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ピアニストを撃て(TIREZ SUR LE PIANISTE/ SHOOT THE PIANO PLAYER) 1960 [は行の映画]

ピアニストを撃て.jpg フランソワ・トリュフォー 長編2作目… ( ´艸`)

ジャンル ドラマ/ロマンス/コメディ
製作国 フランス
時間  88分

TIREZ SUR LE PIANISTE → ピアニストを撃つ

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トリュフォーの長篇二作目は、敬愛するJ・ルノワール作品の女性賛美と奔放な享楽的タッチ
からの影響を、彼の大好きなアメリカB級ノワールの形に結実させた、軽妙な愛の悲喜劇。
                                 (allcinema より)
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初期の頃の作品なので、当然? 全編モノクロームですが…  逆に新鮮に感じたり…!? w
残念ながら暗い場面などは、見難い感じが無きにしも非ず? ではありましたが…? (汗)

しかし、一番 吃驚したのは… 主演俳優がシャルル・アズナヴールだったことです。
これまでは、シャンソン歌手という認識はありましたけれど…。(苦笑)

…てな事を言ってましたら、なんと…!
私めは「アララトの聖母(2002)」で、彼をじっくりと観てました~ (^_^ゝポリポリ

また…?
突然炎のごとく(1961)」では不思議な娘テレーズを演じたマリー・デュボワは・・・
本作が銀幕デビューだそうです。 どことなく初々しさも? うかがえる感じが致しましたね?(微笑)

ついでに… ( ´艸`)
シャルル・アズナヴールの末弟のフィド少年を演じているリシャール・カナヤンですが・・・
大人は判ってくれない(1959)」で、ノートを破りまくる!? “悪目立ち” 少年なのでした。w
これは、容姿にあまり変化がないので直ぐにわかりましたが…。(苦笑)

オープニング・クレジットは、ピアノの内部?の大写し!? (軽快なメロディ♪)
鍵盤が打たれる毎に、それぞれ小躍りするように?よく跳ねる…♪

パリの街の “暗闇” を逃げ惑う男は、うっかり柱にぶつかり気を失うものの…!?
通りがかりの親切な男性に介抱されて…! 精気を取り戻し…? 何やら会話が弾むことに…!?
「初めての人だから胸の内をぶちまけられる」と、その男性は妻との馴れ初め等 話してくれる。

男性と別れたシコ(アルベール・レミー)は、辺りを気にしつつ、とあるカフェに駆け込んだ。
ボードには「ピアノ演奏 シャルリ・コレール」と張り紙が…。

シコは裏手に回り、楽屋で支度中の弟に「エドゥアール」と呼びかけるが・・・
「“シャルリ” と呼べ 待ってろ」と、4年ぶりに会いに来た兄につれない口調の “ピアノ弾き” だった。

デカじゃないが、追われてて電柱にぶつかって…! とシコが愚痴りだすと・・・
「いざこざは御免だ」「俺にかまわんでくれ」と、シャルリはまたしてもつれない言葉を…!

シコは「助けてくれ」と言って、事情を説明する。

シコが言うには・・・
(シャルリのもう一人の兄である)リシャールと、今追われている二人組とで組んで、一仕事したが…!
“俺たち” をコケにしようとしたので、裏をかいて…? 奴らをまいてきた… のだと…!?

二人組の特徴は…?とシャルリが訊くと
“ハンチング” と “ソフト帽”  兄弟みたいで、二人ともパイプ煙草…! という。

程なく、シャルリは店に出て… バンドに加わってピアノ演奏を始める。

するとシコは「こんなとこで何してる…!? 聴衆の溢れるホールで演奏会をやれるのに…!」と声高に。
しかし、シャルリは「これも食うためだ」と、そっけない。

店は、ダンスに興じる客が入り乱れて…? 盛況だったが・・・
そこに例の “二人組” が押し入って来たので、シコは狼狽えたが…! シャルリが巧いこと裏に逃がす…。
(シコには辛く当たったが、内心では兄を気遣う?優しさが… シャルリの “独白” から伝わって来る…)

閉店となり、シャルリが帰りかけると・・・
ウェイトレスのレナ(マリー・デュボワ)が、表で待ち伏せしていて「お金を貸して」と甘えて来る。
更に、家まで送って…! というので、二人して並んで歩くのだが、初めての事で、ぎこちない…!?

“何か話し掛けなくては…” と思いながら、なかなか出来ず…?
“真剣な愛ほど無口だ…  高慢とは違う” と自分に言い聞かせるシャルリ…!? ( ´艸`)

すると、レナは突然シャルリを “しかめっ面” と言って可笑しそうに笑い…!? 
手鏡を出して見せて…?
「お兄さんの “敵” が あたしたちを付けてるわ!」と教えてくれるのだった。

“二人組” をまいて、またレナとぎこちなく歩いていたシャルリは、レナが消えたことに気付く…!?

アパルトマンに帰ると、同居している末弟のフィド(リシャール・カナヤン)は、すでに深眠りしていた。

シャルリがベッドに入っていると、隣室のクラリス(ミシェール・メルシェ)がお騒がせにやって来る。
クラリスは、「臆病だって聞いてたのに~」と嬌声をあげて!? 朝まで同衾することに…。

朝になり、目覚まし時計が鳴ると… 
寝ぼけ眼のクラリスを部屋へ追いやったシャルリは、弟のフィドを起こして登校させるのだが・・・
シャルリもフィドも、前の道路に停まった “怪しげなクルマ” を確認していた!?  ( ̄ο ̄;
(フィドは近所の悪ガキ仲間と、上階からミルク?をぶちまけて… その “クルマ” を翻弄する…!?)

しかし、シャルリが出て行くと…? たちまち “二人組” に捕まってしまう…!
銃を見せられ…  同乗を強要されるシャルリ。
エルネストとモモの二人組はペラペラとよく喋り! シャルリから、兄シコの潜伏先を訊き出そうとする。

やがて、通りにレナの姿が見えると、彼女を捕まえ…! 強引にクルマに押し込める!?

二人組が言うには、カフェの店主が “密告料” として500フランを要求し…!  ( ̄ο ̄; エエー!?
シャルリやレナの住所を “売った” のだ と。(因みに、店主のプリヌはレナに横恋慕している…?)

4人の乗ったクルマは、レナの機転のお蔭で?  “危うい運転” を見咎められ、警察に停められることに…!
すかさずシャルリは、素知らぬ風情で… レナを連れて、その場を立ち去る。

バスから降りた二人は、またぎこちなく連れ立って歩くのかと思いきや…?
レナは自然にシャルリの腕にもたれて、自宅アパートへと導くのだった。

レナの部屋には、何と! シャルリの昔日のポスターが…!?
「昔は酒場のピアノ弾きじゃなかった… でしょ?」とレナ。

シャルリは、以前の自分 “エドゥアール・サローヤン” に想いを馳せる…。

・・・“エドゥアール・サローヤン” はピアノで飯を食いながら…? いつも同じレストランで食事を。

彼は、その店のウェイトレス…  テレザ(ニコール・ベルジェ)に心惹かれ、日参していたのだ。
テレザを気に入る客は他にも…!?(爆)

やがて、二人は結ばれ、地味ながらも幸せな日々を送ることに…。

そんなある日…
いつものようにレストランで “客とウェイトレス” の態で居る二人に、一人の紳士が声を掛ける…!

ラルス・シュメルというその人物は、過日の不在を謝り、改めて “事務所” を訪ねるよう勧めて来る。

それが切っ掛けとなり “エドゥアール・サローヤン” は国際的ピアニストにのし上がっていくのだが…!?
その裏で…  どうしても自分に自信が持てない “エドゥアール・サローヤン” の姿も…!?

(興行師シュメルは… 臆病風に吹かれて記者たちにコメントすら出せない彼を責めることに…?)

また… 
夫が売れっ子になり、生活が豊かになる程? 妻のテレザの心は夫から離れてしまうようだった!?
(売れる原因を作ったのは、自分自身の行動にある… と? “過去” を悔やみ、己を責めるテレザ…)

・・・エドゥアール・サローヤン夫妻は突然の不幸に見舞われる…!(敢て記さず…)

さて・・・?

その後も、終盤に行くにしたがって? 予想外の “衝撃” は立て続けに…!?  ( ̄ο ̄;
という感じで・・・ “アメリカB級ノワール” 的テイストが、存分に味わえる事となりました。w

喜劇役者じゃないかしらん?と思われた “二人組” の、あの手この手の追及…?
カフェ店主プリヌの、レナに対する思い込みの強さ…!?

また、雪景色の実家に集う “サローヤン3兄弟” の “人間臭き” 佇まい…!? (¬、¬;
(末弟フィド以外の3兄弟ということなのですが… 何だか、やるせない程の “ノワール感” が…!(苦笑))

ラストは、虚ろな顔をして…? ピアノを弾くシャルリ。

シャルル・アズナヴールが、力みのないさりげなさで…? 枯れた演技を見せておりましたね。
心を許し、愛した女を1度ならず失う男の悲哀ですかね…?(Wikipedia には “代表作” とありました)

女優陣は、それぞれ個性が光る美女揃いだったと思うのですが・・・
やはりピカイチは、レナのマリー・デュボワでしょうか? 愛くるしさが魅力でしたね♪

これが、トリュフォーの犯罪映画か…! と、変な納得を致しました。(ウ^_^ソ)

シャルル・アズナヴール(エドゥアール・サローヤン/シャルリ・コレール) ピアニスト
マリー・デュボワ(レナ) カフェのウェイトレス
ニコール・ベルジェ(テレザ) カフェのウェイトレス エドゥアール・サローヤンの妻
ミシェール・メルシェ(クラリス) シャルリの隣室に住む娼婦
アルベール・レミー(シコ・サローヤン) エドゥアール・サローヤンの兄
クロード・マンサール(モモ) 悪玉
ダニエル・ブーランジェ(エルネスト) 悪玉
リシャール・カナヤン(フィド・サローヤン) サローヤン兄弟の末弟 

監督・脚本 フランソワ・トリュフォー

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