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SAINT LAURENT/サンローラン(SAINT LAURENT) 2014 [アルファベット・数字で始まる映画]

SAINT LAURENT.jpg ベルトラン・ボネロ監督作品 ( ´艸`)

時代が創った、
美しき怪物

ジャンル ドラマ/伝記
製作国 フランス
時間  151分

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若くしてファッション界の頂点に登り詰め、そのままトップに君臨し続けた天才デザイナー、
イヴ・サンローランの知られざる素顔を、創造の苦しみと闘い続けた60年代後半からの
激動の10年間に焦点を当てて描いた伝記ドラマ。
主演は「ロング・エンゲージメント」のギャスパー・ウリエル、
共演にジェレミー・レニエ、レア・セドゥ。
監督は「メゾン ある娼館の記憶」のベルトラン・ボネロ。
 
1967年、パリ。
次々と革新的なコレクションを発表し、時代の寵児となったイヴ・サンローランは、
公私共にパートナーのピエール・ベルジェが進める拡大路線によって
過密スケジュールを余儀なくされていた。
1971年、新たなインスピレーションを求めてモロッコに旅立ったイヴだったが、
帰国後の新作コレクションは批判の嵐にさらされてしまう。
やがてアイデアが浮かばず極度のスランプが続く中、
カール・ラガーフェルドの愛人でもあるジャック・ド・バシェールとの
危険な情事に溺れていくイヴだったが…。              (allcinema より)
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公開当時、観ようかどうか迷いながら、そのままになってしまった作品です。f^_^; やっと鑑賞♪

メゾン ある娼館の記憶(2011)」の監督さん という事で・・・ 
一筋縄ではいかない作品なのかも…? と予想はつきましたが… (;^_^A
あの独特な “ねっとり感” ?  はたまた超スタイリッシュな雰囲気を漂わせたりしながら… の?
巧みなカメラワーク、分割場面…!?  時には滅法過激な描写で…!? (¬、¬;
苦悩する創造者の哀れとも映る姿を、見事に捉えてみせた…  と思われまする。

イヴ・サンローランを演じたギャスパー・ウリエルは、若々しく細身の佇まいがカッコイイ♪
・・・のですが、ご本人を彷彿とさせる とは言い難いのかな…? と思わぬでもない…?(苦笑)

一方… 老境に至ったイヴを演じたヘルムート・バーガーの渋さと落ち着き…! 
“別格” のような存在感…! 
(あまりの格差に、初見では お口アングリ (´0`) 状態でしたけれどっ  ま、慣れれば問題なし…?w)

二人の俳優を繋ぐ “ポイント” と言うのか? 特徴がいくつかありました…!?

ひとつ目は、何より、何代にもわたるという愛犬 “ムジーク(MOUJIK)” の存在…!?
(未だに犬種が、フレンチブルドッグなのかボストンテリアなのか判然としない私ですが…  orz)

また、愛煙家のイヴのお決まりのポーズ?
“ボックスの煙草” とライターを左手に持ち、それを “後ろ手” にして歩行する…?

そして、マリア・カラスの歌声をこよなく愛する…♪  

後は、何気ない仕草でしょうか? 
例えば左手で描く…というような…? (;^_^A  他にも色々とあったのかも? ですが。(汗)

ベルトラン・ボネロ監督的?変幻自在な演出に、時間の感覚を狂わされる事に快感を感じました…!?
(Wikipedia の評価では “善意から作られてはいるが、もどかしいほど散漫” ですと…!(爆))

ところでっ
楽しみにしていた御贔屓女優ヴァレリア・ブルーニ・テデスキの出番は少な目でした。(汗)
オートクチュールのお得意様らしきドゥーザー夫人を、控えめに演じて素敵だったのですけれど…
意味深長な?イヴとの会話が印象深いので、載せたいと思います。

「お話が出来て光栄ですわ… 今までの私と全然違う…!  あなたほどの人はいないわ…」

イヴは、それに応えて…
「競争相手がいないのが私の悲劇です… 自分が創った “怪物” と生きなくては・・・」
ドゥーザー夫人がキラキラした笑顔で… 「美しき怪物ね」

(また彼女に心惹かれちゃったので… ( ´艸`) 未見や、未upの作品を改めて観てみたくなりました…)

片や、レア・セドゥは・・・
イヴのアシスタント的ポジションで、常に? 魅惑の発信源♪ 
ファッション的にも、ユニークなセンスを発揮する… という “ルル” 役でしたが・・・
メゾンでも、夜の盛り場でも? イヴの繊細な心を刺激しておりましたね♪ (^_-)-☆

そして、肝心の…  公私ともにイヴのパートナーという  ピエール・ベルジェですが・・・
貫録のついた? ( ´艸`) ジェレミー・レニエが、ソツなくこなしていたと思われまする。

“裏方” に徹し? イヴを支え(支配し!?)、“才能” を発揮させる…! といった役処。
性的な関係一つ取ってみても、変遷が分かり易く描かれており、好感を持ちました…!? (汗)

ジェレミー・レニエと言うと、私的には「2重螺旋の恋人(2017)」がアグレッシブで好きですが…
「最後のマイ・ウェイ(2012)」の方が有名なのかも… ですね。

ところで、端役と言ってはなんなのですが…?(^_^ゝ
「メゾン ある娼館の記憶」にご出演の複数の女優さんが本作にも出でいらっしゃいました…!? 

メゾンのお針子さん?の “マドレーヌ(アリス・バルノール)” が望まぬ妊娠をした事をイヴに相談…!?
すると、彼は「中絶費用はもつから… しばらく休んで…!」と優しく諭す…  というシーン。

その後、お店移転の?記念の食事会があり、彼女も皆と一緒にテーブルに付いているのですが・・・
イヴは隣の部下に “事情” を耳打ちして…「もうあの子の顔は見たくない」 …ですと。(汗)

その時のイヴの “感謝のスピーチ” を受けて誰かが「イヴはずっと女性の味方!」に、皆 大拍手♪ 

・・・かと思えばっ 往年の名女優の姿も…♪

イヴと、母親リュシエンヌ(ドミニク・サンダ) との会話の中に、興味深い台詞が…。

「別の世界に居るのは あなたよ… スーパーマーケットへも行かず、電球も替えることが出来ない…」
と、具体例をあげて…?( ´艸`)

とてもエレガントな女性なのですが、意外にも生活感のある言葉に何だかホッ…! w
この母はイヴに多大な影響を与えた人物なんだろうな と思わせるシーンもいくつかありました…。

長尺(151分)ですが、きめ細かな描写は多岐に亘っており、作り手の “熱(愛?)” を感じます。
イヴが口にする何気ない “つぶやき” 的な台詞も然り…?
メゾンのスタッフの手仕事の “手元” を映すシーンも然り…?

なのですが・・・
強烈な印象を残すのは、ルイ・ガレルが演じるジャック・ド・バシャールと過ごす時間だったり…?
薬物とアルコール…  そして男色の世界…。(¬、¬;

これは書く必要が有るのか? 迷いつつ、記しますが・・・ (;^_^A

・・・クスリをアルコールで流しこむ イヴ
当然、意識も朦朧と…!

愛犬のムジークは、零れ落ちた色とりどりのカプセルをムシャムシャ!?
やがて、ムジークはよだれを垂らし、ヒクヒクし出す…!?  ( ̄ο ̄;

その後、立派な花輪をムジークのお墓に供えるイヴの姿がありましたが・・・
大きな墓石には、この世に生きた年月が4年と記されていたような…?

ピエール・ベルジェは、手を尽くして似たような犬を探させるのですが・・・
ジャック・ド・バシャールには、実力行使で…!? イヴと別れさせておりましたね。 


ところで、手抜きの “引用” を少し…?(汗)

「1970年代半ば、世界で最も有名なデザイナーの〈死亡説〉が流れた。
〈モードの帝王〉としてファッション界に君臨していた、イヴ・サンローランだ。
以前から失踪説や重病説、もっとスキャンダラスな噂も度々流れ、
人々の前から姿を消したイヴに、一流の新聞社までが死亡記事の見出しを考えていたという。
まだ若く絶頂期だったはずの彼に何があったのか──」
                (official website INTRODUCTION より一部転載)

冒頭は、ホテルのフロント…

1974
“スワン” と名乗った若い男は部屋に落ち着くと… 電話口で「イヴ・サンローラン」と。
大きな窓には薄っすらとエッフェル塔のシルエットが…?

彼は「インタビューを受けることにした…」
と言うと、おもむろに16年前の “徴兵” の話から語り始める。

・・・アルジェリア戦争で徴兵されたが、程なく精神病院へ…

軍の医者たちに大量の安定剤を飲まされた… 電気によるショック療法も…!?
周りは狂人ばかりで地獄のようだった… あまりの恐怖に委縮…! 
体重は35㎏にまで減った…!?  錯乱状態だった…。

・・・工事現場の砂山に倒れているイヴを、ピエール・ベルジェが見つけて助け出す。

タイトルコール

1967
メゾンでは、ベテランスタッフがてきぱきとモデルの採寸を…!

大勢のスタッフが、それぞれの持ち場で仕事をこなし・・・
さて、イヴは…!?

さて・・・? 

と、ベルトラン・ボネロ監督を気取って “散漫” にしてみました…? (ウ^_^ソ) 
纏める力がなくて、読みにくいものになってしまいました。申し訳ないことでございます。

チャプター(参考までに)
1.1974 パリ
2.オートクチュール
3.ナイトクラブ
4.ミューズ
5.ヌード
6.ピエール
7.ジャック
8.秘密の園
9.エスカレート
10.ムジーク
11.噂
12.崩壊
13.大量のデザイン
14.ショー
15.“イヴは死んだのか”
16.エンドクレジット

ギャスパー・ウリエル(イヴ・サンローラン)
ジェレミー・レニエ(ピエール・ベルジェ) パートナー
ルイ・ガレル(ジャック・ド・バシャール) イヴを誘惑…? カール・ラガーフェルドの愛人
レア・セドゥ(ルル・ドゥ・ラファレーズ) 補佐役?
ヘルムート・バーガー(イヴ・サンローラン(1989年))
アミラ・カサール(アニー・マリー・ムニョス) ベテランのマネージャー?
エメリーヌ・ヴァラーデ(ベティー・カトルー) 金髪のモデル シャネルからの引き抜き?
ミシャ・レスコー(ムッシュ・ジャン・ピエール)
ヴァレリア・ブルーニ・テデスキ(ドゥーザー夫人) オートクチュールのお得意様
ヴァレリー・ドンゼッリ(ルネ)
ジャスミン・トリンカ(タリタ)
ドミニク・サンダ(リュシエンヌ) サンローランの母

脚本 トマ・ビデガン
監督・脚本・音楽 ベルトラン・ボネロ

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