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砂漠の流れ者/ケーブル・ホーグのバラード 特別版(THE BALLAD OF CABLE HOGUE) 1970 [さ行の映画]

砂漠の流れ者-.jpg 穏やかな? ジェイソン・ロバーズ ♪ ( ´艸`)

「ワイルドバンチ」の巨匠サム・ペキンパーが、開けゆく大西部を舞台に 
フロンティアスマン豪快な心意気を詩情ゆたかに描いた意欲的西部劇巨篇!

ジャンル 西部劇/ドラマ/コメディ
時間 122分

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「ワイルドバンチ」のサム・ペキンパー監督が、
古き良き開拓時代への惜別を込めて描く異色の西部劇。
時代の流れに取り残された一人の男の風変わりな復讐譚がセンチメンタルに綴られてゆく。
仲間に裏切られて砂漠の真ん中で一人取り残された主人公ケーブル・ホーグ。
着の身着のままのケーブルは4日間歩き続けてついに水を掘り当て命拾いした。
近くに駅馬車の通り道があると知ったケーブルはそこに給水所を作り、
裏切り者が現われるのを待伏せるため、たった一人で砂漠生活を始めるのだった…。
                        (TSUTAYA DISCAS より)
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ジェイソン・ロバーズは、「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ザ・ウェスト(1968)」が初見かも…?
(もし彼の過去作を拝見していたとしても、当時は無意識なので… 概ねそんなところかと。w)

まあ、その時の “衝撃” と申しましょうか!?(;^_^A (去年、ミニシアターにて鑑賞…)
ともかく、存在感の凄さにビビった! とブログに書いたのをはっきりと覚えています。(汗)

本作は、そんな彼が主役でした…。 
そして監督がサム・ペキンバーとくれば、やはり一見の価値あり…!?(^_-)-☆
(ペキンバー作品と言えば「ビリー・ザ・キッド/21才の生涯(1973)」にもご出演でしたけれど…)

今回は、打って変わって!? 穏やかで心根の優しい男の “復讐劇”  …ということでっ
髭面の ジェイソン・ロバーズ… もしかしてハンサム?  という “気付き” がありました。(笑) 

しか~し、本当の理由は他に…? (^_^ゝ
近頃ハマり気味の? デヴィッド・ワーナーも、ちゃっかり牧師役でご出演なのでした。フフフ

・・・これは紛れも無く サム・ペキンバーが作った “コメディ映画” ♪

エェッ まさか…! の、皆で歌う “歌” もあり…♪ 
ホーグ(ジェイソン・ロバーズ)の “小躍り” もあり…!?
何だかサービス満点で…! 楽し過ぎでしたね~♪

いつもながらの “緊張感” も、当然あるものの…? 
思いがけず、クスッと笑える要素たっぷりの 121分でした。

冒頭は、赤いトカゲと対峙する男・・・ 
彼は、“悪く思うなよ” と気遣いを見せ…!? ナイフを構えるのだがっ

何処からか放たれた弾丸が見事命中! 
折角の 御馳走(トカゲ)は大破してしまう…!? 

「タガート! ボーウェン! 何てことしてくれるんだ!」

それでも、尚も発砲は続き…!?
男(ジェイソン・ロバーズ)は、身の危険を感じる…!

程なく、水を探して姿を消していた二人の仕業だったとわかるのだが・・・
結果的には、この二人に “してやられる” ことに…!?

大切な水筒の “水” 共々、ロバも奪われて…! 男は一人、その場に置き去りにされてしまう…。

“ケーブル・ホーグは臆病者” etc etc etc
 
遠ざかる二人に、さんざん嘲(あざけ)られた彼は・・・
己の脇の甘さを悔いながらも? 非道な二人への復讐を固く誓うのだった…!

そこから、ケーブル・ホーグの 厳しい “彷徨” が始まった。

“タイトルコール” (分割された画面が巧みに入れ替わり、斬新な感じが…!w)

最初は、喉の渇きを神に訴えているだけの彼だったが・・・
その内に、神との対話を…!?

砂漠、岩場、荒地 etc と4日間当て所もなく彷徨い・・・ 
やがて、砂嵐に見舞われ… いよいよダメか!? と思われた時・・・
倒れ込んだ処に “水” がっ \(^_^)/

砂嵐が去り・・・ 
水を飲んで少し元気を取り戻した彼は、歩き出す。

すると、程近くに複数の “轍” を発見…!? 
そこは駅馬車の往来する “街道” だと気付くのだった…。

・・・待ち続けていると、案の定、駅馬車はやって来た…!

御者たちとの雑談から、そこは中継地点の “真ん中” だと知らされるケーブル・ホーグ。

駅馬車に乗せてもらうつもりだった彼だが、ふと気が変わり…!?
乗車を遠慮するのだが・・・
御者は、そんな彼に、回し飲みしたウィスキーをボトルごと…
ついでに、嫌みな乗客の “旅荷” をこっそり? プレゼントしてくれるのだった。(笑)

そのおかげもあって…?
ケーブル・ホーグは、どうにか “水場” を整備することができた…!?
雨風を避ける場所も確保して…? “水を買いに来る客” を待つばかりとなった…。

最初の客は、不遜な男で…? トラブルの末、止む無く撃ち殺してしまうことに…!?
(ホーグにとって、初めての “人殺し” だった…!  ( ̄ο ̄;)

2番目の客は、自称 “牧師” という “ひ弱” そうな男(デヴィッド・ワーナー)だったが・・・
いかがわし気な風情でも…? ( ´艸`)
ケーブル・ホーグにとって耳よりな情報を、沢山聞かせてくれることに…!?
 
一念発起したケーブル・ホーグは、強引に? 牧師ジョシュアの馬を借り…!?
(当然、牧師に見張り番をさせて…?(笑))
街へ乗り込み…! 土地の登記をしようと “連邦登記所” を探すのだった。

読み書きが苦手な彼は、近くを通った金髪美人に “登記所” を教えてもらうことに…!?

その金髪美人は何とっ 
酒場の二階で客を取る娼婦のヒルディー(ステラ・スティーヴンス)。

上手いこと、土地の登記を済ませ、銀行から融資も受けることが出来たケーブル・ホーグだったがっ
思いがけず手にしたお金を、“一目惚れ” のヒルディーに使ってしまう…!? ( ̄ο ̄; 

さて・・・?

牧師のジョシュアをはじめ、出会う人々の大方はケーブル・ホーグには優しいです…?
それは彼の “人徳” じゃないかな? と思うわけですが・・・w

銀行で、頭取さんがホーグの人柄を見抜いて…? ポンと大口の融資をしてくれる というシーン…

ジェイソン・ロバーズは、喜怒哀楽?すべての表情を見せたのでは? と思う程…!? w
イイ表情をチョイの間で! しかも自然な流れの中で魅せてくれるのでした♪
人に見込まれる・・・ というのはこーゆー事なんだな! と、しみじみ…。(;^_^A

似非牧師のジョシュアが思い付きで口にした? “ケーブル・スプリングス” は現実のものに…!!

ジョシュアは、“中継点の土台造り” のお手伝いをしてから、頃合いを見計らって去って行く。

入れ違いにやってきたのは、娼婦のヒルディー。
良識派?に追い立てられるように?  街を後にした彼女は、ホーグに会いに…!?
もっと大きい街に行く途中で、ちょっと寄っただけ というのですが…? 居付いてしまう…!?

この娼婦ヒルディーの存在は、ホーグにとっても、観る側にとっても、何とも喜ばしいものでした♪ 

彼女の手料理、彼女の歌声、そして甘美な夜の生活はホーグにとっては夢のようなもの…!

そんな二人の暮らしは、ひょっこり戻ってきたジョシュアによってぶち壊しに…!?(¬、¬;
(音声解説では、ジョシュアが悪魔的な存在では?と言ってましたが、お惚けのNiceな悪魔です♪ w)

二人が出て行き、一人になったケーブル・ホーグは、長い年月(といっても3年くらい?)
自分をコケにした “タガート & ボーウェン” が現れるのを待つ… というわけですが・・・
その年月を表す “モンタージュ(montage)” が何とも凝っていて見事と思いました。

また、映画の技法で言えば、“コマ落とし” を効果的に使ってコミカルな味付けをしていました。
サム・ペキンバー監督って、スローモーションだけじゃないんだ…! と思ったり…。( ´艸`)

DVD特典の “ギャラリー” ですが・・・
「ステラ・スティーヴンスと過ごす午後のひと時 (The Ladiest Damn'd Lady)」
と題して、ステラ・スティーヴンス への長~いインタビューがありました。

初っ端から、サム・ペキンバー監督のことを “クレイジー” と言っちゃう凄い人でした。(笑)

“クレイジーで偏屈で突飛”
“そんな彼に皆、付いていったが、人々の力を糧にしても、彼から返すことは無かった…!? ”

(ふ~む  多分そんな感じなのだろうなぁ と素直に思ってしまふ…!? ( ´艸`))

“彼は、自分の仕事にしか興味がなく…
狙った結果の為には手段を選ばなかった…!?  彼に優しさはなかった…
彼の行動のすべてが敵を増やした…!? ”

(会社側と揉めていた…! というのは事実のようで、余計な苦労を余儀なくされていたのかな?と。)

“歯に衣着せぬ” !? インタビューは、本当に聴き応えが有りましたが… f^_^;
“サム・ペキンバー監督は音楽のセンスが良い!”
とも仰っていて、最後には “持ち上げて” いました。(微笑)

しかし、サム・ペキンバー・・・
女嫌い というのは本当なのかも…? ( ´艸`) ククク

彼女が歌った「蝶の舞う朝(butterfly morning?)」
どうと言うこともないメロディなのに…(爆) 何だか妙に耳に残ってしまいます~♪ (微笑)

最後に・・・
エロ牧師を “澄まし顔” で飄々と演じた デヴィッド・ワーナーにお目に掛れて、大満足でした♪ 

駅馬車に代わって自動車が砂漠を走るようになり…!?
ホーグを弔ったジョシュアが、サイドカーに乗って去って行く…  というのも何だか感慨深い…。
(「戦争のはらわた(1977)」のキーゼル大尉の去り際とダブってしまいました…?w)

何はともあれ、ゆるくても…?(笑) こんな深みのある作品を残してくれて…  感謝♪  (^人^) 

ジェイソン・ロバーズ(ケーブル・ホーグ)
ステラ・スティーヴンス(ヒルディー)
デヴィッド・ワーナー(ジョシュア・D(ダンカン)・スローン牧師)
ストローザー・マーティン(ボーウェン)
スリム・ピケンズ(ベン・フェアチャイルド)
L・Q・ジョーンズ(タガート)
R・G・アームストロング(クィットナー) 駅馬車会社の…!
ピーター・ホイットニー(クッシング) PRESIDENT 頭取
ジーン・エヴァンス(クリート) クローディアの夫
ウィリアム・ミムス(ジェンセン)
キャスリーン・フリーマン(ジェンセン夫人)
スーザン・オコンネル(クローディア)  兄の訃報を受け取った夫人
ヴォーン・テイラー(パウエル)
MATTHEW PECKINPAH(マシュー) 駅馬車のランチの客  砂漠シチューを食べ続ける少年 

音楽 ジェリー・ゴールドスミス

監督 サム・ペキンバー

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