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オーバー・フェンス(Over the fence) 2016 [あ行の映画]

オーバー・フェンス.jpg 函館三部作ラスト ^^;

美しく壊れかけた男と女の物語

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近年再評価が進む不遇の作家・佐藤泰志の小説を、大阪芸術大学出身の気鋭監督で映画化する
「海炭市叙景」「そこのみにて光輝く」に続く“函館三部作”最終章。
人生に挫折し、将来の展望のないままに孤独で無気力な日々を送る主人公が、
キャバクラで働くヒロインや職業訓練校の仲間たちと織りなす不器用な交流を通して
少しずつ変わっていく姿を描き出す。
主演はオダギリジョー、共演に蒼井優、松田翔太。
監督は「苦役列車」「味園ユニバース」の山下敦弘。   (allcinema より)

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ずいぶん前に、しかも2、3日しか滞在してないのに、妙に懐かしい函館です。w
・・・の割には、鑑賞からだいぶ時間が経過してのUPでございますが・・・ ポリポリ (・・*)ゞ

私が好きな函館の風景は、外人墓地なのですが、路面電車も好きです♪
その路面電車がタイミングを見計らったように?良い感じで通り過ぎて行きましたね。

毎度のことでナンですが ^^; 佐藤泰志の原作を全く知りませんので
三部作のラストが、思いの外 明るく?穏やかに? 優しい方向に・・・ って、本当に吃驚でした!

嬉しい誤算 とでも言うのかな?^^; ムフフ 
(前作が濃厚で?際どかっただけに、余計に?w)

今回は、
オダギリジョーの抑制の効いた、さりげない演技の魅力・・・
蒼井優の、瑞々しさと奔放さ!? そして練れた?女優魂とでも言うのでしょうか?^^;
ともかく、そんなところに尋常でなく揺さぶられ、胸を打たれました。
久々に観た、素敵な日本映画だと思います。

が~ (・・*)ゞ

観始めた当初は、なんだかなぁ? てな低テンションの自分なのでしたっ(爆)

何故かと言うとっ
いかにも、廃校となった校舎を再利用した? かのような風情の “作業場” 
高い塀? 地味な作業服 etc etc が・・・
ココは刑務所か? と、一瞬思い込まされたようで? 少々引き気味に・・・!? (苦笑)

その後、喫煙所らしき場所に移動して、男たちがボソボソと話し始めましたので w
職業訓練校なんだな と得心が行ったのですけれども・・・  (・・*)ゞ

そこで登場人物の人となりや関係性などが、それとなく明らかに・・・!?

木工所? あるいは大工として働くのが最終目的? 本当かな?  という・・・(笑)
来し方も、年齢も様々な男たちの、遠慮気味な? “和み方” が興味深い感じでした。w

個性豊かなキャスティングの妙・・・
初めの内は満島真之介が出てるとは気付きませんでした!? (汗) 

白岩(オダギリジョー)は故あって?妻子と別れ、東京から故郷の函館に舞い戻り・・・
職業訓練校に通いながら、失業保険で暮らしている。

アパートの部屋の隅には、まだ段ボールが積まれ、何とも殺風景なものだが・・・
時々様子見に?訪ねてくる義理の弟もおり、全くの孤独と言うワケでもなかった?
それでも、コンビニ弁当とビール2本で済ます夕餉時の後ろ姿には何とも言えぬ侘びしさがっ!?

そんなある日の事・・・
往来で、人目も憚らず悪目立ちする?若い女を目にすることに・・・!?

その後、訓練校の仲間の代島(松田翔太)に誘われて寄ったキャバクラに
なんと、その若い女がホステスとして働いていたのだった。

店での彼女は上機嫌で!?
奇声を発しながら!? 鳥の動きを真似たような不思議な踊りを披露していた。

白岩は、代島から彼女(聡 さとし(蒼井優))を紹介されるのだが
代島は小声で 誰とでも寝る女だから 的なことを囁く。

白岩は、危げに揺れる聡に “急速に強く” 惹かれて行った。

さて・・・?

初めて二人が結ばれる夜の経緯は、緊張感があり一番の見どころとなっておりますが・・・ ^^;
(詳らかにしたい気持ちはあれど、色々考慮して?記しませぬ w)

白岩は、聡が昼間に働く小さい遊園地で、彼女の別の一面を見たり致します・・・。

訓練校に於いては、穏やかな一角の人物として通っている?白岩でしたが
自身では、“本当はアブナイ人間なんだ” と口にする、やや蔭りのある人物・・・?

・・・そんな二人に明るい展望は?

他の方のレビューを拝見いたしますと
原作とはだいぶ違う性格設定?筋書きも然り? のようで・・・
映画独自の世界観を持った作品に仕上がっている ・・・ようでしたね。

私的には、蒼井優の “揺れる” 演技に魅了されて、その恐るべき実力を再確認!? ^^;

また
ラストシーンに 納得! の満足感だったのですけれど・・・ ^^;

“Over the fence” は、いろんな意味合いを含んでいるのだな と思った事でした。

オダギリジョー(白岩義男)
蒼井優(田村聡)
松田翔太(代島和之)
北村有起哉(原浩一郎)
満島真之介(森由人)
松澤匠(島田晃)
鈴木常吉(勝間田憲一)
優香(尾形洋子)

原作 佐藤泰志 『オーバー・フェンス』(小学館『黄金の服』所収)

監督 山下敦弘
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コメント 4

チャー

オーバーフェンス
オダギリジョーさんと蒼井優さん
お二人のナチュラルな演技が好きです
by チャー (2016-11-28 10:41) 

Labyrinth

チャー さん (^_^)ノ
チャー さんも、ご覧になったのですね!?
本当に・・・ 臨場感と言いますか ^^; ドキドキしながら観てしまいましたが ^^;
爽やかな幕切れに何だかホッとしました w
by Labyrinth (2016-11-29 00:57) 

つむじかぜ

いやぁ〜蒼井優、いい感じで揺れてましたね、すでに名優の懐の深さ^^
個人的に、非常に気持ちの良い作品でした。
by つむじかぜ (2016-11-30 00:26) 

Labyrinth

つむじかぜ さん (^_^)ノ
蒼井優の背骨に、シャーリーズ・セロンの凄味と同じようなものを感じたりなんかして・・・ ^^;
本当に魅惑の演技に感服です~ ^^; 本当に良い作品でしたね♪
by Labyrinth (2016-11-30 02:23) 

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