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マグダラのマリア(MARY MAGDALENE) 2018 [ま行の映画]

マグダラのマリア.jpg ルーニー・マーラ  “はまり役”  ( ´艸`)

ジャンル ドラマ/歴史劇
製作国 イギリス/アメリカ
時間  120分

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十字架にかけられ、死から復活したイエス・キリストを見届けた証人
"マグダラのマリア" を主人公にした初めての長編映画。
かつてないスケールの映像と共に、誤った理解を打ち破るべく、
今まで語られてこなかった "マグダラのマリア" の真実の姿と
イエス・キリストへの秘められた愛が本作で明かされる。  (Amazon より “抜粋”)

日本では劇場公開されず、ビデオ・オン・デマンドで配信された… (Wikipedia より)
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監督は「LION/ライオン ~25年目のただいま~ (2016)」で長編デビューの方でした。

今回はロングショットが何とも言えないスケール感をもたらし、荘厳で、圧倒的な感じ…!?
人物の見せ方?も上手いな~ と感心しきりの私めでございます。

以前から、色んな作品で目にしてきて気になっていたマグダラのマリアでしたが・・・
ルーニー・マーラというNiceなキャスティングで興味深く観られたことは喜ばしい限りです♪

もう一つ… タハール・ラヒムのユダ役でのご出演も気になるところでしたっ ( ´艸`)

オープニング・クレジットは…
深海に沈んでいく着衣の人物・・・  たぶん女? 生きているのか? 定かでない…!?

ナレーション(女声)で…

「神の国とは?」と女が問えば
「それは種のようなものだ…」
 
(…等々、謎めいた?深遠なる言葉が続きます… これはマリア役のルーニー・マーラの声かと…?)

やがて “女” は、どんどん浮上して行き…!?

タイトルコール

紀元33年 ユダヤ

『ユダヤ人は、ローマ帝国を後ろ盾に持つ ヘロデ・アンティパス王の圧政に苦しんでいた
 反乱が頻発し、平和とは程遠い時代
 人々は、預言された救世主が現れ、神の国の到来が告げられることを望んでいた…』

海辺には、漁網を干したり、繕ったり… と、働く女たちが点々としていたのだが・・・
そこへ使いの者が駆けて来て、マリア(ルーニー・マーラ)が呼ばれる。

家では、月満ちて今まさに生まれようとしている赤ん坊に、皆が “苦戦” していた!?

まだ若いマリアだが、恐怖に慄く産婦にしっかりと寄り添って…  “自然分娩” の手助けを…!

・・・家族が集まってきて、新生児の誕生を心より喜んだ。
助産婦が褒めるほどだった と… 兄嫁が “マリアの働き” を男たちにアピールしてくれる。
 
後日…
家族皆でユダヤ教会に行き、祈りを捧げていると・・・ 
向かいの席には、マリアの縁談の相手というエフライムが…!?
帰る道すがら… 父はマリアに、子持ちの “男やもめ” エフライムが明日夕食に来る と言う。

当日…
地引網を引き上げてから帰宅したマリアは… 刺しゅうを施した清楚な花嫁衣裳を目にする。
それを着て、外での夕食に臨むマリア…。

エフライムはもうすでに家族の一員に迎えられたような扱いになっていて…!?
マリアは当惑した…。

しかし、その席でマリアの興味を掻き立てたのが・・・
兄弟が聴いてきたという “預言者” の話だった。

その夜、心がざわついて眠れないマリアは、衝動的に教会に駆け込み、一人で祈りを…!
(マリアは結婚を決断するために祈ったが… 結婚に人生を捧げられない と悟った…!?)

すると、その行動が目咎められ…! すぐに父や兄に知らされることに…!

家族に恥をかかせた…! “恥知らず” は “悪霊” の現れだ! ということになり…!?
深夜に長兄のダニエルに起こされて、密かに海辺に連れていかれ… 
父が見守る中… “教会” の監視の元に “悪魔祓いの儀式” を強行されてしまう…!

身も心も傷ついたマリアは、その日から腑抜けのようになり? 起き上がろうとしなかった。

父は大いに後悔し、ずっと彼女に寄り添うのだが… 
マリアは口を利いてもくれず・・・。

弱り果てた父は・・・
もう一人の息子からの進言…「今から “癒し手” を連れて来る」 ということに賛同し… 
まもなく “彼” がやって来た。

「家族はあなたに悪霊が…」と “彼” が話し掛けるとマリアは…
「私の心に悪霊がいるというなら… 悪霊は常にいた」と、背を向けて寝たままの姿勢で言う。

「あなたは何を恐れるのか?」と “彼“ に訊かれたマリアは… 
「私の考えを…」「私の願いを…」「私の不幸を…」
「家族の名誉を傷つけることを」恐れると言い・・・
「自分の役割を演じられず 家族に恥をかかせた…」と、そのままの姿勢で言うのだった。

そして
「あなたの願いは?」との問いに…
「よくわからない」と答えた後… 「神を知ること」と言い変えた。

「神の存在を感じたことは…?」と問われると、マリアは寝たまま “彼” を振り返り…
「ときどき静寂の中に感じる気がする…」と答えた。

“彼” (“イエス・キリスト” ホアキン・フェニックス)は・・・
「神はいつも傍におられる ただ信じさえすればいい」
「悪霊などいない」とマリアの額に手を翳した。

そして、微笑みを浮かべ「今は光の中でやすみなさい」と言ってから…
外で待つ弟子たちの元へ戻って行くのだった。

マリアが以前のようなマリアに戻り、浜辺で漁網の繕い仕事をしていると…
近くでざわめきが起こり…  “彼” の説教を聴くという好機に恵まれることに…!

「目を覚ますのだ マグダラの人々よ しかと観るのだ」
「静寂の中で声がする… 呼んでいる あなた方はその声に応える勇気はあるか?」
(大幅に省略させて頂きますが、どうかご容赦を…!(^人^))

洗礼を受け、生まれ変わる人々が列をなす中・・・
イエスは、淡々と “奇蹟” を行っていく…!?

すでに心を奪われていたマリアは、“彼” に付いていくことを願うのだったが・・・

さて・・・?

家族(主に兄)の猛反対に遭ったものの…! マリアはイエス一行に付いていくことになりました。

男ばかりの弟子たちの中で、マリアの存在を面白く思わない筆頭はペトロ…?
ユダは最初から心を許してくれて、マリアにやさしく接してくれます。
(今回はユダの気持ちにも理解が深まった思いがして…? 本当に良かったです。)

ガリラヤでは・・・ 
“会堂(シナゴーグ)は町の反対側 ここに男性は居ない” という場所でイエスは説教を…!

女性たちは積極的に発言、反発もしたものの、最後にはイエスの言葉に従うことに…!?
(ここのやり取りも心に響く言葉で溢れましたが、あえて記すことはせずにおきまする <(_ _)>)

マリアはイエスの指示で… “彼” に代わり、女性たちに洗礼を施す役を担うことになる…。

やがて男性たちも加わり・・・
“メシア!(救世主)” と、皆が口々に叫ぶほどに、大きな “うねり” となって行く…!

そんな時、イエスの意向に従い… ペトロとマリアは二人で伝道と癒しの旅に出ることに…。

サマリアでは、街はことごとく破壊され、人々は誰もが虫の息だったが・・・
マリアは使命感に衝き動かされ…!? 甲斐甲斐しく世話をし、最期の見取りをするのだった。 

イエス一行と合流したマリア・・・
(その後、イエスの母も加わり… 二人のマリア間で意味深な会話が…!?  嫁と姑のような関係?(汗))

エルサレム 
過越祭(すぎこしさい) “JERUSALEM  FESTIVAL OF PASSOVER”

神殿前の広場は人々でごった返していた。
イエスの弟子たちは「救世主がおいでになった」と、声を枯らして知らしめる。

しかし、イエスは生贄の血と金銭で汚された “現状” を目の当たりにすると、険しい表情を…!?
(遠くからマグダラのマリアが不安そうに見つめている…)

ユダヤ教の司祭に問いかけるイエス・・・

司祭の「すべて神のご意志だ」にイエスはキレた!?  ( ̄ο ̄;

「神の国は売り買いするものではない!」

と言ってから、激しく “実力行使” に出ると、たちまち大騒動に…!?
気付いた弟子たちは急行し、どうにか “彼” を救い出して、隠れ家にお連れするのだが…。 

(この辺りの問答も非常に分かり易く…  凄い臨場感で迫ってきましたね~(汗))

そして、最後の晩餐から磔刑のシーケンスも、観たことが有りそうなのに新鮮な驚きを感じたり…!?
(“慈しみは とこしえに” と唱和する最後の晩餐は初めて見た光景かも…?(汗))

“復活” も… 
これまでにないような丁寧な描写で、撮り方にも工夫が見られ、より自然な感じが良かったです。 
神々しさも有りながら “自然体” のイエス に、理解が深まったような気さえ致しました…? (汗)
(ホアキン・フェニックスは新たな “イエス” を見せてくれた と思われまする…)

マグダラのマリアは、見届けた人だったと確信…!? ( ´艸`) 

エンディング・クレジット前には、次の断り書きが…!

『聖書によると マグダラのマリアは イエスの復活の最初の証人であった
 591年 グレゴリウス1世がマリアは娼婦だったと主張
 その誤解が今日も残っている
 2016年 マグダラのマリアはイエスの復活の証人として
 使徒と同等の地位を認められた』

幼稚園がミッション系だったというだけで、宗教にはこだわりがない私です… (^_^ゝ
でも、キリストものは好きで、これまでに何作も観て… その都度 あ~ なるほど と…? (汗)

今回は “なるほど” どころか “腑に落ちた” 感がありましたね~ (微笑)  観てみて良かった♪ 

こちらに、また伏字で… ↓ 冒頭の “種” の全体像を載せませふ。(ラストにまた繰り返されました)

神の国とはどんなものだ?
“種のようなものだ ひと粒のからし種だ 
 女は種を庭に蒔く 種は芽を吹き 成長し
 大きな枝を張り そこに鳥が巣を作る”

ここまで ↑ “神の国” でした。 

ルーニー・マーラ(マグダラのマリア)
ホアキン・フェニックス(イエス・キリスト)
キウェテル・イジョフォー(ペトロ)
タハール・ラヒム(イスカリオテのユダ)
チェッキー・カリョ(エリシャ) マリアの父?

監督 ガース・デイヴィス

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末尾ルコ(アルベール)

なかなかよかったですよね。ホアキンは、バプテスマのヨハネの方が合ってそうな気はしましたが。ホアキンとマーラで、オスカー・ワイルドの『サロメ』をやったら凄くなりそうです。
聖書物、大好きですが、イエスを描いた作品では、パゾリーニの『奇跡の丘』が最上だと思ってます。              RUKO
by 末尾ルコ(アルベール) (2021-03-18 04:44) 

Labyrinth

末尾ルコ(アルベール)さん (^_^)ノ
ホアキン・フェニックスがキリストなのぉ!? と最初は思いましたが… (汗)
それもありかな? と受け入れました。(笑)
“奇跡の丘” はピエル・パオロ・パゾリーニ監督作としては初期の頃の作品なのですね!?
機会があれば是非拝見したいと思います。
by Labyrinth (2021-03-18 11:21) 

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