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柔らかい肌(LA PEAU DOUCE /THE SOFT SKIN) 1963 [や行の映画]

柔らかい肌__.jpg トリュフォー初体験から10年…? 再びの鑑賞です。

ジャンル ドラマ/ロマンス
製作国 フランス
時間  118分

私めは、10年ほど前に例のお方のお勧めで観ておりました。(すっかり忘れてましたが…?w)
柔らかい肌(1963)」

LA PEAU DOUCE → ソフト肌(PC翻訳)

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フランスの巨匠、フランソワ・トリュフォー監督の傑作選シリーズ第11弾。
地位と名誉、そして家族も持ちながら、ひとりの女性に溺れる文芸評論家。
愛人という立場に苦悩する女。そして評論家の妻…。
緊迫した男女関係に悲劇のクライマックスが訪れる。   (TSUTAYA DISCAS より)
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同じテーマは無い… と言われるフランソワ・トリュフォー監督作品ですが・・・
本作を再び見られるとはっ と、感無量♪ でもないか…?w  
でもまぁ、どんな感想を持つのか自分でも興味津々でした。(ウ^_^ソ) 

ところで、主人公のピエール・ラシュネーの幼い一人娘サビーヌ役のサビーヌ・オードパンは・・・
突然炎のごとく(1961)」で子役デビュー、そして「終電車(1980)」では大人の演技を見せますが…
何だかそれだけで感慨深いものを感じてしまいます…!? (^_^ゝ  単純に?映画って凄い♪ w

因みに、ピエールの妻フランカ役のネリー・ベネデッティは本作1本だけのようです?
ラスト… 彼女の up に “Fin” と被りますが、口元に “笑み” を感じるのは気のせいか…?(汗)
(コメンタリーでは、恍惚の表情だとか何とか…? (汗) それ程の艶めかしさは感じませんでしたが?w)

ともかく、儲け役と言うのか? 嫌でも印象に残る感じは致しましたですね。
(生憎 私めの好みではないですが… (汗) 因みに、初見では 顔を思い出せない と書いてます?自分 w)

そして、そして、何よりフランソワーズ・ドルレアックですね~ ( ´艸`)
10本ほどのご出演作… その半分ほどがレンタルで観られるようなのですけれども…?
既に観たものも、そうでないものも、いずれじっくりと拝見したいものだと思っておりまする。
(本作以上の “佳い出来” の作品があるかどうかは別として…? (爆))

オープニング・クレジットは、薄暗がりで男女の手がくねくねと…? 怪しげな動きを…!?(汗)
(細い女の指が、男の左手の薬指の指輪を執拗に?気にする風情…?(苦笑))

著名な文芸評論家のピエール・ラシュネー(ジャン・ドザイ)は、ともかく急いでいた。
(彼はパリで「削除(ラチュール)」という文芸雑誌を発行している)

ピエールは、家に寄ってから…! 娘のサビーヌと共に、友人のクルマで空港へ送ってもらう。

ギリギリのところを、ゴリ押しのようにして…!?  “リスボン行き” の機上の人となる。

美人のスチュワーデスは、着陸間近になると…? カーテンの向こうで、ピンヒールに履き替える。
それを、愛でるように? 盗み見るピエール。

リスボンに着くと、他の乗客を降ろしてから… 美人のスチュワーデスが「さぁ どうぞ」と彼を促す。

ピエール・ラシュネーは、タラップを降りて、報道陣が待ち構えている所へ行こうとすると…?
カメラマンの要望で…! スチュワーデスのニコル(フランソワーズ・ドルレアック)と並んでパチリ。

・・・ピエールは「バルザックと金銭」という講演を終えて、ホテルへ戻って来る。

エレベーターでは・・・
大きな荷物(プレゼント類?)を抱えたニコルと連れの男性と、三人で乗り合わせる事になる。
男性は先に降り、ニコルは8階のボタンを…。

ふと、ニコルが態勢を崩し…!? 荷物と一緒に鍵を落として…! “813” の鍵はピエールが拾うことに…!?
ニコルが8階で降りると… ピエールは改めて3階のボタンを押すのだった。

部屋に入ってからも、落ち着かないピエールは・・・ とうとう “813号室” に電話をかける…!

すると、一度は断わられたものの…?
折り返しニコルから電話が来て…  明晩なら? と…? 6時にホテルのバーで落ち合う約束を…。

・・・意気投合した二人は、夜も(実は明け方…?)ニコルの部屋でご一緒に…!?

帰りの飛行機もニコルと一緒のピエールは・・・
スチュワーデスとしてのニコルから、さりげなく “(メモ代わりとなった)マッチ” を渡される。

こうして二人は、人目を忍んで…? パリでも逢引きを重ねるようになるのだが…。

さて・・・?

ラブラブの二人の仲に陰りが…? 
というのが、ピエールの仕事絡みで田舎(ランス)に行った時なのですが…!?
ここから “見せ場” の連続となりますね~ (;^_^A 本当に笑っちゃうほどドキドキしました。(笑)
(嫌でも…?  歯痒い! ピエールの心情に寄り添ってしまう感じになってしまいました…?(苦笑))

解説のセルジュ・トゥビアナ曰く「最悪の解決法しか思いつかない男の物語だ」 
「臆病で優柔不断な彼はヘマばかり…!」 確かに…! ( ´艸`) 

そんなピエールを巡り、取るに足らないような?物事が展開して参りますが・・・
その後も “匠の技” で…! 人の心の在りようを詳らかにして… 楽しませてくれました。

ところで…
私めが一番印象に残っている台詞は・・・
不倫のツケが回って来た主人公の中年男が、不倫相手に言う “くどき” に対して、若い女が発した一言。

「馬鹿な事をしたってわけね」 
これ聞いて笑っちゃいましたけれどっ ( ´艸`) その時のドルレアック まじでカッコ良かった♪

本作の彼女は、泣きの演技も見せて…!? しおらしさもアピール♪

DVD特典の、トリュフォー監督のインタビューでは・・・
“無感情” に! と指導した… と、仰っていましたが…?
そのお陰で、彼女の “涙” は意外性もあり、より美しく感じられたのかもしれませぬ。

トリュフォー監督は、その他にも・・・
“キスシーン” は好きじゃないので、暗くして… “影絵” で逃げた! と仰ったり…。w

かと思うとっ
エレベーターのシーンは、視線の交差を撮りたくて1分も掛かっている… とか。(本当は何十秒の所を)
“ウソの時間を作る” と表現されていましたね。降りは “リアル” で 昇りは “映画的な時間” ですと。 
(余談ですが、とてもお若い頃のトリュフォー監督でしたので、一寸吃驚したりして。(^_^ゝ)

また、脚本の… ジャン=ルイ・リシャールのコメンタリーでは・・・
(聞き手はセルジュ・トゥビアナ)

トリュフォー監督は自宅での撮影をしきりに主張して、そうされた! ようです。w
ピエール宅として映っている段差の多い家ですが… 監督がマドレーヌ夫人と暮らしていた頃だそう?
そして、監督が亡くなられたのも、この家だったそうです。(パリ16区)

今回のコメンタリーで、私めが殊に興味深いと思ったのは…?
主演俳優ジャン・ドザイとトリュフォー監督は “ウマが合わなかった” という事…!(笑)
(ジャン・ドザイ本人も “キャリアの汚点” と言ってるとか?  会う度にリシャール氏を責めるそう…?w)

“内気な男の反応” がトリュフォー監督の大きなテーマだったそうですので…!?
ジャン・ドザイは、見事に体現している! と思われるわけですが・・・ 
私めは、そのあたり… 2度目の鑑賞にしてようやく理解…?出来たように思いました。(汗) 

トリュフォー(とリシャール氏)は、夫、妻、不倫相手の三者を平等に描くよう心掛けたそうです…。 
たとえ “無感情” の演技でも、こちらに響いてくるのは…!?  ヒッチコックに倣ったせい…?(微笑)

公開当時は散々な目に遭っているそうですけれど…? (爆)
バッドエンドにしては “佳品” という言葉を献上したくなるような…? 優れた不思議映画と思いました。

Wikipedia に載っているトリビアも面白いかも…? (^_^ゝ

シーン・セレクション(参考までに)
1.オープニング
2.急ぐ男
3.オルリー空港
4.リスボンへ発つ
5.ホテル・チヴォリ
6.「バルザックと金銭」
7.エレベーター
8.光のたわむれ
9.「バルザックと恋愛」
10.813号室
11.リスボン=パリ
12.電話番号 (NED 59 04)
13.初めての密会
14.家族生活
15.恋する男
16.後悔
17.不倫
18.ランスへの旅
19.田舎の名士
20.ストッキング
21.晩餐会
22.アンドレ・ジッドの講演 → 「すべてを疑え 自分以外は」
23.苛立ち
24.屈辱
25.柔らかい肌
26.ラ・コリュエール
27.調和
28.嘘
29.曖昧なピエール
30.意気消沈
31.幻滅
32.致命的な証拠
33.手遅れ

ジャン・ドザイ(ピエール・ラシュネー) 著名な評論家
フランソワーズ・ドルレアック(ニコル・ショメット) スチュワーデス
ネリー・ベネデッティ(フランカ・ラシュネー )
サビーヌ・オードパン(サビーヌ・ラシュネー) 一人娘
ジャン・ラニエ(ミシェル)
ポール・エマニュエル(オディル)
ロランス・バディ(イングリッド)        
ダニエル・セカルディ(クレマン)
ジェラール・ポワロ(フランク)
モーリス・ガレル  因みにルイ・ガレルの祖父だそう…!

脚本 ジャン=ルイ・リシャール
監督・脚本 フランソワ・トリュフォー

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末尾ルコ(アルベール)

「リオの男」という映画が、とてもおもしろかったです。RUKO
by 末尾ルコ(アルベール) (2023-09-20 01:47) 

Labyrinth

末尾ルコ(アルベール)さん (^_^)ノ
「リオの男」初めてかも…? 楽しみにしたいと思います。
いつも お気に掛けて下さり、ありがとうございます♪
by Labyrinth (2023-09-20 12:03) 

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