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ぼくを探しに(ATTILA MARCEL) 2013 [は行の映画]

ぼくを探しに.jpg ベルナデット・ラフォンの遺作です… ( ´艸`)

音楽、スイーツ、
不思議なハーブティー。
しあわせの鍵は、
記憶の中にある。

ジャンル コメディ
製作国 フランス
時間  106分

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「ベルヴィル・ランデブー」「イリュージョニスト」のシルヴァン・ショメ監督が
長編実写作品に初挑戦したコメディ・ドラマ。
幼い頃に両親を亡くし、伯母姉妹に育てられた孤独な青年が辿る奇想天外な心の旅路を、
ポップな映像でハートウォーミングに綴る。
主演はフランス期待の若手ギョーム・グイ。
共演にアンヌ・ル・ニ、ベルナデット・ラフォン、エレーヌ・ヴァンサン。
 
幼い頃に両親を亡くし、その時のショックから言葉を話せないまま大人になったポール。
彼はダンス教室を営む風変わりな伯母姉妹アニー&アンナに育てられた。
姉妹はポールを世界一のピアニストにしようと必死で、
ポールはそんな姉妹のもとでダンス教室を手伝い、
ピアノの練習に明け暮れる静かな日々を送っていた。
そんなある日、彼は同じアパルトマンに住む謎めいた女性マダム・プルーストと出会う。
彼女が勧める不思議なハーブティーを飲んだポールは、赤ん坊の頃の幸せな記憶を呼び覚ます。
以来、マダム・プルーストのハーブティーを飲んでは、封印されていた過去の記憶を
取り戻すことに夢中になっていくポールだったが…。          (allcinema より)
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何とも不思議な映画でしたが、エンディング・クレジット後に、再び海辺のシーンが…!
双子の老姉妹のロングショット♪ 

“ベルナデットに捧ぐ((Dédié) à Bernadette) ”  とありました。

鑑賞後に、DVD特典の “監督のインタビュー” を見ました所・・・
ベルナデット・ラフォンから申し出があり、ご出演が決まったそう…!

巨漢の?シルヴァン・ショメ監督は・・・
「彼女の映画を観て育った… 大好きな女優! 初めて会った時 直視できなかった…
 ベルナデットに怯えていた…?」
「撮影最終の日にトルヴィルの海岸で彼女たちがはしゃぐ楽しいシーンを撮った…!
 本当に可笑しくて… 僕等はカメラを忘れて大笑いした! 演技中の俳優には申し訳なかった」ですと。

余計な事ですが、シルヴァン・ショメ監督のアニメ作品も興味津々でございます。( ´艸`)

ともかく、遺作がこんなにユニークで素敵な作品で本当に良かったな と。(微笑)
ベルナデット・ラフォンは今回は赤毛? 茶髪?のように見えましたが・・・
例の感じで…? 低音のラーラーラー♪ を披露。( ´艸`) 
キリッとした目元が健在で…! 迫力ある演技は終始一貫していたんだな と嬉しくなりました。w
(しかしながら… これが初見だったら “意地悪そうな婆さんだなぁ” で終わりだったかも…?(爆))

オープニング・クレジットは、ゴキゲン?な赤ちゃんの声が続く…!?

『すべては記憶の中にある
 そこは薬局か化学室のようで
 手に取るのが鎮静剤か毒薬かわからない  マルセル・プルースト』

背中に “ATTILA MARCEL” の文字が光る?皮ジャンの青年が歩道を闊歩するのを追う様に…?
ベビーカーに乗せられているらしき?赤ちゃんの可愛い手が、時々映り込む…。
青年は歩道に屯する様々な人々に挨拶しながら、最後に “Grand Canyon” の映画の看板に辿り着く。

ママの顔が優しく覗き込んで、何かをしゃべろうとしている赤ちゃんを発見…?
「マルセル! 見て! …ついにしゃべりそうよ! 」「パ… パ  言ってみて…! ポール」

すると青年が振り返り…!?    ( ̄д ̄;ギョ

・・・大人になったポール(ギヨーム・グイ)は、悪夢から目覚める。

寝起きのポールが頭からシャワーを浴びていると・・・
伯母たち(双子の姉妹 アナ & アニー)が “ラララララ~ ラララァ♪” といつものように元気に…!?

身支度を整えたポールは、年季が入った?グランドピアノを弾き始める。

三人は街のパン屋に寄ってポールの好物を買い求めてから、“アナとアニーのダンス教室” へ。

そこでは、ポールのピアノに合わせて…!
伯母姉妹が、年代も様々な生徒さんたちに多種多様なダンスを教えていた。
(伯母たちはお喋りだったが…? ポールは何も話さない…?)

三人で帰宅するが、ポールは家に入らず、そのまま公園に…。
(伯母たちはアパートのエレベーターが故障中で、7階まで自力で上がって行く…!( ´艸`))

お気に入りのベンチでバケットサンドを食べ始めたポールは・・・
大樹越しに聞こえて来る軽やかなウクレレの音に気付いた…!
ウクレレの奏者は、大きな黒犬を連れた中年の婦人で… 同じアパートの住人だった。

ポールの誕生日が来た。(33歳になった…?)
居間には、盲目の調律師をはじめ、パトロン?の二人の老紳士が招かれて一緒に祝ってくれた。

二人の老紳士からのプレゼントは、“カイロジムナスト” という名の、指を強化するという骨とう品。
盲目の調律師のコエーリョさんからは、“Paul” と名入れの、花柄が可愛い菓子鉢だった。
アニー伯母が「これはご自分で…?」と怪訝そうに尋ねると「いつも一人で選ぶ」と。( ´艸`)

伯母姉妹からは “白いピアノの組み立て式模型” がプレゼントされ・・・
追加で? 最近戸棚を整理していて見つけた…  という “ポールと両親の写真” を手渡される。

「ママは見てるわ」「天国からね」と伯母姉妹は、これ以上はナイという程の?満面の笑みで…♪

ポールは夜、一人になると・・・
写真から “父” の顔だけ切り離し…! “母のアニタ” を愛おしそうに眺めるのだった。

・・・毎朝… “悪夢からの覚醒” で始まるポールの一日だったが…!?

ある日、自宅でパーティー?があり・・・
ダンス教室? の男の子がポールに絡んできて… 返答しないのを良い事に?お菓子を食べてしまう。

ポールは菓子鉢が空になって…! にわかに怒りが湧き!?  ( ̄ο ̄;
連絡用の小さな黒板に “CHOUQUETTES シューケット” と “怒りの字” を並べて外へ飛び出す…!

螺旋階段を降りて行く途中で、盲目の調律師コエーリョさんとすれ違うのだが・・・
コエーリョさんは手にしたドーナツ版のレコードが階段に滑り落ちたことに気付かずに行ってしまう。

ポールはそれを拾い、追いかけるのだがっ
コエーリョさんは、階段途中の? 不思議なドアに消えたようだった…!?
ドアベルには小さな字で “プルースト” と。

ポールが恐る恐るドアを開けて、中に入ってみると・・・
そこには、公園で見掛けた “ウクレレ婦人” の連れていた大きな黒犬 “ミミ” が寝そべっていた!?
(因みに、マダムはウクレレを “ムスティック” と呼んで大事にしていた…)

迷路のような? うす暗い廊下を行くと・・・
いつの間にか陽の光が燦燦と降り注ぐ空間に出た…!
そこは菜園のようになった?マダム・プルーストの居間で…? コエーリョさんがポツンと座っていた。

ポールは、コエーリョさんに自分の手を預けて認識してもらうと…? レコードを手渡すのだった。

マダム・プルースト(アンヌ・ル・ニ)は渋い顔をして…! 予期せぬ客人を歓迎しなかったが・・・
「ここはあたしの城だよ…  あたしの ハーブティーを飲んでもらわないとね…!」と御茶を勧める…。

マダム・プルーストの出してくれたお茶とマドレーヌを口にしたポールは、直に “飛んで” しまった!?

コエーリョさんが「2歳の時に両親が死んでな…」と話し出すと・・・

マダム・プルーストは「悪夢を見てるね」と言いながら、ポールのジャケットを改め…!?
“鍵” を手にすると、ポケットに仕舞い込む…!? (´0`) エッ

さて・・・?

マダム・プルーストは留守を狙って…! クレサック家のポールの部屋に忍び込む…!

ポールは両親の死の衝撃で口が利けない…!? と知り…  どうにか尽力しよう と思ったマダム…
たまたま開いたデスクの写真や新聞記事 等々を入念に調べている内に、何か閃いた…!? ( ̄ο ̄;
「ママの居場所を知ってる…!」と書置きを遺して、鍵も戻します。

それからポールは、マダム・プルーストの元へ通うことになりますが・・・
謎のキノコ入りのハーブティーと口直しの?マドレーヌ そして、その時に合った “音楽” が “鍵”!?

紆余曲折のあと…? マダム・プルーストはあっけなくガンで亡くなってしまいますが・・・

「暗い記憶は 幸せの水たまりへ…」 それが私の願い… とマダム・プルースト。
「 “あなたの人生を生きて” Vis ta Vie」と、ポールのためのハーブティーとマドレーヌを届けます。
届けたのは盲目の調律師ミスター・コエーリョ。

ポールに宛てた手紙には「コンクール頑張って!」の文字が…!
ポールはマダム・プルーストに招待状を送りましたが、当日その席には来られませんでした。

印象深いお顔のアンヌ・ル・ニの “怪演?熱演?” で、映画はより魅力的なものになったと思われまする。
(「最強のふたり(2011)」にもご出演でしたが、すっかり忘れていた私です… (汗))

ところでっ
アナ伯母さんを演じたエレーヌ・ヴァンサンはと言うと・・・
スペシャルズ! ~政府が潰そうとした自閉症ケア施設を守った男たちの実話~(2019)」のみ拝見。
自閉症の息子を持つ母の役で…  私めはだいぶ感銘を受けた様な事を書いていて吃驚でしたが…。(汗)
ともあれ、老いても美しく…! 元気にご活躍なのは何よりのことと思いますね。
今回は、ベルナデットと超Nice なコンビネーション♪ ( ´艸`)  (双子の役は少々無理が…?(苦笑))

さてっ 肝心の主役ですが・・・ 
全くタイプの違う! 二役を見事にこなしたギヨーム・グイは、色んな意味で凄かったです…!
これまで何作も拝見しているようなのですが…? 私めは印象に無くて、お初かな? と思ったり…。(爆)

台詞のないポールのことをずっと見守って来た私めは、プロレスのリンクの場面に来て驚愕!? ( ̄ο ̄;
なに?この筋肉隆々たるレスラー!? ( ̄ο ̄; ただただ唖然…! (マルセル役の時は長髪でした…)

更に、相手が “ママ” のアニタと来ては、何をか況や!?(爆)
しかし、このアニタ役のファニー・トゥーロンが輪を掛けてNice♪ (^_-)-☆
(可愛いお顔からは想像もできない?鍛えられた身体! 俊敏な動き?に惚れ惚れでした♪ w)

夫婦で華麗なプロレス? もとい… ダンスバトルを♪  
って、一番の見所をバラすとはっ  なんと気の利かないことを…!(^_^ゝ  スミマセン。

・・・のような、吃驚する展開があるにしても…?
全体的には、“ハートウォーミング” な雰囲気で…!?
ユニークなキャラクターと心地良い音楽で終始した…  素敵な不思議映画と思われました♪ (汗)

私的には、ポールの妻となる “中国人” のダサダサでほんわかな味わいに妙に惹かれました。( ´艸`)
ミシェル(ケア・カン)というチェリストの役で… 二胡? も演奏されたりして…!?  
柔和な笑顔が素敵だな と感じたのですが、“意外性” が大きかったのかな? とも思いましたね…?(汗)

シルヴァン・ショメ監督はお初ですので、アニメにしても作風と言うのを知らないのですが・・・
本作のクライマックスに出て来た “摩訶不思議” をどう捉えたらよいのか?戸惑いましたね~ (苦笑)
グロと言うのもナンですし…? 可愛いとも言えませんし… みたいな?  (^_^ゝポリポリ。
(どこかのコミックバンドの態でしたけれど…!?)

“美術” と言うのか? 室内のデザインにしても上品で素敵で…!
老姉妹が毎回着替える?おそろの衣装も何気にお洒落でしたし?
そんな中、あの “摩訶不思議” は、妄想の産物にしても? 唐突で異質な感じが致しましたね。(笑)
(けして嫌いではないのですが…? ( ´艸`))

ラストは、“冒頭” に回帰する感じで…!?  洒落てるなぁ と…。(^_^ゝ

見初めは、どうなることかと思いましたが、何だか大好きな映画の一つになっているみたいです…?w

『ATTILA MARCEL』Jacqueline Moineau  “A面 J・モワノー” と本編中に…!
監督によりますと『アッティラ・マルセル』は「ベルヴィル・ランデブー(2002)」のサントラで・・・
曲ありき! タイトルありきで…! そこからこの物語を作っていった…  のだそうです。

チャプター(参考までに)
1.日常
2.マダム・プルースト
3.思い出
4.ママの居場所
5.2度目のハーブティー
6.トルヴィルでの週末
7.嫌な思い出
8.伯母たちの心配
9.暗い記憶の真実
10.コンクール
11.忘れ形見
12.パパ

ギヨーム・グイ(アッティラ・マルセル/ポール・クレサック) プロレスラーの父/ “ぼく” 
アンヌ・ル・ニ(マダム・“ナタリー” プルースト) アパートの住人 ハーブを駆使するヒーラー?
ベルナデット・ラフォン(アニー伯母さん)
エレーヌ・ヴァンサン(アナ伯母さん)
ルイス・レゴ(ミスター・コエーリョ) 盲目の調律師
ファニー・トゥーロン(アニタ・マルセル) ポールの母
ケア・カン KEA KAING(ミシェル) チェリスト? フランス人の養女の “中国人” ポールの妻
シリル・クトン(医師) 趣味で?剥製作りに挑む
ギレム・ペレグラン(シャスポ・ド・ピシー) パトロン?
ジャン=ポール・ソラル(ピントン・ド・シャンブラン) パトロン?
ジャン=クロード・ドレフュス(M・クルジンスキー) 著名な?ビアノ教師 コンクールの審査員
エルザ・ダヴォイン(若い伯母アニー) ベルナデット・ラフォンの若い頃に酷似…?( ´艸`)
レティシア・プーラリオン(若い伯母アナ) エレーヌ・ヴァンサンに似ているかも…?
黒い犬(ミミ) マダム・プルーストの門番
白い犬(ベルトラン) 薬物探査犬
NADIA DJABELLA ナディア・ジャベラ (Chanteuse ATTILA MARCEL  歌手アッティラ・マルセル)

監督・脚本・音楽 シルヴァン・ショメ

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