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17歳のウィーン フロイト教授人生のレッスン(DER TRAFIKANT/THE TOBACCONIST) 2018 [アルファベット・数字で始まる映画]

17歳のウィーン.jpg ブルーノ・ガンツの遺作です… 何気に遺作好き… ( ´艸`) 

1937年、ナチ・ドイツとの併合に揺れるオーストリア
青年の成長とフロイトとの友情を描く、儚くも美しいかけがえのない日々

ジャンル ドラマ
製作国 オーストリア/ドイツ
時間  113分
映倫 R15+

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ナチス・ドイツの支配が進むオーストリアのウィーンを舞台に、
田舎から都会にやって来た青年の恋と成長を描いたドラマ。
原作はローベルト・ゼーターラーのベストセラー『キオスク』。
主演はジーモン・モルツェ。
主人公の人生に大きな影響を与える精神科医ジークムント・フロイト教授役には
本作が遺作となった名優ブルーノ・ガンツ。
監督はTVを中心に活躍するニコラウス・ライトナー。   (allcinema より)
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主人公フランツ役のジーモン・モルツェは本作がデビューのようです…。
ブルーノ・ガンツは、ご出演作を多々拝見しているものの、大した思い入れもなし…!(汗)

という感じで、期待感もなく… ただ “遺作” という点に惹かれての鑑賞でした…。(ウ^_^ソ) 
・・・の割には、出だしから “不思議” マニアの私好みの作風に、思わず惹き込まれてしまいましたがっ

主人公フランツの “夢の世界” を描いたシーンが、ダークというか? ユニークなもので…?
リアルな日常生活に度々挿入されるのですが… これが奇妙なアクセントとなり…!? 
よりいっそう興味をそそられるような気が致しましたね。
(フロイト教授の助言で、フランツは見た夢を即ノートに書き付けるようになる…!)

時は、“1937年、ナチ・ドイツとの併合に揺れるオーストリア” (official website storyより)

ということで、17歳のフランツの “初恋” の行方を追いながら・・・
背景では、次第に “ナチ” 色を濃くしていく街の様子が、さりげなく描かれる… というものでした。

厳しい現実を、それ程 圧迫感なく見せてくれたのはブルーノ・ガンツの温かみだったかも…!?
時々登場しては、穏やかにフランツの話相手をして、心をほぐす…!? (微笑)

ジークムント・フロイトについては、お名前だけは… と、毎度の無知さ加減の私ですが… (汗)
実際もあんな感じの人なのでは…? と 単純に思ってしまう程?自然体の “御大” でしたね。w
(本作では唯一の実在の人物なんですと…! ( ´艸`) “ロンドンへ向けご出立” の姿が最後でした…)

また、17歳のフランツにとって、導いてくれた大切な人がもう一人…
煙草店の店主オットーですけれど…
扮するヨハネス・クリシュの佇まいが、初見から不思議に良い感じで、何故か心惹かれたり…?( ´艸`)
高級な葉巻に対する愛情あふれる蘊蓄… 等々  一家言ある人でしたね。
ともかく、付かず離れずのスタンスで、フランツを見守る眼差しが何気に優しかった…!
(もしかして父なのか…?(´0`) なんてピンと来たりしましたが…  どうかしらん? w)

オットーは、戦争で片脚を失っていまして… 
さぞかし不自由したのでは…? と、想像に難くないのですが…
確たる信念のもと、真直ぐに生きる姿勢が、何ともカッコイイ おじさまでしたね。
(末路は、あの時代に有りがちなもので…? 不条理を感じてしまいましたが… (/_;))

オープニング・クレジットは・・・
水槽の中…? それとも海底? はたまた湖?

金魚?から始まり… 大型の魚たちが泳ぎ回る中? 裸の少年がっ!?  ( ̄ο ̄;

雷鳴のような音と、鈍い光を感じた少年は慌てて浮上し…!
岸に向かって泳ぎだす。

激しい雷雨の中を、家へと必死に走る裸の少年…。

一方、少年が過った大樹の下では、彼の母親が愛人?と… 正に make love 中だったのだが… 
何を思ったのか…? 愛人の中年男性はシャツを脱ぎ捨てアッター湖に飛び込んで泳ぎ出す。
そして、折からの雷に打たれて命を落とすことに…!

“金づる” を失った…! と言う母は、フランツ少年に「明日、ウィーンに行け」 と言い出す。
突然過ぎることに、少年が「行きたくない」と意思表示をすると、思わず頬を “平手打ち” !?  ( ̄ο ̄;

母の剣幕に只ならぬものを感じた少年は、翌日… ウィーン行きの汽車に慌てて駆け込むのだった。

1937年… ナチ・ドイツとの併合に揺れるオーストリアのウィーン。

母が “古い知人” と、意味深に?言うオットーは・・・
17歳のフランツ少年が訪ねて行くと、何もかも承知の風情で迎えてくれた…!?

繁華街の一角で小さな煙草店を営むオットー・トルスニエクは、揺るがぬ信念の男だった。
“反ナチ” を隠さず、“赤” や “ユダヤ人” を上客として受け入れ、煙草や新聞、文房具等を商っていた。

そんなオットーの元で、住み込みの “見習い” として “煙草” や “人生” の修行を始めるフランツ…。

常連さんの中にはユダヤ人で、“頭の医者”として知られるフロイト教授が居たが・・・
ひょんなことからフロイト教授と懇意になったフランツは、初恋?に戸惑い、助言を仰ぐことに…!?

さて・・・?

何故 「R15+」なのかな?
と思いましたら、フランツの “初恋” のお相手アネシュカは、アダルト向けのショーガール!? 
エマ・ドログノヴァ が、その時々で表情を微妙に変えたりして… 好演♪ していましたが・・・

昔風に言えば、小悪魔的な女…? コケティッシュで、自由奔放なタイプ…!? 
田舎出のフランツは、とんでもない年上の女に一目惚れしちゃったわけです…。w

謎めいた彼女の大胆な振る舞いは、観るものを惹き付けずにはおきませぬ…!? ( ´艸`)

・・・という、なかなか刺激的な映画で、予想外に楽しめましたね♪

フランツ役のジーモン・モルツェ君も、体当たり演技でとても好感が持てましたが… 
大人への道筋は、甘さよりもほろ苦さが勝っていたようです…?(時代的な事もありますが…?(汗))

ところで、一番の魅力は? と申しますと…
今はもう失われてしまったかもしれない? 成熟した大人のための “憩いの世界” と、それへの憧憬…
そう思うのは私だけ…? (汗)

ジーモン・モルツェ(フランツ・フーヘル)
ブルーノ・ガンツ(ジークムント・フロイト)
ヨハネス・クリシュ(オットー・トルスニエク)
エマ・ドログノヴァ(アネシュカ)

脚本  クラウス・リヒター

監督・脚本 ニコラウス・ライトナー

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