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悪の華( LA FLEUR DU MAL)  2003 [あ行の映画]

悪の華.jpg ナタリー・バイのお導き… ( ´艸`)

ジャンル ドラマ/サスペンス/コメディ
製作国 フランス
時間  104分

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2010年にこの世を去ったヌーヴェル・ヴァーグの巨匠、
クロード・シャブロル監督によるサスペンスドラマ。
第二次大戦末期のボルドー地方に暮らすブルジョア一族・ヴァスール家。
ある日送られて来た1枚の中傷ビラにより、一家の悪の顔が暴かれる。
                     (TSUTAYA DISCAS より)
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クロード・シャブロル監督作品は、これまで何気に見てきた自分ですけれども…? 
好んで観ているわけじゃない… なんて思いつつ、結構嫌いじゃなかったり… します?(笑)

本作のナタリー・バイは、妙齢と申しましょうか?( ´艸`) 女盛りと申しましょうか?
今まで観てきた中で、一番溌溂として? 美しく…  嬉しい限りなのでしたが・・・w
役柄にしても、政治に意欲的に取り組む女性というのが新鮮に映りました。

そして、彼女の “娘役” の女優さんが、魅力的で…! これは嬉しい誤算でしたね…?w

メラニー・ドゥーテという方ですが、本作が銀幕デビュー??
ブルネットのショートヘア?の可愛い系で、異国情緒が感じられる?色香が魅力でした♪
(その後もご活躍のようです…? 笑顔が一瞬?蒼井優さんか?と思うのは私だけかな?(^_^ゝ)

そう言えば、ナタリー・バイもブルネットでしたね。親子で合わせたのかしらん?w
今回の落ち着いた雰囲気はそのせいか…??(・_・?) ハテ?  ま、どんな髪の色でも素敵ですが。w

もう、お一方… 気になったのは、シュザンヌ・フロン (グレイヘアがお美しい…!)
ナタリー・バイが扮するアンヌの、亡き母の妹役を演ずるベテラン女優さんですけれど…?
失礼ながら、こんなにシワシワの女優さんは初めてかも… という? (^_^ゝ トホホ
しかし、老いを感じさせず…!?  ノーブルな美しさが際立って見えました。
彼女の銀幕デビュー作?「赤い風車(1952)」は是非拝見したいところです。
(もしかして、次の “追っかけ” のターゲットになったりして…?w)

この “リーヌおばさん” が、ある意味 “主役” なのでは…!? というキーパーソンでしたね。

ところでっ
ブノワ・マジメルと申しますと、私的にはあまり好みじゃない というのがありますが…?(汗)
ピアニスト(2001)」では、見直した! と書いていまして…! 自分でも吃驚なのでした。w
今回は、良家の好青年ではあるものの? “血縁” ということに悩まされる…? という役処でした。

オープニング・クレジットは、手入れをされているらしい? 広々とした庭・・・
そこからカメラは大邸宅へと移動し・・・ 階段を上り、二階へと…!
奥へ進み、寝室へ入った所で… ベッド横に、仰向けに倒れている大柄な男の姿が…!? ( ̄ο ̄;

・・・フランソワ(ブノワ・マジメル)は3~4年過ごしたアメリカから帰国する。
空港には父のジェラール・ヴァスール(ベルナール・ル・コク)が迎えに来てくれていた。

自宅には、父の後添いのアンヌ・シャルパン・ヴァスール(ナタリー・バイ)と…
その連れ子で… 義妹となる、美しく成長したミシェル(メラニー・ドゥーテ) が暮らしていた。

フランソワとミッシェルは、顔を合わせると… 少し照れながら挨拶を交わす。

フランソワを手伝って大きな旅鞄を部屋に運び込んだミシェルは・・・
改めて?「家を出た理由を誰も知らない…!」とフランソワに問いかけてみるのだが…!?

その時、母のアンヌが賑やかに? 帰宅…!?
選挙参謀の? マチュー・ラルティグ(トマ・シャブロル)も一緒だった。

実は、アンヌの前夫はジェラールの弟・・・
そして、フランソワの母と叔父は(不倫の末?) 交通事故で亡くなる…!? という過去があった。

ともかく…!
フランソワとミッシェルは “義兄妹” であり “いとこ同士” ということになるのだが・・・。

フランソワは以前、母から… 
“父親はジェラールではないかもしれない…!? ” と聞かされたことがあり…?
そのことは、彼を複雑な心境にし…!? ミッシェルに対しても臆病に…?
また、父ジェラールを嫌悪する気持ち?を助長しているのかもしれなかった…!?

ジェラールはヴァスール家の当主で、薬局その他を経営… 偽善的で? “女好き” な人物だった…!?

そして、ヴァスール家には、もう一人…
アンヌの叔母というミシュリーヌ・シャルパン(通称リーヌおばさん)が身を寄せていた。
彼女は、家政婦と共に食事の支度をしたり、好きな庭仕事をしたり… と?
留守がちなアンヌに代わり、主婦的な役割を果たしていた。
(今日も帰国したフランソワのために、好物の? “うなぎ料理” を用意しているのだったが…)

アンヌはシャルパン家の出で… ジェラールの弟との結婚で両家の絆は強められたのだが…!?
“事故” 後に、彼女がジェラールとの再婚に踏み切った理由は、はっきりとは語られない…?
(もともと愛し合っていた…!? という単純な事でも無さそう…?w)

彼女は、市議会議員で、今は “市長選” に立候補中だったが・・・
夫のジェラールは、“活動する” アンヌのことを面白く思っていないようだ…!?

そんな折…
怪文書? 一家の過去を暴くような “中傷ビラ” が送られて来た…!

さて・・・?

掟破りで…! 怪文書を載せてしまいましょう! d(≧∇≦) (大方はアンヌが読み上げます)

「両家は “婚姻で権力を掌握” “退廃した一族だ”
 1981年 次男とその兄の妻が自動車事故で死亡
 次男の妻アンヌは 義理の兄と再婚した
 “この名門一族は また呪われた一族だ”
 1985年 アンヌの両親は飛行機事故で死亡
 当時は ヴァスール姓で シャルパン姓は隠していた
 1944年まで政府要職にあった祖父ピエール・シャルパンは
 家族と絶縁した息子をレジスタンスとして射殺させた
 “異質な卵は排除する” “聖なる一族”
 だが程なくピエール自身も殺害される
 容疑者は 娘ミシュリーヌ
 娘は不起訴になったが 誰一人 納得しなかった
 ピエールの妻は心労のため数週間後に死亡
 シャルパン家の不運の年… 
 一族の不幸は50年に及ぶ
 2週間後の選挙で尻軽な女闘士アンヌが伝統を守り 敗北せんことを願う」

直後に、夫のジェラールは「君が首を突っ込むから家族が迷惑を…!」と、茶化すように…?(爆)

冒頭は、モノクローム?と見紛う色調で始まりましたが・・・(バックの歌も物憂い感じで…!?)
いざ、コトが動き始めますと、たちまち人間臭い活気に満ちたものになりましたね…。 w

怪文書は、誰もが知っているような内容…?
それにしても、誰が…!?

・・・と言う事で…
アンヌの選挙活動に絡めて、一族の来し方?や、家族である若い二人の恋模様が語られて参ります。

結果的には…?
美しく成長した義理の娘ミシェルが気になって仕方ない… ジェラールが手を出したことから…!?
悲劇が起き…!! (¬、¬; 
(それは、アッと言う間の出来事で… 呆気なさに返って恐怖が増幅した感アリ…!?)

それを収拾すべく…? と言うか…?
これを千載一隅の好機と捉えた…! リーヌおばさん(ミシュリーヌ・シャルパン)が、一肌脱ぐことに…。
(これは “力業” で! 正に見ている方も力が入るシーン…  時たま笑いも漏れたり…? ( ´艸`))

しかし、その裏には・・・
聞くも涙の? 悲恋物語があり…! シュザンヌ・フロンの見せ場となっておりました。

まぁ、シワ御婆の述懐では弱いかな?と思わぬでもないですが…?(爆)
私的には、その心情に寄り添えたので、しみじみと味わえたわけで…? そうでない方は? う~むむ。

老ミシュリーヌの印象的な台詞… (主にミッシェルに向って語ります)

「ウイ  私は父を殺した」
「怖いのは後悔していないこと… ひどい事をしたのに」
「兄は私の生涯の男…」
「60年待ったわ… 私にとって素晴らしいチャンス!」
「説明は不可能よ」 (ミシェルはそれを受けて「でも、わかる」と…)

そしてそれ以前にも…?
「時間は存在しない… “今” が永遠に続くだけ…」と、生きている事の虚しさを口にしたり…。

そんなことで…
「最低の悪党だから!」と、自分の父親とジェラールを重ねて… 自らミシェルの罪を着るわけです。

ついでに、フランソワの名言?
「大昔から人は偽善で生きている それを人は文明と呼ぶ」
「アンヌは無関心 父は無理解 (リーヌ)おばさんは天使だ」

ラスト… 当選を勝ち取ったアンヌは、“偉大なブルジョアの家” に皆を引き連れて凱旋します。
ミシェル、リーヌおばさん… そしてフランソワも合流し、居間は “主” なしで、賑わうのでした。

一人の男の死を巡っての物語でしたが、こんな感じのクロード・シャブロルも、良いな♪ と思います。

チャプター(参考までに)
1.オープニング
2.フランソワの帰国
3.怪文書
4.選挙活動
5.家を出た理由
6.ビラの別荘
7.リーヌおばさんの思い出
8.パーティー
9.ジェラールの情事
10.選挙当日
11.殺害
12.秘密の約束

ナタリー・バイ(アンヌ・シャルパン・ヴァスール) 市議会議員 市長選に立候補 ジェラールの妻
ブノワ・マジメル(フランソワ・ヴァスール) ジェラールの一人息子 アメリカ帰り
シュザンヌ・フロン(ミシュリーヌ・シャルパン) アンヌの叔母
ベルナール・ル・コク(ジェラール・ヴァスール) 薬局経営 ヴァスール家当主 女好き
メラニー・ドゥーテ(ミシェル・シャルパン・ヴァスール) アンヌの連れ子 心理学専攻の学生
トマ・シャブロル(マチュー・ラルティグ) アンヌの選挙参謀?
アンリ・アタル(ファニーの義父)
ジェローム・ベルタン(ボランティア)
フランソワーズ・ベルタン(テレーズ・ラビエール)
カロリーヌ・バエル
キャロライン・ベア(ファニー)
ドミニク・ピヴァン(女優のドミニク)
ミシェル・エルボー(市長)

脚本 カロリーヌ・エリアシェフ
    ルイーズ・L・ランブリシュ

監督・脚本 クロード・シャブロル 

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