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燃ゆる女の肖像(PORTRAIT DE LA JEUNE FILLE EN FEU/PORTRAIT OF A LADY ON FIRE) 2019 [ま行の映画]

燃ゆる女の肖像.jpg セリーヌ・シアマ監督作品… ( ´艸`)

すべてを、この目に焼き付けた――。

ジャンル ドラマ/ロマンス/歴史劇
製作国 フランス
時間  122分

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「水の中のつぼみ」のセリーヌ・シアマ監督が18世紀の抑圧された女性たちの愛と葛藤を描き、
カンヌ国際映画祭脚本賞受賞をはじめ数々の映画賞に輝いたラブストーリー。
望まぬ結婚を控える貴族の娘と、彼女の肖像画を依頼された女性画家を主人公に、
2人の切なくも情熱的な禁断の愛の行方を美しい映像とともに繊細な筆致で描き出していく。
主演は「英雄は嘘がお好き」のノエミ・メルランと「午後8時の訪問者」のアデル・エネル。
共演にヴァレリア・ゴリノ、ルアナ・バイラミ。           (allcinema より)
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映画館で予告編を目にした時、是非観なくちゃ! と思い、暮の忙しない中、やっとの事で鑑賞…!
しかし、衝撃が大きすぎたのか…!?
記事にしたくても、どうにも纏まらず…? 再度の鑑賞となりました。ポリポリ。

ともかく、これは久々に心震える佳品だと、強く思った事は間違いございません。( ´艸`)

ところでっ
セリーヌ・シアマ? ?(・_・?) ハテ? ご縁の無い監督さん? と思いきや
なんと大好きだったストップモーションアニメ「ぼくの名前はズッキーニ(2016)」の脚本の方でした。

また、超魅力的な女優陣でしたが、皆お初の方ばかりかな? と思いましたところ…
湖のほとりで(2007)」にご出演のヴァレリア・ゴリノが、伯爵夫人の役で…!?
って、覚えているわけはないのですが…! (^_^ゝ ヘヘヘ
「レインマン(1988)」にもお出になっているベテラン有名女優さんでした。(微笑)

冒頭は、白い紙に木炭を走らせる、しなやかな手のup…!(18世紀のフランス)

数人の女子が、モデルになっている女教師を取り囲むように座り、デッサンに余念がない。
マリアンヌ(ノエミ・メルラン)は、濃紺のドレス姿で静止したまま、適切な指示を出す…。

そんな折、彼女は教室の片隅に、昔 自分が描いた思い出の絵が在ることに気付く…!
生徒の中の一人が見つけた というそれは…
闇に立ち尽くす女のドレスの裾に、赤い炎が揺らめく…  美しくも妖しげな?絵画だった。

・・・マリアンヌは小舟に画材を積み、遠い島を目指して、大揺れの海原にいた。

漕ぎ手は数人の無骨な男たち。
途中、上積みの木箱が波にさらわれた時、迷わずに飛び込んでキャッチするマリアンヌ…。

ようやくブルターニュの孤島に到着し…!
彼女は一人で大荷物を抱えて、山頂の館まで “濡れ鼠” で這い上がるが…
着いた時には、すでに暮色が濃くなっていた…!?

寒々とした印象の館では、若い小柄なメイド(“ソフィー” ルアナ・バイラミ)が出迎え・・・
(Je suis peintre(画家です) と言っているのに日本語訳では「マリアンヌです」に… (^_^ゝ)

マリアンヌは、暫く使っていないという広々とした “応接室” に通される。

人心地が付いたマリアンヌは、屋敷内を巡り… 台所を見つけて、パンとチーズにありついた…!?
気付いたソフィーが赤ワインを注いでくれて… しばし雑談を…!?

この前の男性画家はお嬢様の顔さえ拝ませて貰えず仕舞いで…  等という話を聞くと
マリアンヌは、不安が過る…?

伯爵夫人(ヴァレリア・ゴリノ)は…
長女が亡くなり…  修道院から急遽 妹のエロイーズを呼び寄せ、縁談を勧めているところだが…
彼女は頑なに拒み続けている…!? 外出を禁止していたので散歩は喜ぶと思う。
彼女の散歩に付き合う振りをして観察し、肖像画を描き上げて欲しい と言うのだった。

階下でお嬢様が待っています と、ソフィーが呼びに来て、マリアンヌが慌てて階段を駆け下りると…
フードを被った令嬢エロイーズ(アデル・エネル)は後ろ姿で・・・
マリアンヌを待たず、そのまま外へ出てズンズン進む…!

そして、いきなり走り出して…!? 
崖寸前で留まり、マリアンヌに振り返った。

「死にたいの?」と、息を切らしたマリアンヌが思わず口にするとっ
「走りたかったのです」と、意外に純真な言葉が返ってきた。

お互いを盗み見る二人・・・

心を閉ざすエロイーズは笑みを浮かべることもなく…  二人の距離は遠く感じられたが…?

さて・・・?

二人の距離が縮まる様子は、緊張感を伴い…? 繊細且つ大胆素敵に描かれるわけですがっ
それを私めの駄文で汚すわけには参りませぬ! よって大幅に省略…!(笑)

しかし、メイドのソフィーを加えた “女三人の時間” は、何とも楽しかったり…? 
興味深かったり致しますので… 少しばかり記しておきたいと思いまする。f^_^;

処女のエロイーズ 男経験はあるというマリアンヌ 望まぬ妊娠をしちゃったソフィー
伯爵夫人が家を空けるという数日間に、三人はソフィーの為に一致団結…!

しかし、怪しげな?素人療法で手を尽くしてみても埒が明かず…?
島の “女の祭?” で皆が集った時、その道に精通した老女に、ソフィーは掻爬を頼みます。

その日が来て… 二人が見守る中、
ソフィーは痛みに耐えて、望んだ通りの元の身体になるわけですが…!? 
気になったのは、診察台というか? ベッド上に、何故か幼子たちが居たことです。

苦痛に顔をしかめ、涙するソフィーの傍に赤ちゃん…!?
(初見では監督のあざとさを感じたりしたものですが、もっと深い洞察力が必要なんだろうな と…?)

その後は、身体を休めるように との配慮から?
ソフィーが刺繍をすれば、エロイーズが食事の支度をしたり…? とか…
上下の差など無く、若い女三人の楽しい時間に…!

一度は頓挫した “肖像画” は、画家とモデルの愛の結晶のような態で?完成を見る。

絵を手放すことは、エロイーズを手放すこと…!
マリアンヌは言わずもがなの言葉を口にしてしまい、エロイーズの傷心を招くことに…!?

伯爵夫人から代金を受け取ったマリアンヌは、後ろ髪を引かれる思いで島を後に致します。

・・・父の名で世に出した絵は高評価だった…!? (題材は因縁の “オルフェウス”)

その展覧会の出展リストを見ていたマリアンヌは、ある絵の前に急行する…!?
それは、エロイーズが幼子と一緒に描かれている穏やかな表情の絵だったが・・・
彼女がさりげなく手にした本に挟んだ指が “P 28” を示していた。
これが最初の “再会”

最後の “再会” が、クライマックスであり、エンディングとなりますが・・・
それは、書けませぬ…! (^_^ゝ

マリアンヌのノエミ・メルランは、キリッとした小顔の美形で意志の強さを感じましたし
エロイーズのアデル・エネルは、お姫様キャラ、お嬢様キャラでゴージャス感が横溢…!?
ソフィーのルアナ・バイラミは、小柄のむっちりさんで、可愛いエロさを感じさせて・・・
三人三様  絶妙なキャスティングだなぁ と感心しきりでございます。f^_^;

何はともあれ、幾度でも味わってみたい…! と思える佳品でございました。


あの時の “愛” が真実と確信出来る女は、その “愛” 故に、“その後の人生” も心豊かに生きられる。
                               by Labyrinth ( ´艸`)

ノエミ・メルラン(マリアンヌ)
アデル・エネル(エロイーズ)
ルアナ・バイラミ(ソフィー)
ヴァレリア・ゴリノ(伯爵夫人)

監督・脚本 セリーヌ・シアマ

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つむじかぜ

ご覧になられましたね!小生の昨年ナンバーワン作品でした。
おっちゃんの感性でも、怒涛のように込み上げるモノがありましたが、
女性視線のLaby様なら...それは、書けませぬ…
いえいえ、最後のコメントで十分納得でございます^^
仰る通り、何度でも味わいたい素晴らしい作品でした。

by つむじかぜ (2021-01-10 03:37) 

Labyrinth

つむじかぜ さん (^_^)ノ
お記事を見つけた時は…  “nice!” を押しながらも… f^_^;
鑑賞前でしたので、熱い雰囲気だけ頂いて帰って来ちゃいましたが… スミマセン
後日、改めて拝読…!
つむじかぜ さんが強く心打たれたご様子に、更に感銘を受けました。
“ナンバーワン” と仰るだけの素晴らしさがある貴重な作品だと思います。
by Labyrinth (2021-01-10 15:17) 

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