SSブログ

恋のエチュード ( LES DEUX ANGLAISES ET LE CONTINENT/ TWO ENGLISH GIRLS) 1971 [か行の映画]

恋のエチュード.jpg フランソワ・トリュフォー体験 2作目… ( ´艸`)

人知れず熱き想いにふるえた日…たかまる激情に涙し 傷ついた日…
名匠が鮮烈の映像美にしるした青春の愛の軌跡--


ジャンル ロマンス/青春
製作国 フランス
時間  106分

LES DEUX ANGLAISES ET LE CONTINENT → 二人のイギリス人女性と大陸(PC翻訳)

因みに…
エチュード【étude(仏)】
音楽では、練習曲   美術では、下絵 習作  演劇では、即興劇

------------------------------------------------------------------------------------------------
20世紀初頭。
パリ在住のフランス人青年クロードは、母の旧友である英国婦人の娘アンに誘われて、
ひと夏をウェールズで過ごすことになる。
英国でクロードは、アンの内気な妹ミュリエルと惹かれ合うようになるが……
                 (official website Program より転載 「前半」)
------------------------------------------------------------------------------------------------
たぶん? 私がミニシアターで観たのは “オリジナル版”…? (official websiteには130分と。)

さて…!
生誕90周年上映 フランソワ・トリュフォーの冒険(2022)”  で “初トリュフォー” を体験した私…。
本作は、2番目に鑑賞したものですけれど・・・
いつもながらの? 予備知識ゼロでしたが… 長く感じるなぁ と思った と記憶しておりまする。(爆)

もはや “お宝” となりました…!?  ( ´艸`)  パンフレットの白い御本の情報からですが… (汗)

(監督が)廉価本のコーナーからタイトルが気に入った1冊の本を選び “作者紹介” を見てみると…?
74歳の作家の処女小説と!? (´0`) エッ
実体験の愛の思い出を50年後に振り返り、現在形で活き活きと書かれた手記の様なもの…?
(私的にはアニー・エルノーを思ってしまうのですが… (^_^ゝ 仏国繋がり…? 閑話休題)

“真実の物語ほど私を熱狂させるものはない” という監督・・・

本のタイトルは『ジュールとジム』でしたが、映画化を巡り著者と文通することになったそう…!?
(因みに邦題は “突然炎の如く”  …原作者と知己となるエピソードも洒落ていましたが今は省略 w)

その3年後に、送られて来たのが2冊目の小説『ふたりの英国女性と大陸』(邦題は “恋のエチュード”)
(因みに “大陸” とか “フランス” とかは、姉妹が、からかう感じで付けたクロードの愛称…)
著者はその2冊を遺して早々に?亡くなられたそうです… 。

映画館で観た時には、“長い” と感じた?本作でしたが・・・ (汗)
今回、観返してみましたら、妙に愛着が沸き…! 手放すのが惜しくなるくらいな自分でございます。

要は? 小説をそのまま表現…! というスタイルなのですが・・・(わかって頂けるかなぁ?(苦笑))
演技だけでは登場人物の気持ちが十分に伝わらない!  と思われたのか?
監督自らナレーションを入れて補足説明的な役割を担っておりました…!? (苦笑)
しかもめちゃめちゃ早口…!(爆) (早口は有名らしい…?w)
時には、主演俳優の独白なのか?と思ってしまうところもあったりして…?(大汗)

そんな特異な進行? あるいは “トリュフォー” 自体に? 慣れていない私めは・・・
字幕を追うのに精一杯で!?(¬、¬; 内容を味わうのは無理だったのかな? なんて…。orz

オープニング・クレジットは、原作本?や台本を様々に撮った… 案外お堅い印象のものでした。
細かく書き込まれた文字が、監督の思いの深さを感じさせるようです…。(微笑)

「今夜もまた恋の思い出がよみがえる その苦しみを書き記そう」
            クロード役ジャン=ピエール・レオの声?

庭の片隅で… 子どもたちがワクワクしながら見守る中、クロードはブランコを目いっぱい漕ぐ…!?
すると、ロープが擦り切れて!? 落下したクロードは左足を痛めてしまう。

松葉杖のクロードは、客間にアン(キカ・マーカム)の姿を見て驚き、後退りするが・・・
母に促されて、改めて挨拶を…! (アンは英国人で、母の友人の娘… 彫刻家の卵だった…!?)

クロードは、アンの為にパリを案内する。(ロダン美術館 等)
アンは、妹だという10歳頃の写真を見せて「是非ミュリエルに会って欲しい」と言うのだった。

クロードの英国行きの話が決まったが、“独占欲の強い” 母からの反対はなかった…!?

・・・汽車や自転車を乗り継いで、ようやくウェールズの港町に辿り着いたクロード。

警官を囲む数人の人々の中にアンの姿を見つけたので、思わず声掛けをすると…
アンは直ぐに彼と分かって、にこやかに挨拶を返した…。 (そこにはアンの母も…!)

隣人のフリント氏の小舟が盗まれた…!?
ということらしいのだが、氏は盗難届を出さないのだという…。
(必要が有ってのことだろう… 役に立つならそれで良い…  的な?)

鷹揚に構えるフリント氏を、アンの母は頼りにしているらしかった。

その日の夕餉のテーブルに、妹のミュリエルの姿はなく・・・
ブラウン夫人(シルヴィア・マリオット)とアンだけの、寂しめな?クロード歓迎の夕食となった。

眼の具合が良くないというミュリエル(ステイシー・テンデター)だったが・・・
翌日は目に包帯を当てて夕食の席に着いた。
ミュリエルは、包帯の端を少しめくってスープを口に運ぶのだが、時折クロードの方を見るのだった。

慣れて来ると、クロードは・・・
テニスをしたり、自転車で遠乗りをしたり と、遊びに興じ… 姉妹との交流を大いに楽しんだ。

或る夜、眠れないクロードがテラスに出ていると、心配したミュリエルがランプを持ってやって来た。
何と言う事もない一コマだったのだが、それを誰かが見ていた!? ( ̄ο ̄;

噂を苦にする母のブラウン夫人は、クロードが隣人のフリント氏の元に移るよう取り計らった。

クロードはフリント家の窓から… ブラウン家の三人の様子を複雑な心境で見つめるのだった…!?

・・・アンは、クロードとミュリエルの恋心を察して…!? 身を引く形に…?

やがて、クロードに呼ばれ…  母親のロック夫人がパリからやって来た。

ブラウン夫人はフリント氏を頼り…!?
皆が一堂に会した時に、フリント氏にクロードとミュリエルの事を相談してみたところ…?
“辛いだろうが、一年の冷却期間を設けてみたら…?” と提案される。

ミュリエルの健康状態を危惧していた?ロック夫人は、その提案を歓迎し…!?
クロードは母と共にパリに戻ることになった…。

パリでのクロードは…
母に頼まれて資産の管理をしながら、美術品の評論などの仕事もこなしていたのだが・・・
或る日、母と外出した折に、偶然アンの姿を見掛ける!?

母のロック夫人は、何事も承知のような態で…? クロードにアンと会う事を許すのだった。

さて・・・?

クロードは、パリでアトリエを構えたアンの元に通い、恋仲に…!
結ばれるならパリ以外で! というアンの希望があり…  二人でスイスの水辺の貸別荘?に出掛けます。

しかし、1週間滞在して・・・
さて帰宅… という時には、英国とパリに向けて…? それぞれがボートを漕ぎ出す!?
…という、意外性のある? 美しくも不思議な画となりました。 

二人の仲はその後も続きますが、妹のミュリエルには内緒でした…。
身も心も成長できたアンは、益々美しくなり、パリの男たちと浮名を流すことも…!?(;^_^A

・・・紆余曲折がありましたっ (汗)

アンは、その後、病(結核)を得て亡くなってしまいます…。

アンの死後… 
眼鏡女子となったミュリエルは、クロードに会いにパリを訪れます。

恋のエチュード ミュリエル ステイシー・テンデター.jpg
       ステイシー・テンデター & ジャン=ピエール・レオ

或る覚悟の上でやって来たので…? ミュリエルはそのままクロードに身を任せますが・・・
(その時のミュリエルは30歳… 清純そのもので20歳くらいに見えた とクロードは述懐する)

たとえクロードに愛が芽生えても…!? 二人は結ばれることは無かった…。

・・・ミュリエルはカメラ目線で独白…。(手紙…?)

“愛するクロード 私が来たのは私たちの恋を葬るためよ”

“私は恋に落ちたピューリタン 
 あなたは少し狂った恋人
 これからはあなたなしで生きていける
 人生が恐くないわ”

と、クロードに伝えたミュリエルは… その後、教師と結婚し、子供を儲けた… ということでした。

・・・ロダン美術館の庭のラストシーン
クルマのドアウィンドゥに写った自分を見て、クロードは “まるで老人のようだ” と独り言つ。

ところでっ
姉のアンを演じたキカ・マーカムは、この後も数多く映画やテレビにご出演なのですけれど・・・
妹 ミュリエル役のステイシー・テンデターは、これ1作のみのようです…!
いずれにしましても、本作では二人とも “大胆素敵” な演技で、魅了してくれました♪

私的には、可愛い系のアンよりも、慎重派でクールなミュリエルに心惹かれたものでしたが…
オーディションで監督のお眼鏡に適った…! という、いずれ劣らぬ美形の女優さんたち ですね♪

母親のブラウン夫人役のシルヴィア・マリオットも・・・
“若い頃はさぞかし…” という台詞があるくらい…! ( ´艸`)
可愛さを残したお顔立ちで、美しいと思われましたが・・・
彼女は「アデルの恋の物語(1975)」にもご出演でした。(下宿の女将役)

閑話休題?

『生誕90周年上映 フランソワ・トリュフォーの冒険』(official website Program より転載「後半」)

“原作となったアンリ゠ピエール・ロシェの小説は、カトリーヌ・ドヌーヴとの別れが原因で
 鬱状態になったトリュフォーが、診療所に持ち込んだ唯一の書物だったとされる。
 ゆえにこの悲痛で美しい恋愛劇にも、彼の個人的感情が浸透している。
 本作はまた、レオーが初めてドワネル以外の重要な役柄を演じたトリュフォー映画でもある。”

…ということで、ミーハーの私めと致しましては f^_^;  一応押さえておきたい事柄なのでしたっ w

私的には、お初のジャン=ピエール・レオでしたが・・・
これから見ることになる “子役” の彼も、とても愉しみです。
ん? (¬、¬;
お初かと思いましたらっ
ラストタンゴ・イン・パリ(1972)」「私の男(1995)」をすでに見てました~ (^_^ゝ アハハ

ジャン=ピエール・レオ(クロード・ロック) 資産家の息子 美術関係の評論家?
キカ・マーカム(アン・ブラウン) 姉 彫刻家志望の… 奔放で?行動的な女性
ステイシー・テンデター(ミュリエル・ブラウン) 妹 ピューリタン的慎ましやかな女性 教師
シルヴィア・マリオット(ブラウン夫人) アンとミュリエルの母
マリー・マンサール(ロック夫人) クロードの母
フィリップ・レオタール(ディウルカ) 出版社オーナー
イレーヌ・トゥンク(ルータ)
アニー・ミレール(モニーク・ド・モンフェラン)
マーク・ピーターソン(フリント氏) ブラウン家の隣人
ジョルジュ・ドルリュー
デヴィッド・マーカム 占師 アン役のキカ・マーカムの父上ですと…!

原作 アンリ=ピエール・ロシェ 『LES DEUX ANGLAISES ET LE CONTINENT』

脚本 ジャン・グリュオー
DVD特典の “解説” を聴きましたが、様々なエピソードがある中で・・・
トリュフォーは極力 “空” を映さないようにしていた とか? (確かに あまり映っていなかったような?)
空や雲は美しいが “安易” な印象を与えかねない! とかいう理由があったそう…? 興味深いです。w

監督・脚本 フランソワ・トリュフォー

nice!(21)  コメント(0) 
共通テーマ:映画

nice! 21

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。