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婚約者の友人(FRANTZ) 2016 [か行の映画]

FRANTZ.jpg 久々のフランソワ・オゾン監督 ^^;

彼の正体が明かされた時、
新たな謎の扉が開く――

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「8人の女たち」「スイミング・プール」のフランソワ・オゾン監督が
エルンスト・ルビッチ監督による1932年の反戦ドラマをミステリー色を強めてリメイク。
第一次大戦直後のドイツとフランスを舞台に、戦争で婚約者を亡くしたドイツ人女性と、
そんな彼女の前に現われた亡き婚約者の友人だという謎めいたフランス人青年との心温まる交流と、
青年が抱える秘密と葛藤を、モノクロとカラー映像を織り交ぜミステリアスなタッチで描き出す。
主演は「イヴ・サンローラン」のピエール・ニネとオーディションで選ばれたパウラ・ベーア。
                          (allcinema より)
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これも旧年中の鑑賞ですけれど・・・(汗)
「イヴ・サンローラン (2014)」は未見ですので、主演俳優も存じませんでしたっ  (・・*)ゞ

冒頭は、モノクローム
黒いロングコートに身を包んだ細身の女性が、カツカツカツと石畳を行く、その背中を追いながら・・・
やがて広々とした墓地へと。

手慣れた様子で花を手向け、水を遣る彼女の眼には
先客?が供えたらしき花束が見えていた?
とても気になり、近くにいた墓守に訊いてみると・・・
チップの?硬貨を見せて、外国人風の男だったことを示唆する・・・。

彼女(アンナ)は、戦死した婚約者、フランツの両親の家に身を寄せ、彼らと支え合って生きていた。
(アンナは身寄りが無く・・・ もはや実の娘的存在に・・・?)

義理の父となるはずだったハンスは医師。 
自宅の二階の一室を診察室とし、今日も患者のクロイツを招き入れ診察を・・・。
すると、クロイツは唐突に “アンナと結婚したい” 旨を切り出すのだった。

・・・クロイツは自信満々だったが、アンナは“フランツを忘れたくない” と突っ撥ねる。

そんな中、フランツの墓参りをする “謎の男” は翌日も花を手向け、涙まで・・・!?
それを見てしまったアンナは、思わず木陰へと身を隠す・・・。

その後、その青年はハンスの診療所にやってきて・・・ 話し始めたものの
フランス人だということが判明すると、ハンスの怒りを買い、追い出されてしまう!?
“息子は(第一次世界大戦時に)フランス人に殺された” と・・・。

アンナが、青年はフランツの墓で涙した人物だと言うと、
ハンスとマグダは話を聞きたがり・・・ アンナは町のホテルに伝言を頼みに行くのだった。

再び訪ねてきた青年アドリアン(ピエール・ニネ)は、三人にあたたかく迎えられた。

亡きフランツとのフランスでの交流を、控えめな口調で語り、自身の身の上も語るアドリアンは
ハンスに請われると、フランツが使っていたバイオリンを弾いてみせたりした。
(アドリアンはパリ管弦楽団のバイオリニストだと言い、フランツにも教えたことがあると・・・。)

アンナはアドリアンを、フランツとの思い出の場所に案内し、
町の広場でのダンスパーティにも連立ち、久々の楽しい雰囲気を共に味わったりもした。

そんな二人の様子を見た件のクロイツは、腹いせか? これ見よがしに噂を流す!?

久々に集会に出たハンス・・・ 
“皆に奢らせてくれ”  と機嫌よく言い出すも、予想外の “ 総スカン” !?
“よくも、うちの息子を殺したフランス野郎を受け入れたもんだな!” と責められてしまうのだが・・・

彼は、“戦場へ大事な息子を行かせたのは我々父親じゃなかったのか!?” と力強く反論するのだった。

夜になり・・・
招待したアドリアンが姿を見せないので、アンナはホテルへ行ってみるが、不在だと言う・・・
暫時思案の末、フランツの眠る(本当は遺体も無いのだが)墓地へ行くと、はたして彼はそこに居た!

そして、暗がりの中・・・
アンナに衝撃の真実を伝え!?
同じことを明日ここを離れる前にフランツの両親にも伝えるつもりだ と言うのだった。

突然の厳しくも哀しい告白に、泣き崩れるアンナだったが・・・
翌朝、ホテルでチェックアウトするアドリアンの前に現れたアンナは落ち着いていた!

そして、これからフランツの両親に真実を伝えに行く と言うアドリアンを制して!?
“すべて私から伝えました” と。
それでも、ご両親に手紙を! というアドリアンに、“手紙は私宛にお願いします” と言うのだった。 

アドリアンが汽車でパリに去った後・・・
アンナは重ねた嘘の重みに耐えかねたのか!? 入水自殺を図るが・・・

さて・・・?

この後の展開は、益々興味津々なものに・・・!(^_-)-☆

面白いな と思うのは、一つの戦争を両側から同じ比重で描いていることでしょうか?
ドイツでも酒場の皆がこぞって歌うという場面がありましたが、フランスでも・・・!

私め・・・ フランス国歌のメロディは聞き覚えているものの、歌詞の内容はほとんど知らず・・・(爆)
今回その内容をじっくりと味わいまして、驚愕! とまでは言わずとも、少々引き気味にはなりました?w

ま、戦争の悲しさ、愚かさがテーマになっている映画ではありますが、全体のトーンは “優美” !?

アンナを演ずる、お初のパウラ・ベーアの佇まいからして、とても優美です♪
アドリアンのピエール・ニネも然り!
ヴェルレーヌの詩やマネの絵画、ヴァイオリンで奏でられるショパンのノクターン 等々
何とも芸術的ですが、さりげなくて気取りが無いところが素敵です。
モノクロームとカラーの切り替えは、誰かの心理を反映しているのか?
あるいは虚構と真実、はたまた “希望的観測” の現れなのか?

そんな小難しいことは(爆) 鑑賞中には気になる事も無く・・・!
ただただ優美な映像に見惚れておりました?(誉めすぎか? w)

“ミステリー色” がどんどん濃くなる後半部分は、まじで惹き付けられましたね~♪
ラストがまた謎! (ニヤリ)

(マネの描いた作品が結構重要なアイテムとして出てきますが、私めはお初でした・・・)

ともかく、フランソワ・オゾン監督作品は面白い♪
・・・と、よく分からないなりに?(汗) 改めて思った次第でございます。  f^_^;

ピエール・ニネ(アドリアン) 謎の男? アンナの婚約者フランツの “友人”
パウラ・ベーア(アンナ) フランツの婚約者
エルンスト・シュトッツナー(ハンス) 医師 フランツの父
マリエ・グルーバー(マグダ) フランツの母
ヨハン・フォン・ビューロー(クロイツ) アンナに横恋慕する?男性
アントン・フォン・ラック(フランツ) アンナの婚約者 独軍の兵士
シリエル・クレール(アドリアンの母)
アリス・ドゥ・ランクザン(ファニー) →アドリアンの婚約者

オリジナル脚本 エルンスト・ルビッチ

監督・脚本 フランソワ・オゾン

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