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おわらない物語 アビバの場合(PALINDROMES) 2004 [あ行の映画]

おわらない物語 アビバの場合.jpg トッド・ソロンズ監督 異色作? ( ´艸`)

世界は愛でいっぱい

ジャンル ドラマ/コメディ
製作国 アメリカ
時間  100分

PALINDROMES(パリンドローム “S”) → 回文 回文構造

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「ウェルカム・ドールハウス」「ストーリーテリング」の鬼才トッド・ソロンズ監督が、
母親になりたいと痛切に願う少女の愛を求めてさまよう冒険の物語を、
おとぎ話的要素を盛り込み描く異色ドラマ。
主人公の少女アビバを、肌の色や年齢、性別さえもバラバラな8人の役者が演じて話題に。
 
したたかないじめられっ子だったドーンがレイプされ、
自分の分身がこの世に生まれてくることに耐えられず自殺した。
ドーンの従妹アビバは、自分は幸せになって子供を産み、必ず母親になると誓う。
数年後、12歳になったアビバは、両親の友人の息子ジュダと関係を持ち妊娠する。
アビバの妊娠を知った両親はショックを受け、
いやがるアビバをむりやり病院に連れて行き中絶手術を受けさせる。
中絶した赤ちゃんが女の子だと聞かされたアビバは、その子を“ヘンリエッタ”と名付ける。
母になる夢を諦めきれないアビバは、ついに家を出るのだった。  (allcinema より)
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初めに『ドーン・ウィーナーを偲んで』と出て来るのですが・・・
ウェルカム・ドールハウス」のヒロイン いじめられっ子のドーンのことで・・・
あ~ トッド・ソロンズ監督の特徴である “関連性” がこんな形で…! と、なんだか嬉しくなる♪ w
兄マーク役だった俳優さん、マシュー・フェイバーも少々老けて? 同じ役でのご出演でした…。

オープニング・クレジットは・・・
(ユダヤ式の?)葬儀で… 壇上のマークが、妹ドーンを偲ぶメッセージを読み上げる。

そして、ドーンが生前録音していたというピアノ曲ショパンの『ノクターン』を流す。
(「ウェルカム…」のオープニングで流れていたのと同じメロディですが、どうにも下手…!? (爆))

“ドーン“  (最初のアビバ・・・)
黒人少女(妙な舌使いがキモイのですが…(爆)) 
アビバ… が、白人の母エレン・バーキンに訴えます。
(私めは 早とちりで、ジェーン・バーキンと勘違いすることが… ままあります。 ポリポリ。)

“従妹のドーンはレイプされて妊娠し、同じ顔の子が出て来るのを恐れて自殺しちゃったけど
 あたしは自殺なんかしない…  だってあたしはママになりたいんだから…!”
(こまっしゃくれたガキ(あっ失敬 w)でしたが、インパクトは凄く…!最初からゾワッとしましたっ(汗))

“ジュダ”  (数年後・・・ のアビバ)
アビバはティーンエイジャーの、ちょいおデブの白人少女になっていて、一家でクルマ移動…!?
改築したという、母(エレン・バーキン)の友人宅にお呼ばれの様子・・・
その家の息子 “ジュダ” の部屋で、二人で過ごし・・・やがてアビバの希望で “子作り” 作業に…!

“ヘンリー”  (つわりに苦しむアビバ・・・)
つわりに気付いた?母(エレン・バーキン)は、アビバを産婦人科に連れて行き受診させる。
細身で長髪の少女アビバは、つわりに苦しみながらも、妊娠の喜びに♪  “男女の名前” を列記…!?

しかし母は “レイプされた” と逆上…!? 父もキレそうになるが・・・

やがて、説得作戦に路線変更…!?
アビバは 母の “熱弁” に言い包められ、中絶手術に同意することに…!
(担当医師は “FLEISCHER” フライシャー)

母の話に出てきた “水子” の名が “ヘンリー” …  
アビバは、会えなかった自分の子に “ヘンリエッタ” と名付けることにする…。

“ヘンリエッタ”  (偽名を使うようになるアビバ・・・)
アビバは家を出て、道端でサンドイッチをもぐもぐ…!?
すると、クルマが止まってくれたので慌てて乗ろうとするが・・・
それはドーンの兄のマークで… 「いいから乗りなさい」と言われ、渋々 助手席に…!

「君の名前(Aviva)は回文だね」と言ったりして、相変わらず “PCオタク” 振りも見せるのだが・・・
マークが降車して、所要を済ませている内に、アビバは抜け出し… 別のトラックに…!?

トラックの運転手とモーテルで一夜を過ごすアビバ・・・
名を訊かれると、“ヘンリエッタ” と名乗ることにする。

“ハックルベリー”  (さまようアビバ・・・)
キャリーケースを一つ持ち、森や草原をさまようアビバ・・・
水辺に可愛いボートを見つけると、乗り込んで川の流れに身を任せることに…!?

“ママ・サンシャイン”  (居場所を得たアビバ・・・)
川辺の木蔭に横たわっているアビバは、超大柄な黒人少女…!?
傍を通ったピーターボールという小柄な眼鏡の少年が、気にして声を掛けてくれる。

空腹で倒れそうなヘンリエッタ(アビバ)を、家 “サンシャイン ホーム” に案内してくれた。
“the Sunshines” には、色んな子供たちが居て、ママ・サンシャイン共々 大歓迎してくれる。

しかし、ヘンリエッタが眠っている間に、医師を呼んで彼女の健康診断を依頼した  とも…!?
(巨大ボディのヘンリエッタは、あつらえたようにピッタリのワンピースを着たりしている…!)

ヘンリエッタは、そこに至るまでの事情説明で・・・
「両親を9・11のテロで亡くし、その後 身を寄せた祖母も亡くなってしまった…
  もう あんな里親のところには帰りたくない…!」
…と、見事な演技で…?  “作り話” をしてしまう…!?

サンシャイン ホームの程近くに、ポツンと古いトレーラーハウスがあり…!
そこには アールと名乗る男が住んでいるのだが・・・
なんと、彼はアビバと一夜を共にし、その後見捨てて行った!?  トラック運転手なのだった。

さて・・・?

不思議なもので、好きなアビバと、そうでもないアビバが出来ちゃうのですね~ (^_^ゝ
面白い体験でした。 同じ人物とは思えない と言うのが正直な所でしょうか…? w
やはり、ジェニファー・ジェイソン・リーなど、知った女優さんは安心して観ていたような…?

しかし “現実” は厳し過ぎて…! 衝撃が大きかったです。(苦笑)
(そんなこと言っても、すべて把握していらっしゃらない方には キョトーン状態 でしょうけれど…?(汗))

ラスト・・・
幸せそうな顔した(最初の)黒人少女のアビバに戻ったところで…!?
本当に大丈夫なんだろうか? と、どうしても、今後の行く末が気になりましたね~ (¬、¬;
ま、元に戻ったのだから、それでOK なのかもしれませぬが…? w

ところで、お楽しみの “DVD特典” ですけれど… ( ´艸`)
思いがけず エレン・バーキンのインタビュー映像が出てきたりして、お得感を感じましたが… w
何より、トッド・ソロンズ監督のインタビューは、分かり易いし面白いしで、有難~く拝聴…♪ 
(長いですけど、敢て伏字にせず…!w)

「タイトルの “PALINDROMES” は “回文”
 結末に向かって進むのではなく、出発点に戻る言葉だ
 つまり、前から読んでも後ろから読んでも 同じ意味になる

 このタイトルが示すのは… 登場人物は まったく変化しない ということだ
 
 結末でマークがこう語る・・・
 “やせようが太ろうが
 髪が抜けようが性転換しようが関係ない
 人の本質は変わらない”

 またそれと矛盾するようだが
 この変身はある逆説的な真実を描いている
 本質的には同じでも 変わる部分はある ということ

 (より良いものを目指して?)
 誰もが変化を願うが 自分自身にしかなれない

 停滞と変化にまつわる こうした緊張が 本作の根底に流れるテーマだ

 本作はおとぎ話風だが 政治的な側面もある
 
 家族(両親)は革新的で 中絶の権利を尊重するが 娘の意見は尊重しない
 一方 中絶反対派だが 殺人を企てる家族もいる

 主人公は この二つの世界を行き来しながら
 初めての愛を見つけるんだ

 (何人の俳優が演じていても) それぞれをアビバと認めてほしい」
 
チャプター(参考までに)
1.ドーン
2.ジュダ
3.ヘンリー
4.ヘンリエッタ
5.ハックルベリー
6.ママ・サンシャイン
7.ホーム
8.ナニカ
9.ボブ
10.アール
11.マーク
12.アビバ

エレン・バーキン(ジョイス・ヴィクター(アビバの母))
スティーヴン・アドリー=ギアギス(ジョー/アール/ボブ)
リチャード・メイサー(スティーヴン・ヴィクター(アビバの父))
ジェニファー・ジェイソン・リー(“マーク”アビバ)
デブラ・モンク(ママ・サンシャイン)
シャロン・ウィルキンス(“ママ・サンシャイン”アビバ)
マシュー・フェイバー(マーク・ウィーナー) ドーンの兄
ウィル・デントン
ヒラリー・B・スミス
ダントン・ストーン
スティーヴン・シンガー
ビル・ビュール
タイラー・メイナード
“サンシャイン ホーム” の飼い犬カドルス

監督・脚本 トッド・ソロンズ

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