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浮き雲( DRIFTING CLOUDS [英題]/ KAUAS PILVET KARKAAVAT) 1996 [あ行の映画]

浮き雲.jpg アキ・カウリスマキ監督作品 ( ´艸`)

ジャンル ドラマ/コメディ
製作国 フィンランド
時間  96分
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不況のため共に職を失ってしまった、レストランの給仕長イロナと電車の運転手ラウリの夫婦。
二人は次の職が見つからず苦しむが、やがてイロナがレストランを営むという目標を見い出し、
共に手を取り合って夢の実現に励む。                 (allcinema より)
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オープニング・クレジットは、クラシカルなレストランでピアノの “弾き語り” をする黒人歌手…

“ドゥブロヴニク” のチーフであるイロナ(カティ・オウティネン)は、いつも通りの接客を…。

すると、厨房でコックのラユネン(マルク・ペルトラ)が荒れている!? と耳打ちされ…!
恰幅の良いクローク係?のメラルティン(サカリ・クオスマネン)と共に駆け付けるのだが・・・

酒をラッパ飲みしながら包丁を振り回すラユネンを、メラルティンが抑えにかかるものの、失敗!?
イロナは怯まずラユネンに挑み…! 程なく酒と包丁を取り上げて!? 早々に、その場を収めた。
(メラルティンは手傷を追う…)

店を閉じて、一人で路面電車を待つ イロナ・・・
電車が来て… 乗り込むと、まずは “運転手” の頬にキスを…!? ( ̄ο ̄; エェ~ッ

・・・それぞれの電車は終点の?車両基地へと向かう。

そこからイロナと夫のラウリ(カリ・ヴァーナネン)は、クッションの良い?ビュイックで帰宅する。
家には、ラウリが4年ローンで買ったという新型(リモコン付き)のテレビが届いていた。
「本棚とソファのローンも残っているのに…」と苦言を呈するイロナだったが「嬉しいわ」とも…?

朝になり、ゴミ出しついでに犬の散歩に出るラウリ。

その後、ラウリはクルマで出勤するのだが・・・
一ヶ所に運転手仲間が集まっており… “ボス” から話がある という…?

それはリストラの話で…  (8人中) 4人辞めてもらいたい!と。
しかも…  (恨みっこなしの?) カードで決める! というのだった。

[クラブ]の3” を引いたラウリは表情を硬くする…?

・・・レストランの控室では…
コックのラユネンが、怪我を負わせたメラルティンに “治療代” を支払ってから、煙草を勧めるのだった。

・・・ある日の、ラウリは… 
イロナと共に観ていた映画を途中で出てきてしまう!?

そして、売店の女性に「くだらん映画だ 金を返せ!」と強い口調で言うのだが… 彼女は実の妹…?
呆れた顔で「タダ見でしょ?」と言った妹は、預かっていた “犬” を兄に渡すのだった。

その後、立ち寄ったバーでラウリは… イロナに “クビ” になった事を正直に打ち明ける。
赤字路線の事、自分が引いたカードでクビが決まった事 等々話してから「人生これからだ」と。
(職探しに出かけたラウリは… 悪酔いして正体を失くす始末だった…?)

一方、イロナの勤めるレストランでは・・・
支配人のスヨホルム夫人(エリナ・サロ)を訪ねる複数の男たちの姿が…!?(¬、¬;

ローン返済に窮するような?銀行側からの或る種の企みに遭ってしまった…? スヨホルム夫人は…
「夫と この店を始めて38年… 夫が生きていれば…」と、イロナに苦渋の表情を見せた。

“ドゥブロヴニク” を買収したチェーン店は営業を続けるようだが、今の従業員は全員クビになる事に…!
最終日には、常連客が駆け付けて… フロアはダンスを楽しむ “熟年カップル” で溢れるのだった。

夫に続き、失業してしまったイロナも、就職活動に勤しむ日々となった・・・

さて・・・?

なかなか働き口が見つからない夫婦でしたが・・・
ある時、ラウリが観光バス(ロシアまで)の運転手として雇われ…! 意気揚々と初仕事に出掛けます。
ところが、事前の健康診断で片耳の異常が見つかり!? 仕事はおろか免許も無くなったと…!
ラウリは、そうイロナに告げると、ものの見事にぶっ倒れる!!  ( ̄ο ̄; (これは本当に見事!)

ともかく、“貧すれば鈍する” を地で行くような成り行きに、失礼ながら笑うしかない感じ…?

イロナも、似たようなもの…?
職探しに… お高めな?手数料を取られる!? とか、タダ働き同然の目に遭うとか…!?
色々ありましたが、それは “ドゥブロヴニク” をクビになった他のスタッフも同じ事かも…。

ある時、クローク係をしていたメラルティンが言い出した… 
“ドゥブロヴニク” を復活させよう! という話にイロナ夫婦も乗るのですが・・・
その資金繰りにしても、笑えないようなエピソードが次々と…!? と言う感じでした…。(苦笑)

それでも、目標(希望)があればヒトは頑張れる! ものだ! というメッセージは伝わりました。w

イロナが、元オーナーのスヨホルム夫人と偶然 再会した事で、良い方向へ向かいます。
苦労したものが “形” になり… スタッフも呼び戻して…! いよいよ開店を待つばかりに…。

皆が緊張気味にオープンを迎えたレストラン “ワーク” ・・・

しかし、待てど暮らせど来客は無し!?(爆)
それでも “昼時” を過ぎた頃から客の入りが良くなり…!?
という… まさかの!? (^_-)-☆

・・・店の外に出て一服するイロナ…
それを追うように出て来たラウリは、ワンコを抱いていました。

二人と一匹で見上げる空には…  “浮き雲” が出ていたのでしょうか?  幸せな家族の姿。
中盤に? さりげなく子供の写真が映るのですが、亡くなったお子さんかしらん? 人生は色々…。

ところで…
ヒロイン イロナを演じたカティ・オウティネンは、じっくりと? とても綺麗に撮られていましたね。
“凛とした佇まい” という言葉が相応しい感じ…?
無表情とも言えるかも? ですが…? 台詞が無くてもイロナの気持ちは伝わり… 美しいと感じました。

それと、オーナー役のエリナ・サロも…! (特別扱い? と思われる程の念の入れようでした…?w)
アキ・カウリスマキ監督の思いが、そんな所に現れている… と思うと、何だか楽しいですね。( ´艸`)

最後に “マッティ・ペロンパーに捧ぐ” という献辞がありました。

チャプター(参考までに)
1.レストラン “ドゥブロヴニク”
2.運転手 ラウリ
3.ラウリ、リストラされる
4.飲んだくれる ラウリ
5.ドゥブロヴニク閉店
6.イロナも失職
7.職探し
8.職業安定所へ
9.途方に暮れる夫婦
10.雇用サービス
11.安食堂での仕事
12.“ドゥブロヴニク” のコック
13.税務署の監査
14.再出発
15.開店計画
16.スヨホルム夫人の援助
17.“ワーク” 開店
18.大繫盛

カティ・オウティネン(イロナ・コポネン) レストラン チーフ(給仕長) 38歳
カリ・ヴァーナネン(ラウリ) イロナの夫
エリナ・サロ(スヨホルム夫人) レストランの支配人
サカリ・クオスマネン(メラルティン) イロナの同僚 クローク係? 用心棒?
マルク・ペルトラ(ラユネン) イロナの同僚 コック
マッティ・オンニスマー(フォルストロム) イロナが務めるスナックのオーナー?
?(犬) ラウリとイロナ夫婦の飼い犬

監督・脚本・製作 アキ・カウリスマキ

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