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ライ麦畑の反逆児 ひとりぼっちのサリンジャー(REBEL IN THE RYE) 2017 [ら行の映画]

ライ麦畑の反逆児 ひとりぼっちのサリンジャー.jpg ニコラス・ホルトのサリンジャー (^_^;

孤独のなかで
言葉があふれ出す――

ジャンル ドラマ/伝記

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名作『ライ麦畑でつかまえて(キャッチャー・イン・ザ・ライ)』によって
世界中に熱狂的な読者を持つ有名作家となりながら、
人気絶頂の中で表舞台から姿を消して以降は沈黙を貫き、
死ぬまで隠遁生活を送ったJ.D.サリンジャーの謎に包まれた素顔に迫った
ケネス・スラウェンスキーのノンフィクション『サリンジャー 生涯91年の真実』を基に、
サリンジャーの若き日にスポットを当て、その数奇な半生と創作の原点を描いた伝記ドラマ。
主演は「マッドマックス 怒りのデス・ロード」のニコラス・ホルト、
共演にケヴィン・スペイシー、ゾーイ・ドゥイッチ、サラ・ポールソン。
監督は「大統領の執事の涙」「ハンガー・ゲーム FINA」などの脚本を手がけ、
本作が映画初監督となるダニー・ストロング。       (allcinema より)
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サリンジャー” や “ライ麦畑でつかまえて” は、これまで映画でも結構目にしてきましたが
興味を引かれながらも、未だに手つかず という未知の領域… です。(汗)
今回、ニコラス・ホルトが演じるというので、借りてみようかな と思ったのですけれども…
まぁ、折角なので、代表作くらいは読んでおいた方がいいのかも… ね?
まずは野崎孝訳から… かな? (ナンて言っても、はたしていつになることやら…?(汗))

冒頭は、青黒い?画面・・・(これは後に、従軍先?の療養所(精神科)の風景とわかる…?)
字を書こうにも、震えてしまって書けない… という? 一種異様に映る男の独白…。

“親愛なる ウィット へ  
ホールデン・コールフィールドは死んだ
あなたが期待したようには、彼は僕を守ることも救うこともなく 消えた
もう救いはないかも…”

・・・という謎めいた言葉から、6年前に遡る 

NYのクラブで、友人と、ご機嫌に飲んでいるD.J.サリンジャー(愛称ジェリー)
そこに艶やかに現れた令嬢に、一瞬にして心惹かれ、酔った勢いで?挨拶に…!?

二人の女性にガードされた、その令嬢は劇作家ユージン・オニールの娘ウーナだったが…
父上を尊敬しています とか何とか自己紹介をするも、そこそこに、軽く往なされてしまう!?

短編を書いています と言うとすかさず「出版は?」と畳みかけてくる彼女たちに気圧され…?
彼は、このままでは駄目だ と強く思い…? 一からやり直したくなるのだった。

幸い母親は彼の文才を買ってくれており、コロンビア大学に入ることに賛成!
ところが、ユダヤ人の父は、“自立” が望みのようで?そろそろ現実に目を向けるよう勧めてくる。

しかし、母ミリアムが一蹴し “ジェローム・デヴィッド・サリンジャー” は再び?大学生に…!

こうして、
20歳のサリンジャーはコロンビア大学で、ウィット・バーネット教授の教えを乞うことになる。

最初二人は、反発し合うが?
教授は彼の “声” を見逃さず、彼も教授を尊敬し、信頼を寄せるようになっていく…。

処女作はサリンジャーの希望で、教授が編集長を務める “ストーリー” 誌から出ることに…! 
また、“ザ・ニューヨーカー” にも短編掲載が決まるが、開戦の影響で頓挫してしまう!?

その頃、サリンジャーはウーナの心を射止めて交際をしていたのだが・・・
彼が陸軍に入隊し、その後激戦のヨーロッパに渡ると、唐突に “ウーナ結婚” のニュースがっ!?

さて・・・?

戦場での過激で悲惨な体験が、サリンジャーの繊細な心をズタボロにしてしまったのは確か…!?
時々挿入される “青黒い” シーンは痛みを伴って… 観ている者をハッとさせます!?

次回作が書けないことへの不安等々で、ひょんなことから知り合った瞑想家?に傾倒したり…?
『ライ麦畑でつかまえて』で脚光を浴びつつも、その “華やかさ” に馴染めずにいたり…?

また、フィーリングの合う美しい女性と出会い、結婚、隠遁生活へ… という流れの中で
謎の “沈黙” の理由が明らかにされ、大いに納得なのでした。(微笑)

ネタばれ ↓

“書くことは僕の祈りになった
出版は瞑想の妨げになり、瞑想を汚す
(僕は)夫や父親や友になるすべを知らず…
なれるのは “作家” だけ
書くことだけに身を捧げ、見返りを求めなければ
幸せになれる気がする”

ネタばれ ↑ 終わり
(サリンジャーが、長年お世話になった著作権エージェントの女性に語った言葉です?)

ニコラス・ホルトの繊細な演技は真に迫り… 静かなる “熱演” という風情なのですが… (^_^;
やはり “教授” を楽しそうに演ずる ケヴィン・スぺイシーの “老練” の前には、ただの若輩?(爆)
いえいえ、そんなことはないのですが…(笑)
ともかく、“教授” の発する言葉には迫力と説得力があり! 存在の大きさを感じましたね。
二人の関係は最後まで複雑で…? 傍目からは理解しがたいものもあるやに見えました…? 

まじめな話…
よくぞ調べたな~! と感心する程、サリンジャーの心を揺さぶったであろう言葉が出てきます。
それは “教授” だけではなく、他の出版社の人物だったり、時には妻であったり?しましたが…
彼の心に響いた、あるいはグサッときた “言葉” は全編に散らばっておりまして…!? 
観終わってみると、それらは、キラキラして、とても貴重なものだったのだな と…しみじみ。w 

そして、ウーナ・オニール (^_^; 
う~むむ ジェラルディン・チャップリンの母なのですね~(微笑)
それが知れただけでも、本作を鑑賞した意義?と、お得感があるってもんです♪ w

そして、そして、またしても美しい女優さんに着目♪ ( ´艸`)
それは、母ミリアム役のホープ・デイヴィス なのですけれど・・・
「ワンダーランド駅で (1998)」が良さそうなので?早速 ポチしました。(笑)
若かりし頃を拝見したいと思います♪ 楽しみ~♪
しかし、彼女は「シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ (2016)」にもご出演で…(^^)
トニー・スタークの母も演っていたりするのでしたっ  意識してなかったけど…。(爆)

最後になりましたが、
著作権代理業のドロシー・オールディングを演じたサラ・ポールソンが何ともNiceでした。
実際のドロシーも、“ジェリー” と胸襟を開いて話し合える関係を築けたのですから!?
きっと素敵な女性だったのだろうな と思うのですが・・・(^_^; 
(サラ・ポールソン 儲け役かも♪)

エンディング・・・彼の輝かしい “記録” が数字で表されて、その数に吃驚!?(汗)

“ニューハンプシャー州 コーニッシュにて 2010年1月27日 91歳で死去”

ニコラス・ホルト(J.D.サリンジャー “ジェリー”)
ケヴィン・スペイシー(ウィット・バーネット) コロンビア大学教授 “ストーリー” 誌編集長
ゾーイ・ドゥイッチ(ウーナ・オニール) 劇作家ユージン・オニールの娘
サラ・ポールソン(ドロシー・オールディング) 著作権代理業 “オーバー社” 
ヴィクター・ガーバー(ソル) ジェリーの父
ホープ・デイヴィス(ミリアム) ジェリーの母
ルーシー・ボーイントン(クレア・ダグラス) ジェリーの妻 二児を設けた後、離婚

原作 ケネス・スラウェンスキー 『サリンジャー 生涯91年の真実』(晶文社刊)

監督 ダニー・ストロング

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