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サーミの血(SAMEBLOD/ SAMI BLOOD) 2016 [さ行の映画]

サーミの血.jpg 北欧は魅惑の宝庫! (^_^;

家族、故郷を
捨ててでも
少女が願ったのは
自由に生きること

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北欧スウェーデンを舞台に、少数民族であるサーミ人の知られざる迫害の歴史と、
差別に抗い自由を求めて必死に生き抜こうとする一人のサーミ人少女の成長物語を、
北欧の美しい自然をバックに綴るヒューマン・ドラマ。
主演は実際にノルウェーでトナカイを飼い暮らしているサーミ人のレーネ・セシリア・スパルロク。
監督は自身もサーミ人の血を引くアマンダ・シェーネル。本作が記念すべき長編デビュー作となる。
                                 (allcinema より)
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予告編を見た時に、妙に興味を惹かれるものの、是非観たい! という程でもなく?  
・・・というタイプの映画だった本作なのですがっ (汗)

これが、何とも不思議な力で心に揺さぶりを掛けてくる!? 素敵な映画であったりするわけです。
まぁ、好みもありますが、私的には、コレを見逃さなくて本当に良かった! と思える作品でしたね♪
(予想外の新手の衝撃!?  ^^; そんな表現をしたくなるような映画は滅多にお目に掛かれませぬ。w)

因みに、2016年東京国際映画祭の審査員特別賞を監督のアマンダ・シェーネルが
最優秀女優賞をレーネ・セシリア・スパルロクが受賞。

冒頭は、皺くちゃの(失敬!)おばあさんの大UP・・・ しかも喫煙中
“クリスティーナ” と息子から呼ばれた彼女は、気の進まぬ風情でクルマに乗り、久々の故郷へ。
孫娘と三人のドライヴでしたが、彼女は相変わらずの仏頂面!? ^^;
息子が「これ 懐かしいでしょ?」 と “サーミの歌(ヨイク)” の哀しげな旋律のCDを掛けますと
クリスティーナは即座に不快な様子を見せて 「嫌い」 と意思表示・・・。

彼らの向かった先は、教会で・・・
クリスティーナの妹の葬儀が行われている最中でした。

列席はしたものの、馴染もうとしないクリスティーナを他所に・・・
息子のオッレは初対面の親戚たちと積極的に会話をし、当夜の宿泊も誘われたりするのですが
それを聞かされたクリスティーナは断固拒否!? 一人歩いて街のホテルに行って仕舞う。

ホテルに落ち着いた彼女は、故郷の山河を眺めながら子ども時代を回想する・・・

・・・と、一気に “サーミ人” エレ・マリャ の世界に突入! となるわけですが ^^;

ここから先は予測不可能? と申しましょうか
何だかすべてが新鮮な衝撃に感じましたね~ ^^;(大げさでなく!)

時は1930年代・・・ スウェーデン北部のラップランド

父が亡くなり、母と妹との三人家族のエレ・マリャはトナカイを放牧しながら・・・ のテント暮らし。
財産分与はトナカイで・・・ という世界に暮らす彼女は、父の形見のナイフを大切にしていた。

やがて年頃となった彼女は、妹と二人して遠方の寄宿学校へ入学することになります。

寄宿学校は男女合わせて20名くらい? 民族衣装の子たちが集い、学ぶわけですが・・・
サーミ語は禁じられ、スウェーデン人の先生が厳しく教育し、生活指導いたします。
(生ける標本じゃないですが(爆)観察するのが目的?等と思える衝撃的なシーンもありました。(汗))

外出すれば、たむろしていた若者連中に侮蔑的な言葉を投げかけられたり・・・ で
気の強いエレ・マリャは、堪えて遣り過ごすのに必死の思いでしたが・・・(汗)
未知の世界への憧れは募る一方でしたっ

ある時、密かに女教師の洗濯物のドレスの匂いを嗅いでいた彼女は、
ふとした出来心で!?
こっそり、ドレスを拝借・・・ その足で街中に出掛けてしまいます。

たまたま催されていたダンスパーティに紛れ込んだ彼女は、
ニクラスという青年と出会い、生まれて初めて? 異性に抱かれて踊るのですが・・・
(最初から気後れするでもなく? 場の雰囲気をエンジョイ!?  w)

手慣れた感じの?ニクラスにのぼせたエレ・マリャが彼に身を任せようと思った瞬間!?
姉を心配した妹のニェンナが同行した先生と一緒に割って入り・・・!?
エレ・マリャは、たちまち連れ戻される羽目に・・・!

手厳しい罰を受けるエレ・マリャでしたが・・・ 外界への思いは増すばかり!

成績の良い彼女は将来を見越して切に進学を望むものの、教師の答えはつれない。
そこで彼女は心を決めて・・・!?

さて・・・?

妹役の少女とも本当の姉妹という、ヒロインのレーネ・セシリア・スパルロク
何よりも彼女の風貌が素敵でしたね。w

妹さんは、見た目フツーというか? ^^; 印象に残るような特徴が無いのですけれども(汗)
レーネ(エレ・マリャ)はズングリと言っては失礼かも? なトランジスタ・グラマー(死語?)で・・・
お顔はエキゾチックな美系 OH サーミ人だ! と抵抗なく受け入れてしまうような? 佇まいです。w

強い意志が感じられる真っ直ぐな眼差しや、戸惑いの表情、お愛想笑い? 等々
様々な場面で見せる彼女の表情が魅力的で、知らず知らずの内に惹き込まれてしまいます♪

監督さんの意向で、嘘が無いように!? 衣装や言葉や行動?等すべてがホンモノらしいです。

そんな中で、故郷を捨て、サーミの血を隠し、希望の人生を手にするまで・・・
少女らしい?思い切った行動力で自ら切り開いていく様を、見事に演じていたと思います。

あの “強さ” の原動力は何なのだろう? という驚きの思いと
営々と伝統に生きる ことの尊さを、改めて感じさせられたように思いました。

また、その裏にある “差別” の存在を知る貴重な機会を得たことは何より と思いましたね。

今では、日本のアイヌとの親交があるとか
「アナと雪の女王(2013)」のオープニング曲は、“ヨイク” が元になっている とか
聴きますと、何となく身近に感じてしまう今日この頃でございます。 ^q^

独特の節回しの “ヨイク” のメロディがしばらく耳から離れそうにありませぬ~ w

レーネ・セシリア・スパルロク(エレ・マリャ)
ミーア・エリカ・スパルロク(ニェンナ) エレ・マリャの妹
マイ=ドリス・リンピ(クリスティーナ/エレ・マリャ) 老年期
ユリウス・フレイシャンデル(ニクラス) 上流階級の子息
ハンナ・アルストロム(教師)
オッレ・サッリ(オッレ) クリスティーナの息子

監督 アマンダ・シェーネル

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