アイヒマンを追え!ナチスがもっとも畏れた男(DER STAAT GEGEN FRITZ BAUER/ THE PEOPLE VS. FRITZ BAUER)2016 [あ行の映画]
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イスラエルの諜報機関モサドに拘束され、翌61年にエルサレムで歴史的な裁判にかけられた。
本作は、このアイヒマン追跡に大きな役割を果たしたドイツ人検事フリッツ・バウアーの
知られざる孤高の闘いを描いた歴史サスペンス・ドラマ。
主演は「パリよ、永遠に」「ヒトラー暗殺、13分の誤算」のブルクハルト・クラウスナー。
監督はTVを中心に活躍するラース・クラウメ。 (allcinema より)
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冒頭は、
お付の運転手が、検事長のフリッツ・バウアー宅で・・・
バスタブに沈みそうになっている氏を発見するところから・・・!?
あわや!? というところで助かりますが
睡眠薬とアルコール摂取のせいだと言い、自殺なんかではないと・・・!?
(衝撃の幕開けでした ^^;)
1950年代後半のドイツ、フランクフルト
ナチス戦犯の告発に執念を燃やす検事長フリッツ・バウアーの元に、
逃亡中のナチス親衛隊中佐・アイヒマン潜伏に関する手紙が届く。
それには、“アルゼンチンに潜伏” との重大な情報が記されていた。
アイヒマンの罪をドイツの法廷で裁くため・・・
早速、部下のカール・アンガーマン検事と共に動き出すバウアー。
さて・・・?
ドイツ国内に巣食うナチス残党の妨害や圧力に曝されつつ
証拠固めと潜伏場所の特定に奔走する姿が描かれるわけですが・・・
回りは敵ばかり・・・
なので、違法を承知で、イスラエルのモサドに情報を流して協力を仰いだり・・・!?
しかし、モサドもそう簡単には動かず・・・
・・・という中
葉巻プカプカのおじいさんの絵ばかりでは、どーも・・・
と思ったのか? (笑) ちょいと艶なるお話も出て参ります。 ^^;
“ロナルト・ツェアフェルトが、同性愛者の若き検事カール・アンガーマンに扮し、
ラーズ・クラウム監督が映画に厚みを与えるために創造した
この架空のキャラクターを繊細に演じている” (official website より)
「あの日のように抱きしめて(2014)」では、薄情なご亭主役のロナルト・ツェアフェルトでしたが
今回は、そのハンサム振りを活かして!? “落ちていく男” を切なく情感豊かに表現・・・。
ゲイ専用の?ナイトクラブの “歌姫” として人気の “彼女” ・・・
この “彼女” の意味ありげな視線にやられてしまい!?(爆)
カール・アンガーマンは、バウアーが釘を刺したにもかかわらず!?
ついには、楽屋に “彼女” を訪ねていくような関係になってしまうのですが・・・ ^^;
結局、どう洩れたのか? あるいは“売られた” のか? w
(実際は、“彼女” の情夫の釈放を餌に、交換条件としての “誘惑” だったようです・・・? ^^; )
“動かぬ” 証拠写真を撮られ!?
フリッツ・バウアー側の “弱み” として、足を引っ張る形になってしまいます。
(当時は刑法により同性愛自体が禁じられていたそうです。)
結局、彼は身から出た錆びということで!
フリッツ・バウアー検事長に思いを託して、自ら出頭することに・・・。
・・・本筋にはあまり影響はないにしても、やはり美しいもの(?)は必要ですね♪ (微笑)
しかし、この “歌姫”
スレンダーな美人さんですけれど、ヘアスタイルがいまいち不自然!?
わざとらしいカツラ姿・・・!? (¬、¬;
・・・と思いましたらっ
これが、「ワイルド わたしの中の獣 (2016)」で狼と共に放浪?の リリト・シュタンゲンベルク
まったく印象が違っていましたので、これを書くまで気付きませんでしたっ(苦笑)
(どんな役で出るのかな? と楽しみにしていましたけれど、まさか!? の・・・ ^q^)
そんなこんなで ^^; 刺激的なシーンも挟みつつ・・・ ^^;
“戦後ドイツの未来を憂えて” という フリッツ・バウアー検事長の正義と信念の人物像・・・
ブルクハルト・クラウスナーの気迫の演技で、強く印象付けられました。
歴史の一コマの裏側には“理想主義者のユダヤ人” 検事長の孤立無援の戦いがあった・・・
という、常と違う切り口? のドイツ映画でしたが・・・
途中でちょいと、 “瞬間爆睡” に見舞われたりしながら・・・(爆)
それでも、ナチス残党の妨害とか、モサド(イスラエル諜報特務庁)との駆け引き等々
緊迫した雰囲気に興味をそそられて!? 最後まで楽しむことが出来ました。
“アドルフ・アイヒマン拘束” の瞬間は、あたかも隠しカメラに偶然映った映像のようで?!
驚きよりも、呆気にとられる と言った感じでしたね?(微笑)
監督・脚本 ラース・クラウメ
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