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サラの鍵( ELLE S'APPELAIT SARAH)  2010 [さ行の映画]

サラの鍵.jpg ジル・パケ=ブランネール監督作品 ( ´艸`)

ただ、伝えたい。
決してあなたを忘れはしないと。

ジャンル ドラマ
製作国 フランス
時間  111分

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タチアナ・ド・ロネによる世界的ベストセラーを「イングリッシュ・ペイシェント」の
クリスティン・スコット・トーマス主演で映画化した衝撃と感動のヒューマン・ドラマ。
ナチス占領下のフランスで起きたユダヤ人迫害事件を背景に、一人の少女が辿る過酷な運命を、
事件の真相を追う現代のアメリカ人女性ジャーナリストの取材の過程を通して描き出していく。
共演にメリュジーヌ・マヤンス。監督は「マルセイユ・ヴァイス」のジル・パケ=ブランネール。
 
夫と娘とともにパリに暮らすアメリカ人ジャーナリストのジュリア。
ある日、自分たちのアパートのかつての住人が、1942年にフランス当局によるユダヤ人迫害事件
によってアウシュビッツに送られたユダヤ人家族だったことを知る。
フランス警察による一斉検挙の朝、10歳の長女サラは、弟を守るため納戸にかくまい鍵をかける。
すぐに戻れると思っていたサラだったが、他の多数のユダヤ人たちとともに
すし詰めの競輪場に隔離された末、収容所へと送られてしまう。
弟のことが心配でならないサラは、ついに収容所からの脱走を決意するが…。(allcinema より)
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ジル・パケ=ブランネール監督作品で、私めが観ているのは・・・
美しい妹(2001)」「ダーク・プレイス(2015)」「アガサ・クリスティー ねじれた家(2017)」
なのですが…? 良かったと思われるのに、あまり印象に残っていないのはどうしたことか…?(大汗)

今回は、キーパーソンや新事実の “出現” を切っ掛けに、またぞろ興味をそそられる! という感じで?
“ユダヤ少女” サラのパートと、取材するジュリアのパートが交互に描かれる事の効果を実感しました。

それにしても、“ヴェルディヴ(パリの競輪場)” からの一連のシーケンスは辛すぎますね。
(以前は、ホロコーストに関するものは意図的に避けていた自分ですが、徐々に見ておりまする…(汗))

ところで…!
本作は… シュザンヌ・フロンご出演の「クリクリのいた夏(1999)」からの…!?
ジゼル・カサデサス(Gisèle Casadesus) の “お導き” での鑑賞となりました。( ´艸`)
いつかは観なくちゃ! と思っていましたので、良い切っ掛けを頂いて、とても嬉しいです。

ジゼル・カサデサスは、病に伏せる老婦人・・・(“クリクリ”から10年ですから、更に老けました…)
ヒロイン ジュリアの夫の… 父方の祖母という役処なのですけれど・・・(;^_^A 分り難い?(汗)
ジュリアの不調をいち早く察して… 「お目出度ね?」と断言するような良い感じのおばあちゃんでした♪

(ジュリアの妊娠は、夫に歓迎されず?その後も何かと…  でしたが、素敵なラストへと続き… ホッ(´0`))

ジゼル・カサデサス演ずる “テザック夫人” は・・・
たまたま “その時に外していた…!? ” という理由で、本筋にはあまり関わらない立ち位置でしたが…?
テザック家の拠り所となっているような? 安心感をもたらす存在として描かれていたように思います。
(ジゼル御本人は90過ぎてからも12本以上の映画に出演し、103歳で亡くなったそう… 生涯女優 Nice♪)

そして、本作ではもう一人、気になる方が…!
預言者(2009)」「白い帽子の女(2015)」「男と女、モントーク岬で(2017)」で強く印象付けられた
渋い! 渋い! ニエル・アレストリュプです。( ´艸`)

他にも… 記事は無いですが (汗)「真夜中…」とか「潜水服…」とかは観ているのですけれど・・・
まだまだ面白そうな?というか観るべき作品がありそうなので、追っかけてみるかも? です。(笑)

本作では、収容所から脱走したサラたち二人の少女をかくまう、村のデュフォール夫婦を演じます。

このシーケンスも、ドイツ軍との緊張感に満ちたやり取りがあり、ドキドキものでしたが・・・
一つ、ワンコが出て来るシーンには、心底 和ませて頂きました♪
短いけれど、大好きなシーンなので、記しておきたいと思います。

夜、二人の少女はクタクタになって家の灯りを求めて彷徨います・・・
一軒だけ “明るい窓” が見え…  サラが覗き込んで「お水をください」と言うのですけれど…!
ジュール・デュフォール(ニエル・アレストリュプ)は「あっちへ行け」と乱暴に閉めてしまう。
ワンコに向っては「それでも番犬か?」と。

翌朝、彼が「今朝はやけに静かだなぁ」と、何気なく犬小屋を覗き込むとっ
ワラの上には…  身を寄せ合い、一夜を明かした風情のワンコと少女たちが…!?( ´艸`)

サラのお連れの少女は、結局はジフテリアに掛かっていたのですけれど・・・(爆)
弱っているというので! デュフォール家のベッドに保護されて・・・
医者に診てもらうも、亡くなる…  という事態に。

その後サラは、 デュフォール家のお孫さんになりすまし・・・
男の子の身形で…! ご夫婦と一緒にパリに連れて行ってもらいます。

そして、サラは “念願” だった納戸の “鍵” を開ける…!
ことが出来ましたが・・・ (¬、¬;  そこには厳しい現実が…。

ということで・・・
その後も、サラは デュフォール家に、一方ならぬお世話になることに…。

ここで余談ですが… (^_^ゝ
ジュール・デュフォールの妻役ドミニク・フロは「TITANE/チタン(2021)」にご出演でしたね。
どこかで見たかな? と思いましたが・・・(ウ^_^ソ)

怯え切った10歳のサラに食べ物を与え、何も言わず抱きしめて安心感を…!
という、田舎のおばさんの役処は… 慈悲深い?優しい顔の彼女にピッタリな感じがしました…?w

ところで…
映像は無くても? “臭い” を積極的に打ち出した点は出色だと思いました…。(不快ですけれどね…(爆))

ジャーナリストのジュリアの、義理の祖母? “テザック夫人” が長年暮らしたアパルトマン・・・
パリのマレ地区のユダヤ人街にあり・・・
この度ジュリアの夫が “リフォームして、ここで暮らそう!” と言った事から
ジュリアは以前の住人に興味を持つ…! (夫の父は “事情” を知る人物のように見えたが…?)

同時期に、ジュリアが担当することになったユダヤ人一斉検挙についての特集記事…
地道な取材の模様が描かれて参りますが・・・。

その後、義父から “貸金庫” の存在を教えられたジュリアは、箱の中身を見て昔の “事情” を知り…!
そこから “サラ” の足跡を辿る事に執着し始めます…!?
(貸金庫の事は、義父の父親が亡くなった時に公証人から聞かされたが、誰も開けることは無かった と…)

・・・“サラの鍵” は、さりげなく、最後まで物語を導いていた…  と思われました。

ジュリア・ジャーモンドを演ずるクリスティン・スコット・トーマスの…
ジャーナリストとして、女としての “悶々” がリアルに伝わり…!? 
痛々しくもあり…? 興味深い事でもありましたね…!?

ネタバレ ↓ 

“あれからサラの性格は一変し… 秘密主義で野性的に…!? ”
…と育ての親のデュフォール氏は、アンドレ・テザック氏宛ての手紙に記す。
(テザック氏は、サラの為に時々お金を送っていたようだった… それは贖罪の気持ちからか…?)

年頃になったサラはデュフォール家に置手紙を残し、一人でアメリカに渡り、結婚そして出産…!
息子が9歳になる頃、気を病んだサラはクルマでトラックに突っ込むという “事故” で亡くなった。

しかし、夫であるレインズファード氏は、死の間際に息子ウィリアムに “真実” を告げることに…。

ウィリアムは、ジュリアから母親サラの “事情” を聞かされた時は初耳だったために拒否反応を。
しかし安らかに逝った父から渡された “サラの日記” を読んでからは、すべてを受け入れる事が出来た。

ジュリアは結局夫と別れ、娘を出産して、上の娘と三人でニューヨーク暮らしをしていたが
そこにウィリアムが訪れ、ジュリアと和解…!?  ジュリアは… 次女の名は「サラ」と答える。

ネタバレ ↑ ここまで

チャプター(参考までに)
1.1942年、一斉検挙の朝
2.2009年、パリ
3.ヴェルディヴ事件
4.臨時収容所
5.夫との決裂
6.母との別れ
7.募る疑惑
8.逃亡
9.村の老夫婦
10.弟ミシェルの行方
11.紐解かれる過去
12.成長したサラ
13.サラを探す旅
14.明かされた真実
15.新たな命

クリスティン・スコット・トーマス(ジュリア・ジャーモンド(旧姓)) ジャーナリスト アメリカ人
メリュジーヌ・マヤンス(サラ・スタルジンスキ) パリのユダヤ人の少女
アルバン・バイラクタライ(ウワディスワフ・スタルジンスキ) サラの父 ユダヤ人
ナターシャ・マスケヴィッチ(リフカ・スタルジンスキ) サラの母 ユダヤ人
ニエル・アレストリュプ(ジュール・デュフォール) 脱走したサラを救う老人 フランス人
ドミニク・フロ(ジェネヴィエーヴ・デュフォール) ジュール・デュフォールの妻 フランス人
ヴィンシアン・ミロー(ナタリー・デュフォール) デュフォール夫妻の孫息子ニコラの娘  フランス人
ジョージ・バート(リチャード・レインズファード) サラの夫 アメリカ人
エイダン・クイン(ウィリアム・レインズファード) サラとリチャードの息子
フレデリック・ピエロ(ベルトラン・テザック) ジュリアの夫 フランス人
ミシェル・デュショソワ(エドゥアール・テザック)  ベルトランの父親 ジュリアの義父 フランス人
ジゼル・カサデサス(マメ・テザック) ベルトランの祖母 エドゥアールの母 フランス人
シャーロット・プトレル(成長後のサラ)

監督・脚本 ジル・パケ=ブランネール

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