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ハンナ・アーレント(HANNAH ARENDT) 2012 [は行の映画]

ハンナ・アーレント.jpg ようやく拝見… (;^_^A

製作国 ドイツ / ルクセンブルク / フランス

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ホロコーストを生き延びたユダヤ人哲学者ハンナ・アーレント。
1960年代初頭、彼女は何百万人ものユダヤ人の収容所移送を指揮したナチスの重要戦犯
アドルフ・アイヒマンの裁判に立ち会い、その傍聴記を発表する。
しかしアイヒマンを、思考することを放棄して命令に従っただけの凡庸な小役人と評し、
さらにユダヤ人自治組織の指導者がアイヒマンに協力していたことにも言及したレポート
『イェルサレムのアイヒマン』は、ユダヤ人社会からの激しいバッシングに晒される。
本作は、そんなアーレントの孤高の戦いを通して、
その波乱の人生と彼女が訴え続けた信念に迫る伝記ドラマ。
主演は「ローザ・ルクセンブルグ」のバルバラ・スコヴァ。
監督も同じく「ローザ・ルクセンブルグ」のマルガレーテ・フォン・トロッタ。
                         (allcinema より)
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これは、好評とわかっていても、なかなか触手が伸びなかった作品の一つでした…。 (汗)
(何の杞憂か? (;^_^A 結構食わず嫌いが多くて… 損してるな と常々感じておりまする?w)

アルバート氏の人生(2011)」にご出演のジャネット・マクティアに導かれましたが… ( ´艸`)
こちらでも、彼女はカッコいいところを見せてくれていますね♪
ヒロイン ハンナの教授仲間?で親友?の、アメリカの作家メアリー・マッカーシー役でしたが
豊満なお胸もそのままに…!? (^^;  (ここが結構気になったり…?(汗))
短い出番の中でも? 迫力のある? 独特の存在感を示しておいででした。

さて、ヒロイン ハンナ・アーレントを演じるバルバラ・スコヴァですが・・・
本編の監督さんの作品「生きうつしのプリマ(2016)」で知りました。

今回はシリアスものなので、どうかしらん? と思いましたら…?
とても人間臭いと申しましょうか? 愛に溢れる女性で…! 正直吃驚!? (汗)

夫を深く愛し、“過去” の人たちも、友人も… 変わらぬ思いで…?!  
・・・と言うような豊かな人間性を感じさせるものでした。(てか、結構女っぽい…!? w)

冒頭は、1960年
“ナチス戦犯アドルフ・アイヒマンが、逃亡先で逮捕” というところから…

・・・深夜のバスから降りた男は、手にした懐中電灯を残して、連れ去られる!?

同じ頃?
暗がりで煙草をふかしながら物思いに耽るハンナ・アーレント…。

昼間には、同じソファに座り… 
友人メアリーの “離婚話” に付き合って談笑する姿があった。

翌朝の新聞の見出しには「イスラエルの諜報部  ナチの大物を逮捕」の文字が…!?

朝帰りの夫ハインリヒに、溜まった “不機嫌” をぶつけて、一気に発散するとっ
改めて、いつもの? 熱い抱擁で迎え入れるのだった。

そして、
“ドイツ系イスラエル移民” のハンナ・アーレントは、“重要戦犯 裁判” の傍聴を熱望…
その記事を書きたい旨、ニューヨーカー誌に売り込みを…!?

ハンナのイスラエル行きが決まり、自宅でささやかな壮行会?が開かれた。
主に? “元” ハイデガーの門下生等が集まったのだが…
その中のハンスと、意見を違えるハンナの夫ハインリヒが激論を交わすことに…!?
(ハンスも? 元はハンナと恋仲だった!? あるいは横恋慕か…!? (汗))

・・・ハンナは、久方ぶりの? イスラエルに旅立った。

イスラエルでは、友人のクルトが一家を上げて歓迎してくれた。

やがて、重要戦犯アイヒマンを裁く裁判が始まった。
ハンナはアイヒマンを間近に見て…
“ガラスケースの中の幽霊みたい…! 風邪ひきの…” と形容する。

さて・・・?

モノクロームの実写とカラー映像のミックスで裁判の模様が進行して参りますが・・・
案外尺が短くて、驚くほどでした!? (汗)

しかし、ハンナの論点を際立たせるためには、これで十分だったのかも…!?

アイヒマンを擁護する意味ではなく言った… “悪の凡庸さ”
一部のユダヤ人を非難するつもりもなく言った… “明らかな事実” でしたが…
計り知れない心の痛手を負った “ユダヤ人社会” は聞く耳を持たず・・・!?

その激しいバッシングに応えるように、大学での “8分間のスピーチ” を敢行致します。
大方の聴講生から賞賛の嵐…!? 
長い大拍手! で “我が意を得たり” と思い、ホッと安堵のハンナでしたが・・・

古くからの理解者、友人に去られてしまいました。

エンディングクレジットの文字列が重く感じます…!?
「“悪” という問題にハンナは何度も立ち返った そして死の間際までこれに取り組んだのである」

“ホロコースト” 関係はどうも苦手な私めでしたが
ユダヤ人やシオニストやイスラエル等、これまでわかっているようでよくわからなかった事柄が
ハンナやハインリヒの会話等を聞きながら、何となくですが理解が深まったような気が致します?

思慮深く、理路整然としていて、歯切れの良い口調のハンナは、
やはり皆を惹き付けずにはおかないような魅力的な存在だったのでしょうね!?

そんな為人が伝わってくる映画という印象でしたが…
ヘビースモーカー ということも、書き加えておきたいと思います。( ´艸`)

バルバラ・スコヴァ(ハンナ・アーレント)
アクセル・ミルベルク(ハインリヒ・ブリュッヒャー)
ジャネット・マクティア(メアリー・マッカーシー)
ユリア・イェンチ(ロッテ・ケーラー)
ウルリッヒ・ヌーテン(ハンス・ヨナス)
ミヒャエル・デーゲン(クルト・ブルーメンフェルト)

監督・脚本 マルガレーテ・フォン・トロッタ。

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末尾ルコ(アルベール)

バルバラ・スコヴァは『ローザ・ルクセンブルグ』でローザ(ポーランド生まれで、主にドイツで活躍)の役も演じておりまして、ドイツのと言うよりも世界の思想史上高名な女性思想家2人の役を演じるのはどうかとも思いましたが、それだけドイツでバリューの高い女優なのでしょうね。  RUKO
by 末尾ルコ(アルベール) (2020-01-21 09:58) 

Labyrinth

末尾ルコ(アルベール)さん (^_^)ノ
お~ そちらの方もご鑑賞済みですか… 流石。RUKOさま…
スコヴァさんは撮りたくなるような女優さんなのでしょうかね? やはり…?
しかし、この女流監督さんも凄い方ですね…!? 西ドイツと書いてありましたが…
心意気が凄いと思います~ (汗)
by Labyrinth (2020-01-21 17:20) 

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