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ラヴィ・ド・ボエーム( LA VIE DE BOHEME) 1992 [ら行の映画]

ラヴィ・ド・ボエーム.jpg アキ・カウリスマキ監督モノクロームの作品 ( ´艸`)

親しき友と愛しき人と、やるせなき巴里、うたかたの夢。

ジャンル ドラマ
製作国 フィンランド
時間  103分

ボエーム Bohème(仏) → ボヘミアン
LA VIE DE BOHEME → ボヘミアンライフ

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フランスの作家H・ミュルジェールの原作『ボヘミアン生活の情景』は、
あの有名なプッチーニのオペラ “ラ・ボエーム” と同じもの。
カウリスマキは “原作を台無しにしたプッチーニへの復讐をこめて” 本作を撮ったのだと言う。
ボヘミアン生活はパリにしかない、という表現に魅かれて……。
古き良きフランス映画の情感を溢れさせた、思いきりセンチな恋物語。
サルミネンのカメラ・ワークが素晴らしく、シャンソンの使い方など心得たもので、
エンディングに流れるのはなんと高英男の歌う“雪の降る町を”。
'92年のベルリン映画祭で国際批評家賞を受けた、カウリスマキ15年来の企画の映画化である。
                                  (allcinema より)
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 ↑ これは間違いで、正しくは 高英男 → 篠原敏武(トシタケ・シノハラ)

因みに「雪の降るまちを(初出)」「雪の降る町を(高)」「雪の降る街を(高)」と表記されています。

枯れ葉(2023)」が気に入ってパンフレットを買いましたら、篠原氏ご本人のインタビュー記事が…!
そこで、本作ラストに流れる『雪の降るまちを』の事を知りまして、とても楽しみにしていました♪ (笑)
(メロディは知っていましたが、3番まであるとは…!? w 朗々とした歌唱は心に染みましたね…)

冒頭は、裏町のゴミ置き場…
酔っ払いがゴミ漁り中に滑って… 鼻の周りに怪我を…!?
作家の?マルセル(アンドレ・ウィルム)は、店内に戻りバーテンに絆創膏を分けてもらう。
バーテンが書き溜めた小説に興味を示したので、マルセルはその場で “原稿” を彼に託すことに…?
(表紙には「マルセル・マルクス作 “復讐者” 21幕劇」と…)

翌朝、自室で目覚めたマルセルは壁の張り紙で… 家賃未納で追い出される日だと気付くのだった。
(商売道具のタイプライターは、こっそりと窓から外へ…!)

鞄にシャツを詰めて外に出ようとすると、すでに家主が用心棒と待ち構えていて捕まってしまうが…!
お目付け役の用心棒を早々に煙に巻いたマルセルは、とりあえずレストランに入ってみる。

窓際の席が空いていたので、座ると…? 相席の男はスープを飲んでいた。

マルセルは(金もないのに…?)  “マス料理” を注文するのだが・・・
アルバニア人の画家?ロドルフォ(マッティ・ペロンパー)が頼んだ “マス料理” で品切れ… と言う。

しかしテーブルに運ばれた皿を良く見ると、“双頭のマス” !?  ( ̄д ̄;ギョ
ロドルフォは鷹揚に?「二人で分けよう」と言い… ナイフで切り分けて、マルセルに…。

・・・意気投合した二人は、その後マルセルのアパルトマンに向かう。

ところが、部屋には、別の鍵が…??  ( ̄ο ̄; エェッ
そこには すでに… 次の入居者である、風変わりな音楽家のショナール(カリ・ヴァーナネン)が居た…。
(ショナールはアップライトピアノ?を持ち込んでいたが、マルセルのガウンを羽織っていた…?w)

・・・三人は何故か気が合い? 彼らなりに… 貧しくも心豊かな?共同生活を始めるのだった。

マルセルが、面接用にと…?  “黒いジャケット” を探していると・・・
ちゃっかりロドルフォが着込んで、油絵を描いていて、すでに絵の具で汚れていた。

そんな折、自称 “砂糖工場主” というブランシュロン氏(ジャン=ピエール・レオ)が突然、訪ねて来る。
ロドルフォの “肖像画” の評判を聞いたので…?「手頃な大きさのが欲しい」と言うのだった。
(氏はパリッとした黒いジャケットを着用…)

三人は連携プレーで?ブランシュロン氏をガウンに着替えさせ、強引にモデルに…!
ロドルフォは早速描き始め…!
マルセルは “黒いジャケット” で、飯のタネである…? “新聞王との面接” に臨む。
(面接は上手くいき?マルセルは “モード誌『虹の帯』” の編集長を任される運びとなった…!?)

そんなある夜…
ロドルフォはアパルトマンの階段を上って行き、自室に入ろうとしたのだが・・・
ふと、隣室のドアにうずくまる人影に気付く…!? ( ̄ο ̄;

それは、田舎からパリへ出て来たばかり…  という若い?女(イヴリーヌ・ディディ)で・・・
頼って来た彼女の女友達は…  ロドルフォ曰く「刑務所送りとなって不在…!」

ロドルフォは、自分の部屋に招き入れ、ベッドを彼女に貸してあげる事にする…。

「あなたは紳士的なフランス人?」との質問には「僕は紳士的だが アルバニア人だ」と。
「私はソファでいいわ」に「僕は手が早いし 君は美人と来てる」

ロドルフォは愛犬のボードレールを連れて… 墓場で一夜を明かすことになったのだが・・・
翌朝、部屋に戻ると彼女は消えており…? メモに “ご親切にありがとう  ミミ” と。

その後は音信不通になっていたが・・・
ロドルフォが煙草を買おうと入った店で、ミミは店番をしているのだった。
(ミミには従業員宿舎が与えられて、共同で暮らしているらしかった)

・・・二人は急速に恋仲に…!?

しかし…!
或る夜のデートで、レストランの支払いをしようとしたロドルフォは、金がなくなっている事に気付く。
新たに買った財布ごと見事にスラれていたのだ!?

たちまちパトカーが呼ばれたが…!
騒ぎになりそうなところを… 近くで観ていた奇特な紳士(ルイ・マル)が救ってくれた…。 

ところが、その時 改められたロドルフォの “旅券” に不備がある事が発覚!?

ミミは仕事があるというので、先にタクシーで帰るのだが・・・
ロドルフォは、その夜は留置所に留め置かれる事に…!?(¬、¬;

翌日になると、不法滞在ということで… 2時間後の飛行機でアルバニアに送還! と言われてしまう。
ロドルフォは所長の許可をもらい電話をしまくり、マルセルに事情を話して絵と愛犬の世話を頼んだ。
しかし、ミミとは通じる事が出来ず…!? そのまま “お別れ” となってしまうのだった。

そんな折… 
何時もノー天気な音楽家のショナールは、マルセルから貰ったお金でクルマを購入…!(三輪車!?)
ロドルフォの作品を運び出すのに、ちょうど役立つことにはなった…? ( ´艸`)

・・・春
マルセルは “虹の帯” 誌の発行を、小さな事務所でスタートしていた。
そこには彼の恋人の?ミュゼットも秘書(電話番?)として詰めていたのだが・・・

ある日、マルセルとショナールは、1本の電話で、密かに? “国境” へと向かうことに…!?
それはロドルフォからの “不法入国” の知らせだった…。 (爆)

さて・・・?

二人が迎えに行って、無事に合流できたロドルフォ・・・
(離れ離れだった愛犬のボードレールとの邂逅は映されず、犬声のみ…!( ´艸`) それでも伝わりました)

その後は、ミミとも再会して…!
一時は皆でドライヴ & ピクニックとか…? お気楽に楽しめる時期もあったのですけれど・・・

マルセルの雑誌編集に読者からの批判が殺到!?(モード誌に相応しくない小説を掲載…?)
ということがあったりして…? (爆)
出資した “新聞王” から愛想尽かしをされ、事務所を追い出されてしまいます。
(事務所の前に雁首揃えた5人の冴えない顔… “新聞王” は英語で痛烈な捨て台詞を…?(汗))

ミミ曰く「愛しているけど 貧乏じゃ生きられないわ」
やがてミミは… ロドルフォの元から去って別の男へと…。
(ミュゼットもマルセルを諦めて田舎に戻り、地主との結婚を選ぶようでした…?)

紆余曲折を経て・・・
ミミが再び姿を現した時には病身で・・・

何も言わず受け入れた三人の男たちは、自分の出来る事で彼女の治療費を捻出する…!

歓びの時も、哀しみの時も表情を変えず…? ただ煙草を分かち合って一服・・・ 
という彼らでしたが、それが “パリのボヘミアンライフ” ( ´艸`)

ミミの最期を認めたロドルフォは、愛犬と共に病院の長い回廊を去って行く… というラスト。

監督のご近所さん… ヘルシンキから1時間ほどのカルッキラにお住いの…!
篠原敏武(TOSHITAKE SHINOHARA)が歌う  “雪の降る街を” が唐突に流れます…♪ (汗)
それが “採用” となった時のエピソードが面白いのですが、今回も敢えて記さず…? (^_^ゝ

そして、触れないでおこうかな?とも思ったのですけれど・・・
やはりこれも御縁ということで…? ジャン=ピエール・レオの印象も記しておきたいと思います。
トリュフォー作品の “ドワネルもの” に出続けていた姿は、まだ若くて綺麗だったのですが…?
大人になった? というのか?中年男になったな~ というのが本作での印象でしたね。
(キョトンとした目つき? 人を食ったような演技は健在でした? w でも見られて良かった♪)

最後に 「ヨルマ・カウリスマキに捧ぐ」という献辞がありました。

チャプター(参考までに)
1.マルセル・マルクスの戯曲
2.立ち退き命令
3.画家ロドルフォ
4.売れない作曲家
5.絵具を買う
6.出会い
7.新聞王との面接
8.ミミとの再会
9.散々なデート
10.ロドルフォ、国外追放
11.フランスに密入国
12.ミミに会いに
13.二人の生活
14.新曲の披露
15.ミミとの別れ
16.ミミ再び現る
17.病気のミミ
18.ミミの死

マッティ・ペロンパー(ロドルフォ) アルバニア人の画家 不法滞在? ミミを愛する
アンドレ・ウィルム(マルセル) 作家 編集者(ミュゼットを秘書に…)
カリ・ヴァーナネン(ショナール) 前衛?的な音楽家 クルマを買う
イヴリーヌ・ディディ(ミミ) 田舎から出て来たが頼みの友達は刑務所に…?
ジャン=ピエール・レオ(ブランシュロン) “ブランシュロン砂糖会社” 社長 趣味が絵画の収集?
サミュエル・フラー(ガソット)
ルイ・マル(レストランの紳士) ロドルフォがスリに遭って困っていた所… 肩代わりをしてくた紳士
リスティーヌ・ムリーニョ(ミュゼット) マルセルの秘書 恋人?
ライカ 犬(ボードレール) ロドルフォが飼う黒犬

原作 アンリ・ミュルジェール 『ボヘミアン生活の情景』

監督・脚本・製作 アキ・カウリスマキ

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