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デビルズ・バックボーン(EL ESPINAZO DEL DIABLO/ THE DEVIL'S BACKBONE) 2001 [た行の映画]

デビルズ・バックボーン.jpg ギレルモ・デル・トロ監督作品は久々…  ( ´艸`)

お願い、
ぼくの怨みを
はらして…

ジャンル サスペンス/ドラマ/ホラー
製作国 スペイン
時間  106分

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ホラー界の俊英、「ミミック」「ブレイド2」のメキシコ人ギレルモ・デル・トロ監督が、
巨匠ペドロ・アルモドバルに招かれスペインで撮り上げた哀しきホラー・サスペンス。
スペイン内戦下の孤児院を舞台に、そこへ連れてこられた一人の少年が、
怨みを抱えた少年の霊に恐怖しながらも、やがてその背後にある真相に近づいていくのだが…。
                                  (allcinema より)
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これは、「私が、生きる肌(2011)」で心惹かれた、マリサ・パレデスが導いてくれた作品です。

ところが、あら吃驚…? f^_^;

本作で、孤児院の医師カザレス役を演じた フェデリコ・ルッピ ですが・・・
ギレルモ・デル・トロ初監督作品「クロノス(1992)」の主演俳優だったのですね…!
ど~りで見覚えがあるような気が致しましたが…? f^_^; すっかり忘れておりましたっ (爆)

今回は、厳格? と見えて、その実、人情味に溢れた渋くてカッコイイ老医師役でしたね。 w
しかも、院長先生カルメン役のマリサ・パレデスに思いを寄せる切ないおじさま… なのでした。

掟破りかも知れませぬが… (^_^ゝ DVD特典のギレルモ・デル・トロ監督の話を先に…!
「“幽霊は琥珀の中の昆虫のようなもの” その概念が本作の核です」 と、監督曰く。

そんなことで・・・
オープニング・クレジットは、“ホラー” らしく… おどろおどろしい雰囲気…!
ではあったのですが…  f^_^; 内容的には… う~む…  怖さは少なめだったかも? (汗)

男声のナレーションで…

“幽霊とは何か”
“過去から蘇って来る 苦悩の記憶か”

・・・爆弾が投下される映像。

石畳の上に横たわり、頭から血を流している少年と、彼を気遣うもう一人の少年…?

“・・・・・琥珀の中の昆虫のように”

タイトルコール

明るい太陽の下、荒野の一本道を行く一台のクラシックカー。(時代はスペイン内戦下)
二人の男と一人の少年が乗っていたが、やがてクルマは広大な土地にぽつねんと建つ孤児院へと…。

サンタ・ルチア孤児院に居るカザレス医師の治療を受けるために寄ったのだったが・・・
男たち(アヤラとドミンゲス)は傷の手当が済むと、少年を残して立ち去ってしまう。
(男たちは共和派の運動員? 少年の父親の “戦死” を知っている様子だった…)

カルロス少年(フェルナンド・ティエルブ)は信頼していたアヤラ先生に裏切られ、気落ちするが…
穏やかなカザレス医師や院長のカルメン(右足が無く、義足の生活を余儀なくされている)
そして、人懐っこい孤児仲間らに迎え入れられ、新たな日常が始まるのだった。

孤児院の中庭には、投下された不発弾が突き刺さり…!? まるで芸術的なオブジェのよう…?

カルロスが孤児院を訪れた日のこと・・・ 
気配を感じて、ふと視線を向けた時に、台所の入り口に立つ “少年の亡霊” を見てしまう…!?

それから というもの… いつも自分が呼ばれているような気がして…!?
恐れながらも、その訳を知りたくなるカルロスだった。

彼にあてがわれたベッドの番号は12番。
それはかつて、ふいに消息不明となったサンティという少年が使っていたものだという…。

同じ孤児でも、中にはカルロスに挑戦的に接する子も居た…!?

ある夜、不思議な現象が起きて…!? 水差しの水がこぼれる事態となった時…
台所まで行き、水を汲んでくる という “難題” をハイメという少年がカルロスに仕掛けて来た。

“度胸試し“ に乗ったカルロスは、ハイメにも同じことを要求…!
二人の少年は、昼でも皆が恐れる? 台所へと向かうのだが・・・
(扉には、鎖がゆるく掛けられていて、子供なら すり抜けられるくらいの隙間があった)

はたして、先に入ったハイメは無事に水を汲んで台所から出られたものの
カルロスの番となった時… また不思議な現象が起きて…!? 
大きな物音が響き渡る事態に…!

物音を聴き付けた若い職員のハシント(エドゥアルド・ノリエガ)は、銃を持って駆け付ける。

しかし、誰も居ないと見て取ったのか…?
ハシントはおもむろにランプに火を点けると、壁際に寄り、何やら始めるのだった…!?

さて・・・?

ハシントを演じたエドゥアルド・ノリエガは、お初かな? と思う私めですが・・・。

ともかく、いかにもな面構えで…? (この感じお分かりいただけますかねぇ? (^_^ゝ) 
自らが育った孤児院の中で、徐々に悪事に手を染めていくことになります…。

それとは別に…?
私的に、少なからぬ “興味 & 衝撃” の場面は… 院長先生の部屋での “秘め事” でした。(汗)

痩身のマリサ・パレデスは黒い下着姿、ノリエガはオールヌード…!? (たぶん…)

隣の部屋では、院長を思いながらも身体が利かなくなった!? カザレス医師が聞き耳を立てている…!?
そんな中で、“2回戦” に及んでしまう二人は、予想外の? 良い感じなのでした。(微笑)

「キスはダメ」と、キッパリ拒否するカルメンでしたが
ハシントが、「カザレス爺にバラスよ」 と脅しを掛けると…!?
どことなく乙女の表情になり…?「彼に知られるのは恥ずかしいのよ」と言う…。( ´艸`)
(こんなマリサ・パレデスの姿を拝めるなんて…! あ~ 導かれて良かった~♪ w)

革命軍に知られずに、文字通りの “軍資金” を “共和派” のために密かに保管する孤児院の院長は…
いつまでも、卒業生のハシントを手放すことが出来ずにいる…!?(爆) 

抜け目のないハシントは、上手く立ち回り…! お宝を盗み出す時期を狙っている…!?
(住み込みで働く “お年頃” のコンチータと良い仲になっていたり…)

そんな大人たちの事情を余所に…?
孤児院の男の子たちは、子供らしさ “全開” で…!? 懐かしい “子供の世界” を見せてくれます♪
子役さんたち、皆自然な演技で… 可愛くて良い感じでした♪

主役?のカルロス少年役のフェルナンド・ティエルブ君も、顔に哀愁感があり、良かったですが
張り合う長身の少年ハイメ役イニゴ・ガルセス君は、何気に切ないシーンが多くて印象に残ります…。

ところで、
タイトルの「THE DEVIL'S BACKBONE」が気になります…。(汗)
それは、もしかして…?
カザレス医師の部屋に沢山置いてある標本のようなもの…?
中身は胎児なのですけれど、満たしている液はラム酒その他諸々 とか?
その胎児の背骨が剥き出しになって見えているのが “デビルズ・バックボーン” !? 
(何かの象徴であるのか? ないのか? 深いところには考えが及ばない私めでございます… ポリポリ。)

カザレス医師は、その液を町へ持って行き、売り物にして… 孤児院の資金源としていました。
ま、ご自分でも飲んでおいででしたけれどね。( ̄д ̄;ウゲゲ~

内戦下とは言え、守られていたはずの子供たちは、大人のエゴに巻き込まれて・・・
と、不穏な状況に置かれてしまうのも、なかなかの衝撃でしたけれどもっ

子供たちによる “クライマックス” は、文句なしの? “カタルシス” ものだったかと…!?  (^_-)-☆
意外な展開…! と思うと共に、思わず身内に力が入ってしまうのも正直なところでした…。w

ラストには、ナレーターの正体が明らかになり・・・
「幽霊はわたしだ」 (流石に誰とは言えませんけれど… ( ´艸`))

そして、 “両親に捧げる” の文字列がありました。

見ようによっては、ゾッとするショットもあったものの…? (汗)
総じて、怖さはそれほどでも…? という本作… そんなのも、私好みだったかも…。(微笑)

やはり “不思議映画” と言えば ギレルモ・デル・トロ ♪ 
(でも「ミミック(1997)」は説明を読む限り、見ようという気になれませぬ… キッパリ w)

余談です… (;^_^A
DVD特典の “監督のコメンタリー付き” というのも聞いてみました。
“メイキング” の時にはスペイン語を話していた監督が、流暢というか? “迫力” の英語で…!?

興味深いとは思ったのですけれど・・・
凝り性な方のようで…? (汗)
熱く語る監督の声が、何だかだんだん “耳障り” になってきてしまい…? 途中で断念…!? orz
もう少し辛抱して最後まで聞いておけば良かったかな…? と、今となっては悔やまれまする。w
(何故かしら? ペドロ・アルモドバル監督の時にはそんなこと微塵も思わなかったのに? 不思議~) 

チャプター(参考までに)
1.オープニング
2.カルロス
3.ガルベスとフクロウ
4.アヤラ先生
5.12番
6.ハシントとコンチータ
7.誰が声を?
8.ハサミ
9.“大勢死ぬぞ”
10.貯水槽
11.悪魔の背骨
12.寝室
13.カルメン
14.伝説
15.処刑
16.お願い
17.出発を
18.孤児
19.預言的中
20.新しい詩
21.頼み
22.死の理由
23.謝れ!
24.サンティの望み
25.トドメ
26.脱出
27.金塊
28.復讐

エドゥアルド・ノリエガ(ハシント) 元孤児で今は孤児院の職員
マリサ・パレデス(カルメン) 孤児院 院長
フェデリコ・ルッピ(カザレス) 医師
フェルナンド・ティエルブ(カルロス) 新入りの孤児
イレーネ・ビセド(コンチータ) 孤児院に住み込みで働く娘 ハシントの恋人?
ベルタ・オヘア
ホセ・マヌエル・ロレンソ
イニゴ・ガルセス(ハイメ) 長身の孤児 ボス的立場?

脚本 アントニオ・トラショラス
   ダビ・ムニョス

監督・脚本・製作 ギレルモ・デル・トロ

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