、フィリップを自宅へと誘うのだった。

そこは “豪邸” だった・・・ が、見るからに古び、荒れていた。
センタは自分のものだと言う。(2階には義理の母リタがパートナーと居て、3階は…?)
そして、庭の植え込みにはホームレスが住み着いて…!?  時々センタと喧嘩になるのだと…?

1階の部屋のドアを開けると、こもった?臭いがして… 家具類には白いシーツが…!?  ( ̄ο ̄;

フィリップは思わず「女の子の部屋らしくないなぁ!」と口走ってしまうが…!
すかさずセンタが「女の子の部屋と男の子の部屋があるの!? バカの部屋も…?」と切り返す。
そして「ごめんなさい 私 短気なの」とケロリと言って、半地下の自室へと案内する。

「私の世界へ ようこそ」 と、嬉しそうなセンタ。 
これまで誰も入れたことがない… というのは真実らしかった…?

共に一夜を過ごすが・・・ 朝には置手紙一つで、彼女は消えていた。(パリへ行くと…?)

その後も、センタはフィリップを翻弄し続ける。

突然 「海に行きたい!」と言い出して…! 雨の夜をドライブ・・・
波瀾万丈な身の上話をしたり…? ふいに 「愛を交わしたい」と言ってみたり…!? (爆)

また、センタに危うさを感じたフィリップが、それを言葉にした時などは…?
「私は特別な何かを感じたのに…  あなたには並みの恋愛?」と、人が変わったようになる…!?

「待っていた人だと直感した… あなたは私の半身  私の運命…」
と真顔で言うセンタは・・・ 
「完全なる人生のために すべきことは4つ…」と、“愛の証明” について語り出す。

・木を植える
・詩を書く
・同性の人と寝る
・人を殺す

フィリップが苦笑して「何故そんなに作り話が好きなの?」と言えば…?
センタは「虚言症だと…?」と、手を挙げる素振りをして見せてから、笑い出し!?
「怖いのね! 私たち同類だと思ったのに…」と、シレっとして言うのだった。

しかし、フィリップが重ねて…「目を覚ませ! 殺人が愛の証だなんて…」と言った途端…!
「出て行け!」とセンタは興奮して叫び出す。

さて・・・?

くっついたり、離れたり しながら…? “運命の出会い” の二人は尚も求め合うわけですが・・・
新聞に “ホームレスの死” が載った時点で、フィリップは一芝居打つことに…!? ( ̄ο ̄;

センタは、フィリップの言う事を素直に信じたようで…? 約束を守ってくれた!と喜びます。

そんな頃…
フィリップの末妹パトリシアが万引きで警察沙汰となり、フィリップは警察署に呼ばれるのですが…
その時に、何の目的か? 不思議な質問を受けたり致します…?

後半の巧みな展開は、心地良く…! 衝撃的でもありましたが・・・
流石シャブロル…! ( ´艸`) 決める時にはキメますね~ (汗)

“象徴” でもあった “フローラ” は、センタにプレゼントされるわけですけれど・・・
どう見ても、最初から彼女自身の “顔” をしてましたね…!? w 正にはまり役…?w

余談と言って良いのか…?(汗)
フィリップの顧客という役処で、シュザンヌ・フロンが出ていました。
悪の華(2003)」では、忍ぶ人生を送る老婦人でしたが、今回は “怒る” 演技でちょこっとだけ。
寂しさを、クレーマーとなって紛らわそうとする? 或る種の孤独な人物として描かれていましたね。
本作が遺作ではないですが…!(^_^ゝ 見られて嬉しかったです。

ついでに…? ベルナール・ル・コクも “ジェラール” という同じ役名で出ておりましたね。
おまけに…? トマ・シャブロルも警部役で…! ( ´艸`)
まぁ “クロード・シャブロル組” ということですかね…?w 
楽し気に “受け” の演技をしてみせる? ブノワ・マジメルもね。(^_-)-☆

一番華やかさを提供していたのは、母親役のオーロール・クレマンだったかも…? (微笑)

ブノワ・マジメル(フィリップ・タルデュー) バスルーム等のリフォーム会社の営業マン 25歳
ローラ・スメット(センタ) モデル? 舞台俳優? ジャッキーの従妹 本名はステファニー
オーロール・クレマン(クリスティーヌ) 美容師 女手一つでフィリップたちを育てる
ベルナール・ル・コク(ジェラール・クルトワ) クリスティーヌの元恋人? クルマはジャガー
ソレーヌ・ブトン(ソフィー) クリスティーヌの長女 ジャッキーと結婚する
ミシェル・デュショーソワ ホームレス センタ邸の庭の片隅に住み着く…?
シュザンヌ・フロン(クレスパン夫人) バスルームのリフォーム発注者 クレーマー?
エリーク・セーニュ(ジャッキー) ソフィーの夫 センタは従妹
アンナ・ミハルセア(パトリシア) クリスティーヌの次女  鼻ピアス
ピエール・フランソワ・デュメニオー(ナドー) ナドー社オーナー フィリップの上司
トーマス(トマ)・シャブロル(ラヴァル警部) パトリシアの万引きの取り調べを担当する
イゾルデ・バルト(リタ) センタの義母 父の後妻さん センタの育ての親?
マゼン・キワン(パブロ) リタのダンスパートナー
??(愛犬シップ) 長女のソフィーが可愛がっている

原作 ルース・レンデル  『石の微笑』(角川書店刊)

脚本 ピエール・レシア

音楽 マチュー・シャブロル

監督・脚本 クロード・シャブロル

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